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   「あの世界」(中編1)

 そこに立っていたのはアーマード「幻月」だった。

 装甲の彩色、頭部ユニットに走る1つのライン、そして右手に装備された武装_7.62mm機関銃「フォルテ」。


 目に映るもの全てが本物だった。


「幻......月......」

 俺はふと声を漏らす。


「幻月? あぁ()()()のことか。一般人なのによく知ってるな。ま、機密情報だからさ、周りには内緒にしといてよ」


「は、はい」

 俺はその機体に見とれながらも応える。


「ところで少年、こんなところで何してるんだ? 既にここの地区にいた人間は一昨日避難勧告が通託されてシェルターへと移動したはずだが......」

 避難勧告......?どういうことだ......?

 一昨日は特に何もなかったが......


「まあそんなことはあとでも聞けるか、とりあえず早く君もシェルターに避難にしたほうがいい、今輸送車を手配する、しばらく待っててくれ、私はパトロールを続けるからまたあとでな」

 そう言うとブースターを起動し飛び立つ。


 ......ホントに何が起こっているんだ......?

 なんでレヴナントが?なんでアーマードが?

 俺は夢でも見てるのだろうか.......

 試しに頬をつねったが特に何も起こらない。


 思考に思考を重ねながら約10分経った頃だろうか。

 遠くから輸送車がやって来た。

 結局何が何だか分からないまま、俺は輸送車の後ろ部分から入っていく。


 中には3人いた。

 40代ぐらいの男性とその男性の息子らしき人物、そして自分と同じ年ぐらいの女性が1人。


 輸送車に入るなり子供が話しかけてきた。

「おにいちゃんも逃げ遅れたの?」


「え、あ、うーん、まあそうだね.......」

 突然のことでまともに返すことができなかった。

 それと子供と話したことはあんまりない。


「すみません、うちの息子が」

 そう話しかけてきたのは40代ぐらいの男性だった。


「あ、いえいえ全然です」


「うちの息子はやんちゃでね、あ、実は僕たちも君と一緒で逃げ遅れたんだ、出張で遠出してて昨日の深夜に帰ってきたばっかで、家に息子が置いたままだったから今日になって避難することにしたんだよ」


「なるほど......あの、お聞きたいことがあるんですが大丈夫ですか?」

 俺はずっと疑問に思っていたことを聞き出すことにした。


「ああ、いいよ」




「この世界は......どうなったんですか......?」


「......?」


「あ、いえ、なんであんな化け物がいるのか分からなくて、いつからああいうのがいるのでしょうか?」


その男は不思議そうに考えてゆっくりと口を開いた。





「30年前の出来事を君は知らないのかい?」

今日の午後4時に次話投稿予定です!!!

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