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第陸話「レベル10」(中編2)

「ミツギ!レベル10クリアしたんやな!?」

一番先に声をかけてきたのは駆だった。


「ヒロくん凄いよ、僕なんてレベル3で苦労したのに」


「三木さんかっこよかった!」

そう琴は言い寄る。

琴さん...近いっす...


「うむ、どんな敵にもひるまず果敢に挑む勇姿、流石だった、私も精進しなければならないな...」


「戦闘が早くて目が回りそうだったよ〜ミツギくん〜」

ははは...こりゃどうも。


「やるわね、えこひいきのくせに」

早苗が初めて褒めてくれたぞ、なんだか一番嬉しい気がする。

最後の一言余計だけど。


「......」

小夜は相変わらずだな...


「ミツギ!」

モニタールームで戦闘を監視してた東雲教官がドアを開け俺を呼ぶ。


「話がある、指導室まで来い!」

えぇ...

俺は渋々と東雲教官のあとに着いていき指導室に入る。


「レベル10をクリアしたか、感想を述べてもらおう」


「は、はい?」

俺はてっきり怒られるのだと思っていた。


「どうなんだ?早く話せ」

教官は目を鋭くさせる。

ひ、ひぃ...

まるで拷問のようだ。


「あっと、えっと...まあ、その、融合体が出てきたときは焦りました、でも腕を破壊して攻撃手段をなくせばいけるかなって思って、はい、そんなかんじでまあまあきつかったです」

俺はたじろぎながらも応える。


「まあまあきつい...か」

東雲教官はメモ帳を取り出しなにやらペンで書く。


「1つ言っておこう」


「はい、なんでしょうか...?」


「今までレベル10をクリアした者は貴様で初めてだ」


「え...あのくらい誰でも練習をつめばできるものじゃないんですか?」

俺は疑問に思った。


「それでもレベル8で限界なのだ、瞬時の判断力、複数での戦闘、未知の敵に対しての攻略、武装の転換、どれもが揃わないとレベル10はそう簡単にうまくはいかない」


「なるほど...」

確かにそうだった。

初見殺しの最初の敵をかわすとこから始まり、別々の方向から来る敵を残弾数を確認しながら撃ち、融合体を倒す活路を見い出すためにあえて武装を外す。


「前の世界で実戦経験があると言っていたな、私はそれを信じよう、だがあくまでも今の戦闘はシミュレーションだ、実際の戦闘では何が起こるか分からん、より精進するように」

そう言って教官は指導室から出ていった。


それから俺はシミュレーションルームに戻り、一応レベル6から9に挑んだ。

当然総合評価はSとA、レベル10と比べるとさほど難しいとは思えなかった。


みんなの様子を見るとかなりレベル3でつまづいてるようだった。

そんな中、今宵と小夜はレベル3を突破していた。

今宵はレベル4、ソニックブレードとレヴナントの腕がせめぎ合っている。

レヴナントの刃状の部分は硬いため斬り落とすのは難しい。

俺はすぐさま外部回線を入れる。


「今宵聞こえるか、一旦退避しろ、そのあとブーストでダッシュし刺突の構えでコアを砕け!」


「分かった!」

今宵は後ろに下がる。

同時にレヴナントの腕が襲いかかる。

それをブーストでかわしレヴナントの目前まで来た。


「はぁぁぁぁッッッ!!!」

ソニックブレードはコアを貫く。


「レベル4クリア、ミッションコンプリート」


「よくやった!今宵!」


「ありがとう、ミツギのおかげだ!」

シミュレーションボックスから出てきた今宵とハイタッチする。


そして満足した俺は今度は小夜の様子を見に行く。

_!?


レベル6!?

もうそこまで来たのか...流石天才だな。

さてさてどうなってることやら。

きっといきなりの複数の戦闘に慣れないであたふたしてるんだろう。


だがその期待?は瞬時にして打ち砕かれた。

「こ、こいつ....!?」



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