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第弍拾伍話「西南部防衛戦線」(中編)

「レヴナントの上陸を確認ッ!」


「全機応戦を願います」


「くそッ、まだ民間人の避難はまだ終わってないぞ」



__レヴナントの侵攻が始まる。

いや、始まってしまった。


この進行を神の怒りと唱える者、天の恵みと唱える者、人類の挑戦と唱える者もいた。

しかし人類がができることはただ一つだった。



「殲滅せよ、この世界に巣食う化け物を」



__その数は数え切れない程だった。

一瞬の間に海岸を埋めつくし、人類の居場所へと土足で踏み込んでくる。

大型級に踏み潰され爆発を引き起こす兵器たち。

空へと鳴り響くサイレン。

大勢の人間が輸送トラックに乗り込み市街地から離れていく。

無数に降り注ぐミサイルや弾丸の嵐、耳を引き裂くほどの轟音。

それはまさに戦争を彷彿させるものだった。


手が震える。

呼吸が苦しい。

息を飲み込んだ。

軽く目眩がする。


それでも俺は行くしかなかった。

この世界を守るために、そして、もう一度みんなに会うために。



***


「うおおおおおッッッ!!!」


うじゃうじゃと群を成しているレヴナント達に向かって駆は果敢に飛び込む。

その手に握られているのはソニックブレード

刃が振動し、黒色の剣は太陽の光を反射する。

振り下ろされたソニックブレードはレヴナントを脳天から引き裂く。

駆は手を緩めず続けざまに他の標的に襲いかかる。

斬っては斬っての繰り返し、囲まれているのにも関わらず立ち向かっていく。

その姿は今までの駆と違った。

熱い闘気と冷静な判断力を兼ね備えた駆はあの頃から成長していた。

立て続けに来る敵の攻撃を俊敏にかわしカウンターを決めていく。

しかし__


「くそッ! レヴナントが市街地に向かってッ......!」


何体かのレヴナントを取り逃してしまい、市街地の方向に向かって行ってしまう。

倒しにいこうにも目の前にいるレヴナントで精一杯だ。

そんな中とある機体が上空からそのレヴナント目掛けて、二つのソニックブレードで斬り裂いた。

その斬る姿はどこかで見たものだった。


「まさか......師匠.......?」


男は微笑む。


「弟子を助けるのが師匠の務め、共に行くぞッ!」


「はいッッ!!」


この男は一度駆と剣を交じあった「空」だった。

二人はレヴナントに立ち向かう。

食い止めなければならない侵攻に。



「はああああああッッッ!!!」


「うおおおおおおッッッ!!!」


二人による連携攻撃はどんなレヴナントの攻撃は効かず、相手を確実に仕留めていた。

順調、と言えるはずだった。

しかしそんな簡単にはいかなかった。


「......!?」


「どうしたんですか師匠......って!?」


見上げた先には50mほどのもある甲冑のような外骨格を身にまとったレヴナントが海岸に上陸していた。


駆と空は一度上空へと飛ぶ。


「他のレヴナントは味方に任せて、俺らはあの巨体を集中攻撃しよう」


「了解」


二人はブーストをかけて50m級に向かっていった。

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