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序章 魔王の誕生

初投稿!

いつしか自分も書いてみたいなぁ、と思っていました。

失踪したらすいません。どうか気長にお待ちください。


誤字・脱字等ありましたら報告お願いします。



「クソッ...!なんで俺がこんな目に会わなきゃいけないんだよ.....!!」


暗い部屋の中に1人の男が息を上げて壁に寄りかかる。その男はまだ30代にもなっていなかったが、その顔は疲労や苦痛に歪められ、髪や髭が留まることを知らないような伸び方をしているせいでとても20代とは思えない外見だ。


「ったく...手間をかけさせるんじゃねぇよ死に損ないが」


男の額に大量の汗が浮かび上がる。男が逃げ込んだ部屋には既に追っ手が迫ってきていた。隠し通路どころか窓すら無い部屋に逃げ込んでいたことに気づいた男は考える。


ーどうすればいい? ーどうすればいい? ーどうすればいい?

ーなぜこんなことになった? ーなぜこんなことになった?


「なぜ俺がこんな目に会わなきゃならないんだ!?俺が何をした!!お前らはなぜ俺を追っているんだ!!? 」


「そんなの決まってるだろ?」


「.....何.........!?」


「面白いからに決まってるだろ?お前みたいなやつが逃げ惑い泣き喚くその姿が!仲間だと思っていた奴から裏切られ、絶望の淵に立つ姿が!」


「..........」


「そして力も、何か特別な物も持ってないお前らが守ろうとしたものを奪うその感覚が!!!」


「..........」


「.....おい、なんだ?その反抗的な目は?」


「..........」


「お前は何も守れなかった!仲間に裏切られ、親友には見放された!」


「..........」


「そんなお前を見てたここ数ヶ月は楽しかったよ....」


「..........」


「おい、なんか言えよ」


「.........」


「.....まぁ、良いや。あぁ、そう言えばお前が守ろうとした女もなかなかのものだったなぁ...」


「...................彼女に何をした!」


「いや、なぁ...。お前のことを話したら泣いて懇願してきたぞ。どうか助けてあげてください、私が何でもしますからって。いやぁ...あの表情はなかなかのものだった。まぁ、すぐに壊れたがな。」


「貴様ァ..!彼女になんてことを... !」


「なんならお前の近くにあるぞ。ほら、そこの机の上にある箱を見てみろ」


「........なっ!」


暗い部屋をよく見渡すと大きな本棚に囲まれた机があった。上には1つの箱も。


「な.........まさか....お前....」


箱を持ち上げてみるとそこそこの重さがあった。そして、底から滴る赤黒い液体からは僅かな鉄の香りがした。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ...........」


箱の上部を開けてみると、そこには見慣れた姿とは程遠い最愛の人の顔が...


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァ!!!!」


部屋の中、いや、町中に広がるその絶叫は悲しみの声から怒りの声へ変わっていった。


「アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」


プツン


何かが切れた音とともに絶叫には既に感情など篭っておらず、ただの雄叫びと化していた。男の体はどんどんと変質していき、もはや人ですらない。やがて男を中心として波状に衝撃波や莫大なエネルギーが放出されるようになり、


ーーーー数秒後にはひとつの町、いや、この世界で2番目に大きい都市が丸ごと消えていた。


紅い月がまるで時が止まったように堂々と輝く夜。後に残ったのは、歴史上で最凶最悪、全ての頂点に君臨するほとんど不死身な男、いや、魔王。しかし、ゲーム等によくある傲慢で強欲なものではなく、ただ、ひたすらに自らの死を求める魔王であった.......。

何とか週二で上げたい。

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