森で作戦会議してみた
大体更新は2二日から三日置きです!
ちゅんちゅん...
小鳥の囀りが聞こえる
よく朝までゲームしてると新聞配達の音と同時に聞こえてくるやつだ...
昨日は何時までゲームしてたんだっけ?
えーと...
たしか、うん?
そういえば飛行機が墜落したのは夢...?
...起きるか
目を開ける
ぼやけた目を擦りながら周りを見渡す
だんだん視界がクリアになってきた
見渡す限りの木
木がとりあえずいっぱい
また僕は夢でも見ているのか?
そう一瞬考えるが否定する
感覚がリアルすぎる
土の匂い
風
気温
リアルすぎる木のグラフィック
おそらくこれは現実だろう
ということは飛行機がどこかほかの島に不時着したのか?
いや違う
それはあり得ない
意識を失う寸前に見たのは
水面だ
波に流されて島に着いたのなら
砂浜で目を覚ますはずだ
つまりこれは何か理解が及ばない現象が起きている
ここは死後の世界か異世界か、そこら辺と考えるの妥当かな
...そう考えればあいつら4人はどこだ?
とりあえず周りを見渡す
あっ、後ろで仲良く全員寝てる
とりあえず全員起こさないと何も始まらないな
頭を強く打った時は動かさないほうがいいらしいが
この状態なら大丈夫そうだ
「おい、目を覚ませ」
一番頑丈そうな涼介をぐらぐら揺らす
多分大丈夫
「う...うん...?はっ!飛行機はどうなった!?」
勢いよく起き上がる涼介
よし、これならほかのメンバーを起こしても命に別状はなさそうだ
とりあえず説明の前に全員起こそう
「涼介、全員目を覚ましたら作戦会議を行う
敦也と秋助を起こしてくれないか?」
二人じゃ知恵が集まらない
ほら、n人集まれば文殊の知恵がとうたらこうたらって昔の人も言ってたからね
とりあえず僕は愁斗を起こすか
「おーい、愁斗ー?お前ら兄弟が好きそうな状況だぞ」
愁斗と秋助はたしか異世界転生やらファンタジー系のライトノベルが大好きだったはず
...目が覚めたら喜びそうだなぁ
「い...、異世界...転生...?」
お、起きたか
どうやら異世界転生物が最近のトレンドだったみたいだな
「おそらくな」
僕は苦笑いを浮かべながら返答する
すると愁斗の目がいきなりカッと開いた
「僕の出番が来たようですね...」
よしエンジンかかった
さて、あと二人は目を覚ましたかな?
「おい敦也起きろ!もう一回殴るぞ!」
あいつ何やってんだ...
「起きてる!起きてるかrグボェッ」
なんで殴った...
まあ、いつもあんな感じの二人だし放っておくか
それで秋助は?
お、起きてる
すごい目が輝いてるなぁ...
愁斗と秋助にとっては最高の状況だろうな
一応これで全員起きたな
作戦会議に移ろう
「アテンション、これから次の行動について話し合う
状況的に整理して、ここは死後の世界か異世界か、確率的には極小だがどこかの地球上の島の可能性がある
それで現在置かれてる状態から方向性を決めたいと思う
それじゃあ意見を出し合おう」
とりあえず何も準備せずに現地民を探すのは危険だ
襲い掛かってくるとも限らないしな
仮に一般人だとしてもいきなり正直に異世界からやってきましたなんて言うのは賭けになるが
できればリスクを減らしたい
「僕から一ついい?」
愁斗が手を挙げる
「まずは現地民の文化レベルを知らないときつい気がする、だからファーストコンタクトの人間の服装を見て回答を数個用意しておいたほうがいいと思う」
たしかに、中世レベルの人に飛行機がどうたら言っても伝わらないしな
逆に未来だったら帰還の方法をストレートに聞いても大丈夫そうだ
「よし、それを各自作戦会議終了まで案を考えてくれ
他に意見ある人いるか?」
僕も適当に考えとかないとな
「俺からもいいかな!」
秋助が元気よく声を上げる
「これ系の異世界転生って大抵ステータスとか表示できるんだけど
ここが仮に異世界だったらそれっぽいのできるかも!」
あー、たしかにそんな気がしなくもないな
物は試しだ、何かやってみよう
掛け声はどうしようかな
「うーん...
じゃあとりあえず『ステータス』!」
ピコンッ
間抜けな音と同時に目の前に半透明な板が出現した
「えぇ...マジか...」
その板にはRPGゲームで見慣れた文字が並んでいた
攻撃力
魔法防御
HP
MP
素早さ
さらには“スキル”と書かれたものまで...