パート1 『現れたのは魔女でした。』
チャイムの音が鳴る。
ある小学校の今日のホームルームが終わった合図だ。
「それじゃぁ皆さん、さようなら!」
先生の声に合わせて「さようなら!」と元気な声とともに自由になった子供たちは今日の遊びはどうしようか、などの話をしながらバタバタと教室から出ていく。
そんな当たり前で平和な風景が過ぎていく。その空気の中にいる雨音もまた一人であった。
「ふあぁ……ぁぁ…んむ」
学校が終わり、下校している中とても暖かい日和に当てられて眠気を誘われていた。
「うーん……帰ったら寝ようかなぁ…いやーでもそういえば今日アニメあったなー…」
「雨音って本当アニメ好きだよねー、私も見るけどネットとかで見ちゃうなー…テレビで見ていたら…そんなもの見てないで勉強しなさい!って言われるもん」
「あはは…私も言われるけど、それでも見たいーって!」
平和な会話が続く、アニメも好きだがこのようななんの意味もない世間話も悪くないと思う。
「今度DVDうちに見に来る?」
「うんうん! 見に行く!」
そんな風に約束を交わし、二人はそれぞれ違う方向へと帰路を変え帰宅した。これはその途中の出来事。
平和なんて物は一瞬で蹴散らされる。
「今度遊びに来るから部屋片づけておかなきゃなぁ…」
そうやって一人で考えていると…
曲がり角から一人の青髪の少女が走ってくるのが見えた。いつもなら友達の家に向かっているのかなと気に留めないのだが、今回ばかりは違った。何かに追われているかの様な恐怖に満ちた青ざめた表情をしていたからである。
「(なんだろう…あの子…)」
そう思ったのも束の間、地震の様な衝撃を感じる。しかしその衝撃は地震とは明らかに違うことがあった。空気も揺れ、爆音の様な音も聞こえてくるのだ。
「きゃあっ…!? なにっ、これ!」
思わぬ出来事に目を閉じ、爆風と揺れで立っていられなくなりその場にしゃがみ込む。
しかし、衝撃は止むことはなく…いや、それどころか衝撃の元がこちらに近づいているように感じる。
「本当……なんなのっ…これぇ!!」
しゃがみ込みながらも身の安全を確保する為に、目を開いた。
――そこに飛び込んできたのはまるでアニメの世界なんかで見るような魔法陣を背に宙に浮いているローブ姿の人だった。
こんな作品のページを開いていただき幸いです。
文系を先行していたわけでもなく書いてみた作品なので文字力は無いです…
そんなのでもよければ何かアドバイス等いただけると幸いです。
それでは、また。