立ち上る壁
立ち上る壁
この石の壁は100メートルはある
もしくはそれ以上
叩いたり
ぶつかってみたりしてみたけど
体がいたい
次は飛び上がって
しがみついてみる
以外と行けるかもしれない
僕は
一番大きな石の出っ張りに手を伸ばして
かたい地面を蹴った
灰色の石の壁
灰色の石の壁
灰色の石の壁
どこまでも続いていく
ただ青いだけの空
照りつける太陽はまるで
火を放ったように
僕の背中で燃えている
何のために
誰のために
僕は今、登っていくのか
終わらない問いかけはまるで立ち上る壁のように
何処までも何処までも続いて行く
足を踏み外すと
きっと死んでしまう
ここはどこだろう
午後になると風は強くなる
もっとはやく手を伸ばして