最後の1分間スピーチ
「柚子葉あむー」
「はぁーい」
「夢宮ココー」
「はーい」
「四葉アリスー」
「わたくしを呼び捨てにするとは、随分と度胸のあるお方ですのね」
「いや、それほどでm…」
「褒めてませんわ!」
「四葉ラピスー」
「1、2、3、4」
「ラピス、どうしt…」
「ハァ?ごめんなさいが、聞こえな〜い!お姉様を呼び捨てにしたんだから謝るのは当然じゃありませんの?それに今は学校で点呼する時間じゃないですの!」
「狼村杏子ー」
「はい!」
狼村杏子。唯一のまとも枠なのだ。
「点呼も終わったので、1分間スピーチを始めます。今日は…七紙だな」
「え、俺!?どーしよ、なんも話すことねぇ()」
「なんでも良いぞー」
「歌っても良いです?」
「いいぞー」
「あざす!」
…嫌な予感がした。
「Lonely ロリロリ神降臨 鐘を鳴らせばこの通り〜」
…やっぱりな!というかお前はそれ歌っちゃダメだ…絵面的に!
と思ったのは俺だけでは無いようだ。画面の前のお前らも思っているだろうが…
「気色悪いですわ!これを歌って許されるのはラピスさんだけですわ!」
おいアリス、本家様及び多数のVtuberを敵に回すぞ、そのセリフは。
「ちょwww325歳なのにロリとかきっつwww」
レミもたまにはまともなこと言うんだな。
他の奴らも苦笑いしている。杏子だけは…本当に笑顔だった。やっぱこいつまとも枠にしない方が良かったかもしれない。
「不評っぽいので歌変えます〜」
「イクイクーイク 良いよ来ーいよ 胸ーにかけーて胸ーに、まずウチさぁ屋上あんだけど焼いてかない?ンアーっ!」
…それはその…もっとまずい!
「へぇー、意外と曲選びのセンスあるじゃん!」
レミが目を輝かせている。いや、どの辺にセンスあるんですかね…?
「気持ち悪い歌歌わないでくださいまし!不愉快ですわ!!!」
アリスが万年筆を七紙に向かって投げる。七紙の手にぶっ刺さる。
「わぁ、万年筆くれるんだ!?ありがとね?お礼にもう一曲!」
こいつ無敵か……
「そうだ!嬉しいんーだ 生ーきるっよっろっこーびー 例え!どんな傷が傷んでもー!!!」
…もう、突っ込む気力がない。
「あ あ アンパンマーン やーさしい君は 行っけ!みんなの夢まーもるためぇぇぇ!」
そうして七紙の1分間スピーチは終わった。1分間とは(哲学)




