第四十二話 銃と化物
赤羽さんが二丁拳銃を構え角を曲がってあわられた6に狙いを定めている。さっきもですがいつから日本国はこんな武器の持込を許可するようになったんでしょう。一応言っておきます。これは小説であって全てふぃくしょんです、実際に拳銃は手に入れられないのでまねしないでください。あと少しぐろてすくな表現があるので苦手な人は飛ばしても構いません。作者曰く普通のらいとのべるの戦闘し~んを見れるくらいなら大丈夫だそうです。
ってこういうことは普通前書きとかで言うんじゃないんですか? なんで本編で伝えちゃってるんですかこれ駄目でしょう。ああ、そんな説明をしている間に話が進んじゃいます!!
「さあ、私と遊びましょう」
「ボクと遊べるのはナンバー1だけ」
「それはどうかしらね」
パンパンパンパン。
拳銃から高速で打ち出された弾丸が6に命中する。
「あら、避けないの?」
「ウン、避ける必要がないから」
6の傷口から弾が出て即ふさがる。
「面白い体してるわね。細胞か何か人間と何かが違うみたいね。それがあなたの能力?」
「そう」
「11、本当に面白そうね。まあ、あなたの能力は細胞を変化させるものかしら?」
「そう」
「解剖したいわね」
ひぃい!! 怖いです赤羽さんが怖いです。あの6って人も化物みたいですけどこの人も怖いです。心に化物を飼ってます!!
「なんかだれかに何か言われた気がするわ」
ひぃいい!! わたしのこと見えないし感じれないはずなのに!!! やばいですやばいです。
「まあ、いいわまずはこっちが先」
6に向き直る赤羽さん。
パンパンパンパン。
四発の弾丸が6の関節を打ち抜いた。6が倒れこむ。
「うわ」
「これならどう? すぐには回復できないんじゃない? ねえ、あなたの眉間に銃弾を打ち込んだらどうなるのかしら?」
パン!
躊躇なく撃っちゃいましたよこの人!! ですがその弾丸は6の眉間には当たらずに壁にあたります。6が直前で避けました。
「チッ! なるほどね」
赤羽さんが二丁の拳銃を捨てる。
「なら、これならどう?」
赤羽さんが取り出したのはさぶましんがんという奴です。一体どこから取り出したんですか。
「学校中に武器を隠してあるのよ」
へ~、そうなんですか~ってえ!?
「もしかしてわたしのことが見えてたりします?」
「ええ、でも半透明で幽霊ぽかったし。隼人と話しているのを何回か見たことがあるの」
「そうなんですか」
あまりわたしを見る人が多いことはいいこととは思えません。わたしが見えるのは近しい人の死を見た人だけですから。ただし生徒会長は違うようで無条件でわたしが見えるようです。これは何か理由があるようですがわたしにはわかりません。つまり赤羽さんは近しい者の死を見たことがある。
「じゃあ、今までみたいに離れていて邪魔だから」
「あ、はい」
言われたとおりわたしは離れます。
「さて、これはどうなるのかしら」
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!
さぶましんがんを乱射します。それでも6は避けようとせずに喰らいました。
「効かないよ」
それでもすぐに回復して向かってきます。
「そう、なら頭はどうなのかしらね」
赤羽さんがサブマシンガンを6の頭に向けて乱射します。
「チッ」
6が舌打ちして避けます。
「ふ~ん、どうやら頭を破壊されたら駄目みたいね。でも、サブマシンガンじゃ駄目ならこれね」
さぶましんがんを捨てた赤羽さんが取り出したのはしょっとがん。
「これで頭を吹き飛ばしたらどうなるのかしら」
一体いつからこの学校はこんな危ないものが隠された魔窟になったんでしょうか。
「当たらせない」
6が物凄い速さで赤羽さんを攻撃します。
「まるで獣ね。でもね、あなたと私じゃ――」
ドン!!
しょっとがんが撃たれる。弾丸は全て6の頭に。
「――踏み越えてきた屍の数が修羅場の数が違うのよ」
赤羽さんはこの経った16年のうちにどれほどの地獄を経験したのだろう。それはわたしにはわからない。でも、そう言った赤羽さんの顔はとても冷たくて悲しかった。
「さて、さすがに死んだかしら」
いやいや、死んだってそんな簡単に言わないでくださいよ。死んだら殺人犯ですよ。いいんですかこれ。
「まあ、いいわ、役割は果たしたし」
赤羽さんが立ち去ろうとした瞬間。
ムクリ。
6が起き上がった。そしてびでおて~ぷが巻き戻るかのごとくその頭が復元されていった。怖いです怖いです怖いです!! 絶対お見せできないです。気持ち悪いです。とらうまになります。
「ふ~、今のはまずかった。いいよ、認めてあげるお前はボクの敵になりうる」
「まさか、細胞を変化させて脊髄を発達させ、昆虫で言うところの神経節と呼ばれる補助脳でも作り出したとでも言うの!?」
「そう、ボクの弱点は自分がよくわかるから対策するのは当たり前。八つある補助脳をもとに、頭部を再構成しただけ」
えっと、どういうこと何でしょう? 知らない言葉ばかりで意味がわかりません。
「こんな簡単なこともわからないなんてバカね」
「五月蠅いです。勉強する前に死んじゃったんですからしかたないです。勉強が全てじゃないです」
「負け惜しみね」
ムムム、全部本当のことなので言い返せません。
「まあ、簡単に言えば脳を分割して体中に仕込んでおいて頭が吹っ飛んだからそれを使って復活したってわけよ」
はあ~なるほどよくわかりませんがとりあえずわかりました。
「あなたわかってないわね」
「ギクッ!! そ、そんなことないですよ~」
やばいです。少し声がうわずったです。
「はあ、まあいいわ、あなたみたいな幽霊には何も期待してないし」
はあ~、よかったです。ものすごくバカにされた気がするけどよかったです。
「さて、それじゃあ、これでも殺せないわね」
殺さないで欲しいです。あとそんなに銃火器をほっぽらないで欲しいです。
「何をしてもボクは殺せない」
「そうね、じゃあ、これで」
取り出したのはすたんがん。
「えらく良心的ですね前のと比べて」
「なにを言ってるの?」
「え?」
「これがただのスタンガンなわけないでしょう。これひとつでこの町の全ての電力をまかなえる出力よ」
「確実に人が死にます!!」
「これくらいじゃないとアイツは倒せないでしょ。ほらなんのマンガだったか忘れたけどとある化物怪盗と魔人が戦ったときもこんなので倒してたし」
「いやいやいや、死にますよ」
「大丈夫よ計算上全身の筋肉を破壊するぐらいですむから」
「ぜんぜん大丈夫じゃないです!! あとそれもまんがです!!」
「大丈夫よ。南雲製だから保障付き」
「そういう大丈夫じゃないですよ!!」
あ、でもよくよく考えればあんな化物にすたんがんなんて当てれないですよね。これは大丈夫ですね。何だ心配いらないじゃないですか。
「大丈夫当てれるから」
「え゛」
「まあ、見てなさい」
赤羽さんが髪を結ぶ。これはこれで新鮮です。髪を上げた赤羽さんなんてそうそう見れませんからね。れあです。時々これやってたらかなりぐっときますね。
「さて、行くわよ」
その言葉と同時に6と赤羽さんがうごきました。
「はああああ」
人間とは思えないすぴ~どで6が赤羽さんに迫ります。それにあわせて赤羽さんがすたんがんを6に向ける。
「クッ」
6がすたんがんを避ける。
「テイッ!!」
気合いのと供に赤羽さんの踵落としが6の頭に当たる。
「ガッ」
「打撃はそれなりに効くのね。ハッ」
続いて左ストレートを放ちます。
ガシッ!
赤羽さんの左腕を6が掴みます。そして
ボキンッ!
強引に折った。
「ああああああ!!」
「あまり効いてない?」
「あああああああ……ニヤ」
ガシッ!
「!!」
なんと折れた左腕で6を掴んだ。大丈夫なんですか!!
「フフフフ、さて、じゃあ死になさい」
6に容赦なくすたんがんを当てる。
バチッ!!
「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
物凄い悲鳴を上げて6は動かなくなりました。どことなく何かが焼け焦げるにおいがします。
「ふう、やっぱりフル出力じゃ一回しかもたないか」
赤羽さんが使ったすたんがんはぼろぼろになっていました。
「腕、腕!! 早く何とかしないと!」
「ああ、大丈夫よ。これくらいなら一時間で直るから」
といって赤羽さんが左腕を吊る。ってどんな化物ですか!
「これでいいかしらねさて、時間はかかるでしょうが回復するわよね。乱入されてもかなわないからこれに入れて起きましょう」
赤羽さんが取り出したのは大きなきゃりーばっく。
「さて、まずはっと」
赤羽さんが6を縄でぐるぐるまきにしてきゃりーばっくの中に詰め込んでしまいました。これら全て右腕だけで器用にやりました。
「これでよし」
鍵を厳重にかけ瓦礫に埋めてしまいました。これ死ぬんじゃないですか」
「大丈夫よ。穴はあけてあるから。さて、特別武装風紀委員会のお出ましね」
角から特別武装風紀委員会の面々が出てきた。
「銃刀法違反だよな~」
「それはあなた達もでしょう切夜直人」
「お前らは先輩に対する尊敬の気持ちはないのか」
「ええないわ」
「この正直者め。じゃあ、そんなわけで粛清だ。やれ」
「やらせないわよ」
しょっとがんを構える赤羽さん。もう隠す気ないですね。
「さあ、行くわよ」
ドンドンドン、パンパン!! チュンチュン!! ドーン!!
銃声などの物騒な音が響いた。
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「ったくあのおんな~!」
切夜直人が言った。
「ショットガンの次はサブマシンガンにロケットランチャー、その上スタングレネードかまったく。左腕折れてたはずなのに四人もやりやがって」
床に倒れたのは特別武装風紀委員会の四人。赤羽さんは既に逃げてしまっています。
「やってくれるな追うぞ」
「委員長」
「なんだ麻耶」
メガネをかけている女が切夜に言う。
「赤羽紫苑を追うよりも次に向かったほうがよろしいかと」
「あ?」
「これ以上の戦闘は無駄でしょう。あの赤羽紫苑がここまでやるとは予想外でした。これ以上は兵を無駄にします」
13人はすでに6人にまで減っている。
「そうだな。まあ、俺一人いればいいんだが部下の言うことを聞くのもいい上司だな。なら次に行くとしよう」
特別武装風紀委員会は次の戦場に向かった。
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「はあ、はあはあ」
赤羽さんが壁に背を預けて息をしている。
「少しがんばりすぎたわね」
少なからず体に傷を負い血が流れている。
「でも、これくらいで立ち止まれない、私にはやることがあるんだから……」
赤羽さんは立ち上がり生徒会室に向かった。
その姿はまるで何かに囚われた亡者のようでした。
現状報告
生徒会残存兵力18名
11 残存兵力5名
特別武装風紀委員会残存兵力6名