第二十七話 体育祭、バカと変態は体力だけだ取り柄、頭脳戦と銘打てば何をやっても許される
新学期が始まってから二週間が経った9月14日。今日は体育祭が行われる。
今年は二週間という短い準備期間の中で何とか完成させた。赤、青、緑の3ブロックに分かれ優勝を狙う。俺は青ブロックだ。ちなみにいつものメンバーで違うブロックになったのは西園寺だけだ。
「いいか1―5の諸君!!」
体育祭でテンションの高い水原先生が言う。
「うちの体育祭にはクラス優勝と言うものがある。クラスごとの点数で決まる。優勝クラスには特典があり、最下位クラスにはペナルティがある。さて、貴様等に問う勝ちたいか!!」
『もちろんだぁーー!!』
1―5魂の叫び。ここにクラスが一つになった。
「ならば命令は一つ勝て!! どんな事をしてでも勝て!! 以上だ。第一競技の奴は行け」
第一競技女子100m。
「じゃあ、行ってくるわ」
赤羽が立ち上がって集合場所に向かう。
「たしか、勝つためなら何をやっても許されるのよね」
赤羽何をするつもりだ。
赤羽がスタートラインに立つ。その時他の選手に何かを耳打ちした。
「位置についてヨーイ」
パアン!!
スタートの合図。
選手が一斉にスタートし…………なかった。
「赤羽、一体何をやったんだ」
赤羽は悠々と歩いてゴールした。
応援席に赤羽が戻って来た。
「ただいま」
「赤羽、お前何やったんだよ」
「何もしてないわよ。ただ……バラされたくないことを耳元でしゃべったりトラウマを刺激してあげただけよ」
鬼畜だー!! 鬼畜がいるよ!!
「赤羽、よくやった」
水原先生が誉めた。いや、よくやったじゃない! 注意だ! 厳重注意が必要だ!
『第二競技男子200m走』
「フッ、私の出番か」
岩本が立ち上がる。
「刮目せよ!! 私の愛を!!」
さっさと行け変態。
『位置についてヨーイ』
パアン!!
「アハハハ!! 私の愛は無敵!!」
ぶっちぎりで変態がゴールした。桃色の空間が出来上がっている気持ち悪い。
「私の愛を見てくれたか?」
変態が戻って来た途端聞いてきた。
「見てない」
「そうかそうか、見てくれたか」
聞いちゃいねぇ。
「フッ、そんなに私に惚れたなら今日は――」
「次俺出るんで」
素早くその場を離れた。変態は自分の体を抱いて何か言っている。気持ち悪い。
『第三競技借り物競争』
「位置についてヨーイ」
パアン!!
俺はその辺にあった紙を取る。
「借りる物はっとバカ」
馬鹿のとこに行くか。
走ろうとしたその時2人の男と女の三人組が俺の前に立ちふさがった。
「控えおろう」
「控えおろう、このコンタクトが目に入らぬか!!」
「……」
両端の男が何か言っている。意味わからん。だが入るなコンタクトなら。普通は紋所とかそんなのじゃないのか?
「このお方をどなたと心得る」
知らねえよ。そこにいる小学生クラスのチビでツインテールの女は。どこのどいつだ。
「恐れ多くもクラスの自称影のボス、御津蜜柑様であらせられるぞ」
ドドン!!
どこからか太鼓の音。てか影のボスかよ。しかも自称。
「で、その自称影のボスがなんの用だ。俺は忙しいんだが」
「ふふん、わらわがじきじきに相手をしてやるといっておるのじゃ。光栄だろう」
うわ~イタイ子だ。物凄くイタイ子だ。
「さすが姫様」
「さすが姫様」
あのチビについていっているこの二人もイタイな。なにこいつら。
「そうか、じゃあな」
「待たぬか!」
「何だ」
「いいから勝負じゃ」
さて、俺の経験から言わせてもらおう。こういうやからは勝負ごとは弱い。西園寺と同じ感じがするからな。で、たぶん負けたら泣く、絶対泣く=面倒くさい。
「わかったお前の勝ちでいいよ。じゃあな」
さっさと馬鹿を探さないと。さて、バカは高いところにいると思うんだが。
「待てといっている!!」
また俺の前に立ち塞がるバカ三人組。ん? バカ?
「わかったそれならついてきてくれ。そしてら勝負してやる。
「良いだろう」
そんなわけでこの三人を伴ってゴールへ。
「すみません。借りてきました」
「確認します。バカですね……はい、よろしいです」
係りの先生に言うと三人組を見てそういった。こいつら周りにはやっぱりバカって認識されてたんだな。
「よし、終わりと」
「さて、さあ、勝負だ!」
「それはいいんだがな。御津とやら。借り物借りてこなくていいのか? 俺は終わったが」
「おぬし謀ったな!!」
めちゃっ驚愕された。しかも謀るっていつの時代の人間だよ。
「いや、お前らが余りにもバカだったからな」
「く~。今は借り物じゃ! 行くぞ!」
「「はい、姫!」」
三人がいそいそと走っていった。
なんだったんだあいつら。
競技も終わり応援席に戻った。
「はあ~」
「お疲れ様です」
桜崎が水筒を渡してくれた。
「ああ、まったくなんだったんだあのチビガキは」
「さあ、私にはわかりませんね。でも、勝てて何よりです。それで何を借りることになってたんですか?」
「それは言わないで置こう」
言ったら駄目だろうアレは。
「やあ~、今日もがんばってるね~」
「何だ帝か」
「君、俺が無理矢理会長にしてから態度悪くなったよね」
「さあ、これが元です」
「嫌われたみたいだね~。まあ、いいんだけどさ~。せっかく同じブロックだし仲良くしようよ~」
「嫌だ」
「ちぇ~。いいよ、じゃあ俺はその辺にいるから」
何しに来たんだよ。遊びに来たのか真面目にして欲しいものだ佐藤帝にも。
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そして競技は進み昼食の時間となった。
「弁当だー!!」
「騒ぐな馬鹿。空気が汚染される」
「汚染ってなに?」
それもわからないのか。
「まあ、いい隼人お前の姉が来てるぞ」
本当だ。シートひいて手振ってる。
「来ないって言ってなかったけ」
「ちょうど仕事が終わってね。感謝しなさい」
「そうか」
「それより弁当さっさと食べましょうアタシはおなかがすいたわ」
「ハイハイ」
劉斗がシートに座っていった。
「我も一緒に食っていいか? どうせあの親父は来るわけがないからな」
「ああ、いいぞ」
「私もいいですか?」
「桜崎もか、いいぞ、だが親とか来てないのか?」
「えっとはい、仕事が忙しいみたいで」
「そうか、馬鹿はどうする?」
「僕は妹が来てるしそれに!! なんとなく殺気を感じるからそっちにいくよ」
後ろを見ると綾崎が馬鹿を睨んでいた。なるほどね。
「そうか、じゃあ、がんばれよ」
「何その応援」
馬鹿離れていった。
「あ~、隼人君だ~」
「狭間先輩、居たんですか」
「失礼な、居たよ~。競技には出てないけど~」
「それならわかりませんよ。応援席にもいなかったんですし」
「寝てた~」
この人は一体何をしに来たのだろうか。
「私も一緒に食べていい~?」
「どうぞ」
狭間先輩の両親を見てみたいが来ていないと言っていた残念だ。
「おお! 先輩!」
「琴峰、来てたのか」
「ああ、先輩の雄姿を収めにな」
「そうか、昼はどうするんだ?」
「ん? ああ、心配は無用だ。そこらのコンビニに買いに行くからな」
「それなら食っていかないか?」
「いいのか?」
「ああ、な?」
みんな頷く。姉貴にしたら既に食っている。
「それでは御相伴に預かろう」
そんなわけでわいわいと昼食を楽しんだ。姉貴がデザートを持ってきたときは他ブロックの奴に配って何を逃れた。哀れ食った奴は腹痛で動けなくなっていたな。南無三。
「これで我達の優勝は確実だな」
「気を抜くなよ。まだ、後半が残ってるんだぞ」
「大丈夫だ。あのデザートを配ったのは我だぞ。相手の有力選手はこれで潰したはずだ」
この風習はなくしたほうがいいんじゃないか? と思うほどだ。
応援席に行くと1-5の面々は集まっていて水原先生が話していた。
「いいかお前達ここまできたら優勝あるのみだ。いいか、南雲の機転で敵の有力選手は潰した。いいか、貴様らに勝てる奴はいない。いいか! どんな敵にも慢心せず全力で当たれ! 以上だ。午後の競技に備えろ!」
『はい!!』
散り散りに散っていく1-5の面々。遅れて戻って来た赤羽。さっきの話は聞いていなかったようだ。
「さて、種はまいたわ、ここから本番よ。フフフフフフ」
赤羽が恐ろしいことになっている。あいつこういうこと好きだからな。
『午後の競技を開始します』
まずは部活動紹介だったか。新聞部として出なければいけない。しかも狭間先輩をおぶることになっている恥ずかしいことこの上ない。
吹奏楽部の演奏が始まり曲にあわせて行進する。もちろん狭間先輩を背負っている。さて、視線がいたいな。本当に痛い。視線で人が殺せるなら間違いなく死んでるな。
「劉斗変わってくれ」
「嫌だ」
「馬鹿」
「よろ……い、いや、やめておくよ」
綾崎の殺気でやめやがった。
「はあ~」
「がんばれがんばれ~」
狭間先輩は恥ずかしくないのだろうか。
この拷問のような部活動紹介を終えて俺は回復するのにしばらくかかった。その間に競技は進み既に最後ブロック対抗リレーになっていた。
俺は出ないが綾崎と変態は出るようだ。
「じゃあ、行ってくるわ」
「私の愛を見ていてくれ」
見たくない。
『それはでブロック対抗リレー位置についてヨーイ』
パアン!!
選手が死力をとして走る。
まさしく最後にふさわしい競技だった。
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全ての競技を終え閉会式。校長が順位を発表する。
「ブロック一位は――」
どこが優勝したのだろうか。
「緑ブロック!!」
緑ブロックから歓声があがる。
そう、最後のリレーは緑ブロックが勝った。原因はあの変態がふざけすぎたからだ。
「次に優勝クラスを発表する。つまり一番ずるがしこいクラスのことだ」
アンタは本当に校長なのか。それが疑問だよ。
「優勝クラスは1-5だ。さすが問題児が集まっているだけはあるな」
「ありがとうございます」
水原先生が言った。誇るところじゃないです。
「そんなわけでまあ、1-5の生徒には優勝賞品として秋休みの特別旅行無料券をやろう」
秋休みにただで旅行にいける券をがもらえるらしい。
「そんわけで、体育祭はこれにて終わりだ」
こうして一年目の体育祭は終わりを告げた。なんかめちゃくちゃだったな。
「さて、さっさと片付けるかな」
俺はさっさと片付けを終えるべく働いた。
「今日はお疲れこれで私の給料もアップだ!!」
帰りのHRで水原先生が言った。あんたそれが目的か。
「さて、終わったばかりだが次は文化祭だからな~。休みのうちに考えておけよ。ちなみに文化祭で出た売り上げは好きにつかえるからな。じゃあ、今日は終わりだ解散!」
こうして長かった体育祭は本当に終わりを告げた。
「終わりましたね」
帰り桜崎が言い出した。
「そうだな」
「なんだか切ないですね」
「まあ、すごかったからな」
「そうですね」
「次は文化祭だ。そのほかにもいろいろあるさ。こんなとこでなんやんでなんていられないほどな」
「そうですね。それじゃあ、隼人君いい文化祭にしましょうね!」
「気が向いたなら」
「もう。ふふ」
俺たちは体育祭が終わったあとの切なさを感じながらも笑いながら帰り道をあるいた。
次は二週間後に控えている文化祭だ。生徒会が中心で動かしていくらしいので大変だな。まあ、それなりにいい祭りにするか。
うら☆てん
作「はあ~」
隼「どうした?」
作「いやね~。この頃ネタが尽きてきたんだよね~」
隼「どうするんだよ?」
作「まあね~、とりあえず書き溜めしている分が終わるまでは定期更新可能」
隼「終わったら?」
作「連載ストップの危機」
隼「何とかしろよ」
作「ならネタをネタをプリーズ!!!」
隼「まてこんなとこで暴れるな!!」
作「うるっさああああああああああい!!」
隼「話を聞けー!!」
作「この女装め!!」
隼「この人がせっかく忘れようとしてたことを!!」
作「うっさいこのば~か」
隼「殺す!!」
作「はははは造物主に逆らえるなら逆らってみろ!」
隼「テイ!!!!」
作「ぐはああああああ!! なんだと!?」
桜「喧嘩が始まったのでまた今度」




