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05-08.強制夢オチ回避

「あっははははは!!!!」


 わらい ころげる おねーさん。



「ローちゃんのばか」


「ごめんごめん!あはは!

 ホノカったら、とんだスケコマシだったんだね!」


「わらいごと、ちがう」


「ふぅ。ふふ。

 そうだね。あはは」


「もう!」


「ごめんて。

 はぁー、ふぅ。落ち着いた。今度こそ」


 すわり なおした おねーさん。


 いつも どーり。

わたし ひざに のせた。



「いやぁ~。でもこれは思わぬ収穫だったよ。

 術を介して、"アイちゃん"を認識出来るなんてね」


 おねーさん! いま!



「アイちゃん」


 いえた!



「なるほど、なるほど。

 これ、術のお陰だけじゃないね。

 あの子、迂闊過ぎるでしょ。

 ホノカに侵食されてるじゃん。

 これはあの"約束"のせいだね。

 あれで自分から鍵を開けちゃったんだ。

 へーちゃんの分、げふんごほん。

 へーちゃんの相棒にしては随分とお粗末だね。

 だとすると……」


「むう!!」


「痛!ごめん!ごめんって!

 別にアイちゃんを貶してるわけじゃないんだって!

 良いから少し話を聞いて!ホノカ!」


「むう……」


「これはホノカの大好きなアイちゃんを守る為にも必要な事なんだよ。

 良いかい?よくお聞き?

 ホノカがアイちゃんを口説き落とすんだ。

 今のアイちゃんは、心の防壁がスカスカだ。

 ホノカなら顔パスで侵入出来る。

 心の奥深くに入り込んで、中からグズグズに溶かすんだ。

 そうすれば、アイちゃんはホノカのものだ。

 へーちゃんからアイちゃんを奪えるんだよ。

 それが終わったら、今度はへーちゃんの番だ。

 アイちゃんを介して、へーちゃんの心も堕としちゃおう。

 全部全部、ホノカの大好きなものはホノカのものだ。

 どう?良い考えでしょ?

 やってくれるよね?」


「……やる」


「よし!良い子だ!

 おねーさんとの約束だよ!

 必ずやり遂げてみせてね!

 代わりにホノカの記憶は守ってあげるから!

 それじゃあ、行っておいで!」


 ぜんぶ わたしの。


 ミアちゃんも フィオレも ルフィナも ダフネも。

ヴィーも キアラも。


 スーちゃんも リコリスも アネモネも まおーさまも。

アイちゃんも へーちゃんも。


 そして、ローちゃんも。


 ぜんぶ ぜんぶ わたしのもの。


 ふふふ。 あはは。




----------------------




「おはよ、ホノカ。

 どうかしたの?

 不思議そうな顔をして」


「何か変な夢見た気がする……」


「夢?

 どんな?」


「……わかんない。

 ミアちゃん、今朝は落ち着いてるんだね」


「わるかったわ。

 折角信じてくれたのに決闘を投げ出したりして」


「決闘?

 ううん。そっちじゃなくて」


「え?」


「私、覚悟を決めたよ。

 ミアちゃん。

 私はミアちゃんが一番だけど、皆の事も受け入れるよ。

 その上でミアちゃんを泣かさないよう頑張るよ。

 だから私のこと、見捨てないでね」


「え?

 何を言っているの?

 決闘の報酬の話?

 あれ本気だったの?」


「ミアちゃんこそ何を言ってるの?

 決闘の後、皆で散々私を取り合ったじゃない。

 ちゃんとルフィナの事も、ダフネの事も、アイちゃんの事だって責任を取るわ。

 ミアちゃんだって、そのつもりであんな事を許したんでしょ?」


「え……そんなはず……。

 ホノカ。落ち着いてよく聞いて。

 ホノカはきっと夢でも見ていたのよ。

 私にはホノカが何を言っているのかわからないわ。

 先に顔を洗ってきなさいな。

 私が皆を起こして連れて行くから」


「?

 もしかしてミアちゃん、ずっと泣いてたからちゃんと覚えてないのかな?

 取り敢えずわかった。

 準備が出来たら皆で話そっか」


「ええ……」




----------------------




「アイ。あれはどういう事?

 ホノカ、全部覚えてるみたいよ?」


「そんなはずは……」


「アイ」

「しっぱい?」


「今からでもメレクさん呼ぶ?」


「……」


「アイ」


「……ダメです。

 今からでは記憶を書き換えるしかありません。

 それではボクも約束を反故にする事になります」


「大した違いなんて無いじゃない」


「ホノカ自身にその気を無くさせるからこそ、言い訳として成立するのです。

 それも、ボク自身の意思で決めた事ではなく、ルフィナの頼みを聞く形だったからです。

 これ以上の干渉はできません」


「なら残された手は一つね。

 アイを除いた私達で、あれは夢だと言い張るしかないわ」


「……」


「師匠はこれに同意もお願いも出来ないって事だね。

 わかった。私とミア姉で頑張るよ。

 ダフネ、一応師匠を拘束しておいて。

 私とミア姉が勝手にやった方が都合が良いだろうし。

 意味があるかはわからないけど、少しでもマシになるでしょ」


「りょ」


「フィナ、冴えてるわね。

 その調子で頼むわよ」


「うん。必ずやり遂げよう。

 そうしないと、ミア姉また泣くだろうし」


「ええ。

 というかもう泣きそうよ」


「ミア姉……弱くなりすぎだよ……。

 しかもなんか開き直ってるし……」


「ホノカにはいっぱい泣かされたもの。

 もう今さらよ」


「これ以上泣かないでよ。

 きっと話がややこしくなるから」


「頑張るわ」

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