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04-20.けいやく

「ふっふっふ!

 遂に手に入れたよ!飛行魔法!」


 何度も何度も特別授業受けた甲斐があった!



「ようやくね。

 まさかフィナより遅いとは思わなかったわ」


「違うよ!私が遅いんじゃないよ!

 フィナちゃんがおかしいんだよ!」


 何で飛行魔法をいきなり覚えられちゃうの!?

他はまだ基礎魔法くらいしか使えないのに!


 いや、フィナちゃんはちゃんと師匠の言いつけ守ってるだけだって知ってるけども!

アイちゃんも、やるべき事をやった上で尚上をと頑張るフィナちゃんに免じて、飛行魔法だけ先に教えてたけども!

それにしたって早すぎるよ!



「そうです。ミア。

 今回はよく頑張っていましたよ。ホノカにしては」


「もう!お師匠様まで!

 もっと素直に褒めてよ!」


「今は"アイちゃん"です」


 拘るね!



「それでは旅を再開しましょうか。

 折角ですし、早速飛んでみてはいかがですか?」


「いえ、やめておきましょう。

 今はダフネが寝ているもの。

 こんな事で起こすのも可哀想だわ」


「別にダフネは関係無いのでは?」


「言わないであげて、アイちゃん。

 ミアちゃんにだって苦手な事くらいあるのよ」


 というか苦手な事結構多いよね。

高いところ以外にも、辛いというか刺激的で強い匂いのものがダメだし、拘束系もダメだ。


 まあ、拘束については私が虐めすぎたせいなんだけども。

最近では、秒で泣き出すようになってしまった。

順調に調教が進んでいるようだ。


 沢山虐めた後、泣いてるミアちゃんを抱きしめてあげると、とっても喜んでくれるのだ。

そうして、次も期待しているだのなんだのと言ってくる。

調教されているのは、私の方なのかもしれない。



「ホノ姉、なんか変な事考えてない?」


「ううん。別に何も」


 フィナちゃんにはまだ早い。



「それで、次の目的地までは何をしに行くのですか?」


「いつも通り、チョコレートを探しに行くんだよ。

 最初の町では何だかんだバタバタしてて、結局情報集めて無かったしね」


「……なんて回りくどい。

 素直に引き返せばいいものを」


 何か小声でぼやいたアイちゃん。



「もしかして、何かネタバレしようとしてる?」


「いいえ。しませんとも」


 話は終わりと、勝手に歩き出してしまった。

どうやら私達の目的地の場所はわかっているらしい。


 それと今日は歩きの気分なのね。珍しい。

町中でもなければ、普段はずっと飛んで付いてくるのに。



「アイちゃんも欲しいものないの?

 折角だから一緒に探してみない?」


「なるほど。

 旅の目的を考えてみるのですね。

 参考までに、他の皆さんの目的も聞かせてくれますか?」


「私はホノカと同じよ。

 チョコレートを探すのは私とホノカ、二人の目的だもの」


「ルフィナはどうです?」


「う~ん。

 これって別に何か物じゃなくても良いんだよね?」


「ええ。構いません。目標でも良いですよ」


「なら!Sランク冒険者!

 先ずはそこを目指してみるね!」


 なるほどわかりやすい目標だ。

グラートさん大好きなフィナちゃんらしい。



「ルフィナならばきっとすぐになれることでしょう。

 その目標であれば、ボクも力になれそうですね」


「頼りにしてるね!師匠!」


「任せて下さい!」


 フィナちゃんとアイちゃんも良いコンビだよね。

私とミアちゃんも負けてないけどね♪



「ヴィーはどうです?」


『私?

 私は……大精霊?』


「なりたいのですか?

 でしたら、大精霊にしてさしあげましょうか?」


「『え!?』」


「何でホノ姉まで驚いてるの?」


「なりたいと思ったらなれるものなの!?って」


「お二人は、というか皆さん、そもそも大精霊が何かを知らないのですね。

 大精霊とは、神と契約した精霊の事です。

 今いる大精霊達は先代の守護神と契約した者達ですので、ボクの契約精霊の座は空いています。

 ヴィーもキアラも、まとめて契約しても構いませんよ?」


「する!」


 キアラは即決だ。

アイちゃんを怖がって近づけなかったのも最早昔の話だ。


 でもそっか。

確か大精霊って神の代行なのよね。

神の代わりにこの世界を見て回る存在って話だったはずだ。


 つまり、ヴィーとアイちゃんが契約すれば、ヴィーが神の代行の役割も担うことになるって事なのか。


 むむむ。

よく考えたら、なんか横取りされる感じじゃない?

そもそも、ヴィーは私と契約してるのにアイちゃんとも契約出来るの?



「ご心配なく。

 神の契約とは人間のそれとは完全に別のものです。

 ホノカからヴィーを取るような真似は致しません。

 なんなら、間接的にホノカの力が増す事にもなりますね。

 案外良い手段かもしれません。

 若干ルール違反な気もしなくはないですが、グレーと言える範疇でしょう」


『そういう話なら是非お願いするわ♪』


「ちょっと待って!

 何でヴィーまで即決なの!?」


『何でも何も、ホノカの為に決まってるじゃない。

 私は何より、ホノカの力になりたいの。

 それに契約したばかりの頃に言ったわよね。

 大精霊にはすぐになってみせるって。

 約束を果たせそうで何よりね♪』


「ヴィー……。

 その気持はとっても嬉しいよ。

 嬉しいんだけど、でもなぁ~なんだかなぁ~」


「少し話し合ってみて下さい。

 無理強いするつもりはありませんから」


「キアラも?」


「もちろん。キアラもだよ。

 キアラだって私の大切な契約精霊だもの」


「えへへ~」


 嬉しそう。可愛い。

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