続・リリスの災難
その後なぜかマリア様にロックオンされた私は事ある毎に王宮に呼び出されるようになった。
最初は毎日のようにお茶会に招待され、日も暮れたのでそろそろお暇しようとすると「まだいいじゃない」と引き留められる。
そして恐れ多くもロイヤルなファミリーに交ざってのディナーを頂き、本当にもうそろそろ…と腰を上げると「遅くなっちゃったから危ないわ、泊まっていきなさいな」というマリア様の鶴の一声であれよあれよとお泊りすることが確定。ついには王宮で優雅なブレックファーストを頂くまでが定番になった。
ちなみにこの一連の流れが週四ペースで繰り返される。
陛下や第一王子のアラン様、第二王子のルイ様と初めて夕食をご一緒させて頂いた時は、緊張のあまり食事が喉を通らずおかわりすることもままならなかったが、さすがに週四でご一緒してたら、なんていうか……ねぇ?はい、ぶっちゃけるともう慣れました。
今ではロイヤルズと楽しく談笑しながらも目配せで給仕の者におかわりを要求する余裕があるほどだ。
ハハハと豪快に笑う陛下に「たくさん食べなさい」と命じられれば、一臣下である私に否やはありませんとも。遠慮なく、本当に遠慮なーく、毎回美味しいご飯をたくさん食べさせて頂いている。
というか、なんだか私…ご飯時に招かれすぎじゃないかしら?
最近自分の家で食事してないなーと遠い目をしたくなるには十分なほど、ここ最近リューク様とずっと一緒にご飯を食べている。
そう、リューク様と。
王妃様に呼ばれたお茶会のはずなのに王妃様がいる確率は低い。代わりにリューク様は毎回いる。
夕食だって陛下や第一王子殿下や誰かしら不在だったりするが、リューク様は毎回いる。
皆様公務でお忙しいから時間が合わないのは当然として、じゃあなんで私は毎回王宮にお呼ばれするのか?という疑問が残る。
お母様はなにか知ってそうだったけれど女神フェイスで「リリス、今は何も聞かず王妃様の御心のまま従いなさい」と諭されればイエス一択。
娘すら有無を言わせず従える美貌とは一体…?
まぁ、いいけどね。王宮のご飯は美味しいしリューク様の見た目は可愛いし、ロイヤルズの皆様は気さくでお優しい方々ばかりだし、王宮に用意してもらった私の部屋は豪華だし、王宮のご飯は美味しいしね!(一番大事なことなので二回言いました)
ただ、一個めんど…気になってることがある。それは私が食べさせてあげないと、リューク様はご飯やお菓子を一切何も口にしないことだ。
たしかに最初にお会いしたお茶会で、親鳥が持ち帰る餌を待つ雛鳥の如く可愛らしいお顔であーんとお口を開けるものだから、私も調子に乗ってせっせと食べさせましたよ。
でもね、お茶会でも夕食でも朝食でも私の隣の席を陣取り、たとえば私がナイフとフォークで切り分けたステーキを食べようとすると横からじーっと「よこせ」と言わんばかりに突き刺さるような視線を送るのは如何なものでしょうね?
強めの視線に負けた私が自らの口に運ぼうとしたお肉をスライドしてリューク様に差し出すと、あむっと頬張られる。
「いやいや、自分で食べなさいよ…」という言葉は、驚愕に目を開かれた陛下やまたしても目に涙を浮かべる王妃様、お口をぽかんとあけた状態で固まる第一王子、「え!!」と大きな声をあげ椅子を倒して立ち上がった第二王子というロイヤルズのただならぬ様子を見て、なんとか呑み込んだ。
い、言いにくい…。自分で食べろって、言ってはいけないなにかを感じる……っ!
仕方なく黙々とリューク様に食べさせつつ自分も合間に食べる、を繰り返し、高貴な方々が見守る中(凝視する中)食事を終えるのだ。正直、食べた気がしない。最低二回はおかわりするしきれいに完食もしてるけど、落ち着かないし面倒なのよ!!
はぁ、まぁでも五歳なんて赤ちゃんみたいなもんか〜。マリア様にも甘えて食べさせてもらってるから癖になってるのかな〜とか考えてたら、いつの間にか自分で食べるようになった。素晴らしい。
席が近すぎるくらい隣なのは変わらずだったけど。
そしてこんな日常が三ヶ月も続けば私だって鈍いわけじゃないので薄々察するわけですよ。リューク様の婚約者候補に選ばれたのかなぁって。
理由はリューク様の一目惚れ………では絶対ない気がする。いまだにツンツンしてるし隣の席で食事する時以外はほとんど近づいて来ないので。
しかし何事もはっきりさせたい性分である私は、リューク様と二人きりのお茶会の場でずばり聞いてみることにした。
「リューク様は私のことが好きなのですか?」
「好きじゃない」
「………」
即答にイラッとした。もうちょっとオブラートに包めないのかしら。
というか、じゃあなんなの?私の顔見ながらご飯食べるといつもの三倍は美味しく感じるんだとでもいうわけ?好きじゃないって言うならご飯の時だけ懐かれる理由はもうそれくらいしかないでしょーが!
内心のイライラを押し隠し、「そうですか…」と儚げに微笑むとさすがのリューク様もあけすけに言い過ぎたと思ったのか、珍しく目を合わせて話し掛けてきた。
「恋愛的な意味ですきではない…が、人としてはきらいじゃない。リリス嬢といると…安心してご飯をたべることができるんだ」
大人びたセリフに「本当に五歳なのか?」とか、「的確に私の心の疑問に答えてくるな」とか、いろいろ思うことはあったけれど、“私といると安心してご飯を食べられる”という部分にこれまでの不満や疑問、すべてがどうでもよくなった。
王妃様や他のご家族のご様子からして、リューク様の食は今まで細かったと推測される。
どんなに華やかに見えてもここは陰謀渦巻く王宮。考えたくはないけれどもしかしたら毒殺未遂とか…食にまつわることで嫌な思いをされたことがあるのかもしれない。
私は食べることが好きだ。買い物よりイケメンより自分を着飾ることより寒い日の朝の二度寝より食べることが大好きだ。
だから安心してご飯を食べられない日常がどれほどの苦痛をもたらすのか、想像するだけで寝込めそうなほどしんどい。
だからリューク様が私が側にいれば安心してご飯を食べられると言うのなら、一生付き合ってあげたいと心から思った。どうせ結婚する予定もなかったし。
「………っ!」
「??どうしました?お顔が赤いですけど」
急に顔を赤らめたリューク様に、内心では「幼児特有のぷにぷにほっぺが赤らむの最高!!!」と大興奮だったが顔にはおくびにも出さず、いかにも心配してますという風を装い問い掛けた。
「なっ…!…なんでもない!!」
「!?」
えっ!?なんでか分からないけどなんか照れてる!プイッってした〜!!かっわいぃ〜〜〜!!
思えばこの日を境にリューク様の態度が軟化して、私好みの可愛い仕草や言動を取るようになったのよね…。
今までツンツンしていたのが嘘だったかのようにはにかんだ笑顔で「リリス、お願いがあるんだ」ってすり寄ってくる。そうすれば私が言うこと聞くと思ってるんでしょ!?そのとおりですよ!!!
あざといのに可愛くおねだりされたら断れないぃぃ……。
「僕の離宮にもリリスの部屋を用意したからこっちの部屋を使ってほしいな」と上目遣いで懇願されればその日のうちに王宮に用意してもらっていた部屋からリューク様の離宮へと引っ越したし、「リリスの手料理が食べたい!」と可愛いお目目をキラキラさせて頼まれれば、前日から離宮に泊まり込んで仕込みをして腕によりをかけた料理を振る舞った。
「今年の誕生日プレゼントはリリスからのキスが欲しいな」と照れたお顔でリクエストされた時はさすがにどうなんだ?と逡巡したが、「だめ?」と可愛く小首をかしげて問われれば、一瞬のうちに思考が崩壊して無意識の内に剥きたてたまごのようなつるりんほっぺに唇をくっつけていた。
………だって私の“可愛い”の理想が服着て喋って動いて懐いてくるんだもん!!こんなの無条件で言うことを聞いてしまうでしょ!?リューク様、恐るべし…!
それから私達は二人の関係を幼馴染という言葉で片付けるには濃すぎる時間を共に過ごした。
週の半分以上を王宮で過ごし、その間ず〜〜〜〜〜っとリューク様と一緒だからね…。もうこれは家族でしょ、私の弟と言っても過言ではないでしょ。
そんなことを考えてたらリューク様にすごい顔で睨まれた。なぜ…?
***
王宮のお茶会での出会いから早十年。いろいろあったな〜と数々の思い出が頭の中で走馬灯のように流れていったけど、そろそろ現実に戻らないとね。はぁ。
「………お気をつけ下さいね、リューク様」
普段はもっと砕けた話し方をしているけどここは学園。公私はちゃんと分けないと。
心の中は怒りで荒れまくっているが優しい口調を心掛け、私の胸元に顔を埋めたまま反省の色がまったく見えないリューク様をやんわりと、しかし確実にベリッと引き剥がす。
「本当にごめんね、リリス!」
「いえ…、お怪我がなくてナニヨリデスワ」
…いかん、心が籠もってなさすぎて一部棒読みになってしまった。今こそ淑女の中の淑女と謳われた完璧な公爵令嬢の仮面を被る時よ、リリス!!
十五歳になられたリューク様は相変わらず可愛い。
声も低くなったし背も伸びたし筋肉もついたみたいだけど、長いまつ毛に覆われたサファイアブルーの瞳を細めて花が綻ぶように笑うところとか、甘え上手なところとか、上目遣いにこちらを見てくるあざとさなんかは幼少期から変わらぬ安定の可愛さだ。
でもね……、私最近思うのよ…。
リューク様が学園に入学してから早三ヶ月、私に対するやらかしがひどいな、って……。
本当に勘弁してほしい……。切実に……っ!!
幼少期から自分の可愛さを最大限利用したあざとさはあったが他は(一応)まともだった。
でも最近はあざとさにドジっ子属性が追加され、リューク様の繰り出すドジ行動の被害規模が徐々に拡大しているという恐ろしい現実。ちなみに被害者は私だけ。
この属性って伝染るの?え、空気感染?こっわ。いっそのことまとめて隔離してやろうかしら。
そう、この学園にはドジっ子の大元がいる。それはリューク様と同じく新入学生の男爵令嬢ミア様。
肩につくかつかないくらいのふわふわのピンクブロンドの髪に、丸くて大きな薄ピンク色の瞳、貴族令嬢としてはいささかはしたないが喜怒哀楽がはっきりしている豊かな表情に天真爛漫な振る舞い、思わず守ってあげたくなるような小柄な身体つき、そのどれもが他を魅了する可愛らしい女の子だ。
彼女の入学時、「めちゃくちゃ可愛い子が入ってきたぞ!」と一部の男子学生達があまりに騒ぐものだから、私も可愛いもの大好き党の代表(?)としてさりげなくチェックに向かったのだが、なるほど騒がれるのも納得の愛らしい子だなぁと思った。
でも本物(リューク様)を知っている身としてはすぐに興味を無くすレベル。
その後は学年も違うので会うこともなく記憶の彼方に追いやられていたけれど、ここ最近彼女の存在感が日ごとに増していっている。
理由は簡単、ミア様がリューク様につきまとい、そのリューク様は私につきまとって(失礼)いるからだ。
私とリューク様が一緒にいるところにミア様は毎回突撃してくる。突撃、と表現するのがぴったりなほどミア様の勢いは激しい。
一応、学園では身分関係なく平等に交流を深めましょうねと謳ってはいるが、所詮建前だと皆が理解している。
その建前をそのままの意味で受け取り王族であるリューク様に気安くまとわりつくのはミア様くらいだろう。彼女はひどい天然だと思う。
ある時は「リューク様ぁ〜!」と二階の窓から溢れる笑顔で大きく手を振り、またある時は手作りのお菓子を差し入れようとし、またまたある時は「リューク様ぁ、この資料を一緒に運んでもらえませんか?」と上目遣いで無邪気にお願いする。王族を顎で使おうとするなんて不敬すぎない?
ミア様が何かしでかす度に周囲の女子生徒の空気が冷ややかなものに変わるので、あまりの急激な温度変化に内心震え上がりながらもリューク様の側には私しかいないため、仕方なくミア様の振る舞いをやんわりと注意するしかない。
「幼児を相手にしているのかな?」と思うくらい優しめに注意をしても、「私…そんなつもりじゃ…」と涙を浮かべ怯えた様子でぷるぷると震え出すので、可憐な野ウサギを狩る肉食動物にでもなった気分だ。
こんな状況だから女子生徒に尊敬の眼差しで見つめられつつも、ミア様の取り巻きのアホな男子生徒達には「ウォルシュナット公爵令嬢がミア嬢をいじめている」とひそひそ噂されるようになってしまった。
だけどそんなことはどうでもいい。私が解せないのはミア様がリューク様に何かしようとする度に私が恥ずかしい目に遭うことだ。
急に二階から大きな声でミア様に呼び掛けられた時は、驚いたリューク様が飲みかけのスムージー(よりによってスムージー!)を私の頭にぶっかけ、「ごめん、リリス!びっくりして手が滑っちゃった」と謝ってきたが到底許せるものではない。
ご丁寧に頭からドロドロのスムージーをかけてくれたものだから、顔中べったべたで目も開けられない私は一瞬狼狽えてしまった。
そして私が混乱している間にリューク様が「責任を取って僕がきれいにしてあげるね」と言いつつ私の顔をペロペロと舐め始めたものだから、周囲には阿鼻叫喚の嵐が吹き荒れた。
私をお姉様と慕う子達による興奮した「「「「「きゃあぁ〜!!!」」」」」という声に混ざり、野太い声で「ちっ!!」と舌打ちする声が聞こえた気がしたが、とろりとした液体が頬を伝うそばからリューク様が舐め取ってきてそれどころではない。
「そ、そのようなことされなくても大丈夫ですわ」とリューク様の肩を押しやりハンカチで目元を拭い、慌てて学園のレストルームに駆け込んだのは言うまでもないだろう。
放課後に学園内にあるカフェテリアでリューク様と二人でお茶の飲んでいるとミア様がやってきて「リューク様のためにクッキーを焼いてきました!」と言ってきたこともあった。
その時は「ごめんね、毒見なしに物を口にすることは出来ないんだ。リリス、お願い出来る?」とリューク様に問答無用でクッキーを口にねじ込まれたのだ。
「!!!」
おい、こっちだって公爵令嬢ぞ!!
あまりにも理不尽な行動に素が出てリューク様を罵倒しかけたが、急に身体が熱くなってきて思わずテーブルにかくん、と肘をついてしまう。
「…ぇ?なにぃ、これぇ……」
症状は軽い倦怠感と急な発熱。あとは身体がゾワゾワするような不思議な感覚。これら急激な体調不良を引き起こす原因として考えられるのは………もしや、酒か!?お菓子に度数の高いお酒でも入れたのか!!?
なんてことしてくれたんだミアにリューク!!!
身体が正常であったならば二人を往復ビンタし床に正座させ一時間はこんこんと説教してやりたいところだったが、はぁはぁと息が上がり、少し離れたところに置いてあるコップの水を飲むことすらままならない。この状況を作り上げた諸悪の根源その二に頼るのは業腹だったが背に腹は代えられない。
「…リューク様ぁ……はぁ、はぁ。み、みず、を…」
うぅ、なんか目まで潤み出してきた…。絶対顔も赤いはずよ。私ってお酒に弱かったのね…。
なんて考えつつ水を待っていたら、なにを血迷ったのかリューク様は自身でコップの中身を煽り、そのまま顔を近づけ口移しで水を飲ませてきたのだ。
「っ!??」
「キスされてる!」と思う前に考えたことは「水、うまい」だった。なんか女として駄目な気がした。
その後、まばらだが数人の生徒達はいたカフェスペースでどのような騒ぎになったかは知らない。
私はあのまま気を失ったらしく、目覚めたら自室のベッドだったからだ。
でかした私!淑女が都合の悪い時に発動する必殺技「気絶」。
危なかったわ、このスキルが発動しなかったらキスの後どんな顔してリューク様と目を合わせていいか分からなかったんですもの!
柔らかい唇の感触と水を流し込むために差し込まれた舌の熱さを鮮明に思い出してしまい、顔が赤くなる。普通お酒を飲めば記憶が混濁したりしないのかしら?出来れば忘れたいのだけど!?
「明日どんな顔して会えばいいの…?」なんて柄にもなくドキドキしながら眠りにつき翌朝学園でリューク様に会えば、リューク様は驚くほどいつも通りだった。よし、殴ろう。
そしてあの時もひどかった。結論から言うと空き教室に閉じ込められたのだ、リューク様と二人きりで。
そう、あれは放課後、帰宅するためリューク様と馬車停めに向かって歩いている時のことだった。
前方から「リューク様…!!助けて下さい!」とミア様が慌てた様子で走ってきたのだ。
話を聞けば今は使われていない旧校舎の教室の窓から助けを求める人の声が聞こえたがドアが開かず、仕方がないので人手を求め走り回っていたと言う。
「へぇ、ミア様って意外と優しいところがあるのね」なんて失礼なことを思いつつ、助けを待つ人がいるのならばすぐに行かなくちゃと、急いで旧校舎に向かったの。
そして教えられた教室の前に立ちドアに手を掛けると…その扉はすんなりと開いた。
え?開かないんじゃなかったの??
ドアを半開きにして恐る恐る教室の中の様子を窺っていると、後ろから「うわっ!虫!!」とリューク様の慌てた声が聞こえ、振り向く間もなくドンッと背中を押されて教室に転がり込む。
続いてガチャンッと扉の閉まる音。
「……」
「えへ、ごめんねリリス。虫が肩に止まっててびっくりしちゃって」
「っはぁ〜〜〜〜……………。気をつけて下さいね?ね!?ほんっとに!!!」
どうやら虫に驚いたリューク様に突き飛ばされたことで、空き教室に入ってしまったようだ。
助けを求めたという人物もいないみたいだし、これ以上メンテナンスのされていない旧校舎の空き教室に長居は無用だわ、とドアに手を掛けるとポロリ、とドアノブが転がり落ちた。
「!!?!?」
「あ〜あ、壊れちゃったね。御者も僕達がいつまでたっても来なければすぐ探しに来るよ。外にはアボット嬢もいるし助けが来るまでのんびりしてよ?」
「え〜……」
その後、ドアの外がだいぶ騒がしくなったけれど一行に扉は開かず、結局空教室で一夜を明かすことになってしまった。
教室の隣にある準備室にはなぜかソファや毛布、お風呂やトイレなどの水回り、軽食まで用意されていて快適に過ごすことが出来たので問題はなかったけれど。
そして翌日。学園どころか王都中に駆け巡った噂に出てくる、麗しの第三王子と一夜を共にした公爵令嬢とは私のことですが、なにか?
今までの数々のやらかしに比べたら今日の胸元顔面ダイブは大したことなかったなと思ってしまうあたり、私はリューク様のやらかしにだいぶ毒されてきている。こわっ。
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