即興詩 したからみあげる、うえからのぞく
『下から見上げる、上から覗く』 -かたわらのてのとどかないあなたへ-
層のような世界
重なりあって近くにあり
けれどもどうしても触れられない
そんなせかい
電子の海に漂いながら
言の葉を掬い上げて想いへと触れる
響いてくる想いは切なく
誰に宛てたものだろうと
その想いを胸に刻む
隣にいて
相手の気持ちが見えているようで
けれども心の奥はわからないでいる
届かないせかい
そんなせかいをあゆみつづける
現実もそんなもの
けれども想いを焦がすとき
たとえ振り払われるとしても
手は届く
想いを伝えることができて
触れられる
結論がでない
届かないせかい
もどかしい想いを抱える場所
答えのない公式のような世界
今日もまた言の葉を紡ぐ
そんな想いを秘めたまま
文字を綴り想いを刻む
相手を言の葉で照らし
相手の想いに照らされるように
とても近くて遥かな先にいるひとへ
風に流す手紙のような
言の葉と心をおくる
おつかれさまです
お元気ですか?
いつかまた
ここで逢いましょうね
それでは