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悪魔

「ふん、所詮はこんなものか・・・」




とある暗闇の祠・・・


怪しげな声が響き渡る・・・



「た、た、たす・・けて、く・・れ・・」



今にも消えてしまいそうな男の声だった、、、

男はボロボロな体を地面に踏みつけられている




「はっ!数分前までの威勢はどこにいったのかね!暇潰しの相手にもならないよ!」



不気味な女の声とともに男を踏みつけている足に力を入れる




「う、うわぁぁぁぁぁ・・・やっ・・やめてく・・れ・・・」



そんな男の願いは虚しく、女は更に力を増していく




「ああぁぁぁぁぁー!!・・・し・・ぬ・・・」



「死ねよ!!」



女はそう言って力強く男の頭を踏み潰した・・・




「あーあ、死んじゃった!いっつもサリバーは早く殺し過ぎだよ。」



溜息混じりにヤレヤレといったポーズをしながら、男の死体に向かって、背中に担いでいる剣を鞘から抜く



「それっ!っと。」



時間にして1秒あっただろうか・・・

一瞬にして男の死体はバラバラに切り刻まれた



「あっこのやろー、人の獲物横取りしやがって!」



サリバーと名乗る女が不快そうに舌打ちをする



「てめぇ、エドガー!!お前の獲物はどうしたんだよ!」



男はニコッと笑いながら、テヘッとポーズを決めた


「イライラしたから殺しちゃった!!」




サリバーとエドガーが言い争いをしていると、静かな口調だが、言葉だけでその場にいる者の魂を抜き取ってしまうのではないかという、威圧感の声がした



「二人ともいいかげんにしろ!」




二人は一瞬にして言葉を慎み、声のする方へ膝まづいた



「ネピュラー様がおられる前でとんだご無礼を!」


「大変申し訳ございません!」



二人の額に汗が流れる・・・




「よい。お主らの活躍にはむしろ喜んでおる!ただな、少しばかり嫌な予感がするのだ。」



その言葉にすかさずサリバーがフォローを入れる



「ネピュラー様に少しでも脅威を及ぼすような者がおりましたら、このサリバー、この身に変えてでも消してみせますわ。それに、最近見ない顔の種族が現れておりますが、わたくしの使い魔により数匹消したのを確認しております。

以前お話しして戴いた、異世界人だとしても使い魔ごときにやられてるようじゃ、脅威になるとは思えませんわ。」



その言葉にネピュラーは腕を組み、ふむっといった表情をする



「そうだな。お前らもいるし、今後もお前らの活躍に期待しておる!」




「「御意!!」」





・・・とある国に魔法を使う者が現れたと聞いているが。

まぁどちらにせよ、人間ごときが扱う魔法など我にとっては脅威にもならんがな。







--------数日後




「じいちゃーん!!ただいまー!!」



おじいちゃんは、僕の声が聞こえた瞬間に嫌な予感がして玄関へ走り出した。

そこにいた僕の姿を見るなり予感が的中したわい!と溜息をついた。




「ユースケよ。・・・またか・・」




僕の姿は服がボロボロになり、髪の毛はグチャグチャ。

実験に失敗した博士のようだった。




・・・黒狼を倒してから、僕とおじいちゃんは魔法について色々と調べた。


あの時は無我夢中で手のひらに集まるエネルギーを炎のイメージで放出したように感じていたが、同じようにしてもうまくいかず。


魔方陣を書いて魔法が発動するか試したり・・・


呪文のような詠唱を何百回と繰り返したり・・・



何をしても魔法が使えなく、時間だけが過ぎていく中で、僕は一人でミニット王国の近くにある森へと迷いこんだ。


そこで、たくさんの魔物に襲われる中、黒狼を倒した時と同様に手のひらにエネルギーが集まる感じを掴んだ。

おそらくこれが魔力だろう。


集まる魔力を炎として発動させるイメージが湧き、そのイメージを魔法として発動させることに成功した。




・・・ただし今のとこ黒狼を倒した時に放った炎の魔法だけ。



それから、毎日森に行き、朝から夜まで魔法の実験をする



水流を出そうとイメージするも、自分の頭上から滝のような水が溢れだして、ビショビショで帰宅する日もあった



今日は竜巻を出そうとイメージしたら、やっぱり頭上からとてつもない風圧とかまいたちのようなものが出てきてしまい、髪はグチャグチャ、服は切り刻まれるし、多少ケガもしてしまった。




「手当てするから、こっちにきなさい!」


おじいちゃんはもう慣れたとばかりの手際の良さで、薬箱を取り出した


僕は頭をポリポリと掻きながら、おじいちゃんの元へと歩きだした


「はーーーい!!」






残り32人・・・

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