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初戦闘

名前:ユースケ

レベル:1

HP:100

SP:100

MP:300

攻撃:100

防御:100

知識:300

速度:100

能力: 召還A

超能力A

魔法SSS

残り:40




儀式後に出た表示には魔法の文字が・・・



「や、やったぁぁー!!魔法が出たーー!!!」


僕は喜びのあまり、おじいちゃんに抱きついた。



「こりゃ、たまげたわい!まさか本当に魔法が存在するとは。しかもSSSなんて数字はないはずなんじゃが。」



おじいちゃんは僕を抱きしめたまま、目を真ん丸とし、ステータス画面を見つめた。



「しかも召還も超能力もAとは、末恐ろしいのぉ。魔法が使える者はMPも存在するんじゃな。しかもパラメーターもほぼ100とはレベル1の数値ではないぞ。・・・んっ??」



おじいちゃんは1つの数値を見て首をかしげた。



「残り40・・・。ユースケ、この数字に見覚えはあるかい?」


おじいちゃんのその一言に僕ははしゃいでいた気持ちから、落ち着きを戻し、ステータス画面に目をやる。



「残り40・・・。なんだろうこれ?あっ・・39になった。」



ステータス画面を見ていると40から39に数字が変化した。



僕はその文字をじっと見つめ、ある言葉が甦った。



「異世界でこのクラス全員が死ぬと現実でも死んでしまうのでご注意を・・・」



まさかっ・・・


確か、僕らのクラスは全員で・・・



「40人だ・・・」



僕はカタカタと身体が震え出した。

39になったということは誰かがこの世界で・・・



「ユースケ!大丈夫か??」


おじいちゃんが心配そうに僕の身体をさすっている。

僕はさっきの喜びから一転、真っ青な顔をしていた。



「おじいちゃん、召還とか魔法とかってどうやったらできるの?」


僕はこの世界での目的を思い出した。

悪魔を倒すこと。

そうしないと全員が死んでしまう。



「何か事情があるようじゃな。ついておいで!」



おじいちゃんは僕の様子から、何かを感じたのか外に僕を呼び、自分の指を噛み、指から出た血を地面につけ目を閉じた。



「我との契約に従い、その身を現せ!!」


その言葉と同時に大きな砂ぼこりが舞い、僕は目を閉じた。

目を開けるとそこには僕と同じくらいの大きさの鳥が姿を現した。



「ふう、久々に召還したわい。」


おじいちゃんは召還した鳥の頭をさすりながら、こちらに目をむけた。


「コイツはガルーダ。ワシの召還できる相棒じゃよ!」


ガルーダに目を向けるとこちらに向かいお辞儀をした。


利口な鳥だなぁー。


僕もガルーダの頭をさすってやると、ガルーダは嬉しそうに羽を動かす。



「ユースケを気にいったようじゃな!召還は、自分の血を代償に召還が可能になる。召還するには一度倒した魔物じゃないと無理じゃ。しかもレベルによって召還できない魔物もいるが、ユースケのレベルなら大抵の魔物は召還できるじゃろう。」



となると、僕はまだ魔物を倒していないから召還はできないということか。



「おじいちゃん、超能力は?」



魔法はおじいちゃんも初めて見たって言ってたから分からないだろうし、まずは魔物や悪魔と戦えるようにならなきゃな。



「超能力は、さっきも言ったように自分自身でなんとかするしかないのじゃ!誰にでも備わってる分、その能力を解放できずにいる人間は多くいるからのぉ。ちなみにワシは・・」



話しの最中、おじいちゃんは地面に転がってる石ころを探し、1つの石ころの前で止まって、両手を石ころに向けた。



「よくみておれ!」



石ころを見ていると、石ころがいきなり宙に浮いた。



「どうじゃ!ワシの超能力は物体浮遊。一定の重さの物なら宙に浮かすことができるのじゃ。」



おぉ〜!まさに超能力!!


「まぁ浮かすだけじゃから、実戦向きではないんじゃけどな。ちなみに召還や超能力はSPが必要となる。超能力の威力などはランクにもよるが、知識が高ければ高いほど効果が強くなる。恐らく魔法の威力も知識によって変わるじゃろうな。」



そうなると、今の知識は300あるから、それなりの威力は発揮できそうだけど、肝心の能力が何1つ使えないとなると、剣とか装備するしかないのかな。




うーん、と考えていると、何かすごいスピードで僕達に近づいてくる気配がする。




「おじいちゃん!!」



「うむ、何かが近づいてるの。この辺りは魔物などそうそう出ないはずなんじゃが。」



気配がする方へ目を向けていると、大きな黒い狼がこちらへ突進しているのが見えた。



「あやつは、黒狼!困ったのう、今のワシでどうにかできるか、、」



おじいちゃんは向かってくる黒狼に向かって、召還したガルーダを仕向けた。


「行け!ガルーダ!」



ガルーダは大きな羽を広げ、黒狼に向かっていった。

羽から刺を出し、黒狼に向けて飛ばしたが、黒狼はそれらをすべて避け、ガルーダに向けて鋭い爪を浴びせた。



「ガルーダ!!」


おじいちゃんは焦ってガルーダの元へ走り出す。

ガルーダは地面に叩きつけられ、瀕死な状態だ。


黒狼はガルーダに止めを刺そうと大きくジャンプをし、ガルーダに向けて大きく口を開いた。


まずい、ガルーダの側にはおじいちゃんもいる。

上空から接近してくる黒狼におじいちゃんはガルーダを守るように抱きしめ目を閉じる。



「やめろーーー!!!!」



僕は咄嗟に空中にいる黒狼に向けて、手を伸ばす。

ドクン・・・ドクン・・・


手のひらに何かが集まってくる感じがした。

後はこれを放出するイメージ・・・


僕は頭の中で炎をイメージした。

そうすると大きな炎が黒狼へ向けて放たれた。



黒狼は空中に向かって飛んでくる大きな炎の塊に成す術がなく炎に包まれる。

そのまま跡形もなく焼き払った。



おじいちゃんはその光景に放心状態になりながらも、小さな笑みを浮かべた。


「い、今のが伝説の魔法・・・。長生きするもんじゃな。」


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