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新たな敵の予感

「サリバー様!」



使い魔の一人は慌ただしく主であるサリバーの元へと急ぐ。


「どうした!?何かあったのか?」


「はい・・・先日ミニット王国へ魔物を引き連れて総攻撃を仕掛けたのですが・・・全滅したそうです。」


「ふぅん。」


サリバーは動揺もせず足を組み直す。


「まぁ、あの王国には有名な騎士団の団長様もいるし、天才少女とか言われてやがるヤツもいるから、お前達ではまず無理だろ!」


「なっ!?で、ですがその天才少女とやらが魔法を使うと情報が入って参りましたが、それは何かの間違いかと思われます。」


「バーカ!!本当だよ!だから天才少女とか言われてんだよ!まぁアタシからすると雑魚だけどな!」



サリバーは座っていた椅子から立ち上がり何かを考えこみ、その後ニヤリと口元を緩ませた。



「じゃあ、その天才少女とやらをぶっ潰すかな。」


そう言って自分の腕をナイフで切り、腕から大量の血が吹き出した



「サ、サリバー様っ!!?」


使い魔は慌ててサリバーの腕の治療をしようと近寄るが、サリバーに払われる。



「黙ってな!・・・よし、このくらいアタシの血があればいけるかな。」


そう言って大量の血を大きな魔方陣の上に捧げると、そこから何者かが姿を現した。



「我が主。契約に従いあなた様の期待に応えてみせましょう!」



そこには頭の上に角が生え、背中には翼が生えていた。


「アンタに名前をあげる。名はサタン!その昔、国を滅ぼした悪しき竜の力をそのまま秘めているアンタの力、期待してるよ!」


「必ずしや王国中の首をあなた様に。」


サタンはサリバーに一礼し姿を消した。



(これで魔法使いも排除できるだろう。ただ、ネピュラー様があんな小娘に恐れるとは到底思えない。魔法の力がどうとか言ってたけど、まさかネピュラー様と同等の魔法使いでもいるってことなのか・・・)






「おはようランス!」


「あっ、おはよう、ユースケ!昨日は入学早々に大変だったな。」


「そうだね、でも大きな被害がなくて良かったよ!」


僕は学校へと登校中にランスを見つけ二人で仲良く登校することにした。


僕は昨日の一件でクラスの中でも目立つようになってしまった。

大暴れで手がつけられないダルゴに勝ち、使い魔を一発でやっつけたのが、すぐに噂になってしまった。


まぁそのおかげか、ランスにちょっかい出すようなヤツもいなくなったから良かったけどね。



「あっダルゴだ!おはよーダルゴ!」


ランスと歩いていると少し離れた場所に登校しているダルゴの姿が見えたので、ダルゴに向かって手を振った。



ダルゴはその声に少しだけムスッとした表情だったが以前の悪意などはまるでない表情だった。



「お、、おうっ。」


そう言って一人で学校へ歩き出す。

それを見て僕達は顔を見合わせて笑った。




学校では悪魔についての勉強。

超能力や召還について。

武器を利用した特訓など、ほとんどが悪魔と戦うための特訓のようなものだった。



僕は武器を利用した特訓の最中に新たな超能力が目覚めた。

それはチェックとゆう超能力だった。


相手のステータスを丸々見ることができる超能力。

これは恐らくレアスキルだろう。

相手の力量が分かれば闘いやすくもなる。


ただ、どんな超能力や召還、技が使えるかまでは分からない。

あくまでステータスチェックで見える範囲までだ。


さっそく、僕はランスとダルゴのステータスをチェックしてみた。



名前:ランス

レベル:20

HP:650

SP:320

攻撃:260

防御:185

知識:300

速度:650

召還D

超能力:B

剣:C

爪:C



名前:ダルゴ

レベル:19

HP:950

SP:260

攻撃:460

防御:310

知識:125

速度:80

召還B

超能力D

斧C

拳C



二人のステータスは対称的だなぁ。

ってか、この二人はBクラスの中でもトップクラス。

そう考えると自分のステータスの異常さに気づく。



「よーし、じゃあみんな集まってー!」



先生が特訓中の全員を集め、1枚のチラシを取り出した。



「特訓ご苦労様!さて、またこの時期がやってきました!」


そう言って手に持っていたチラシを僕達に見えるように両手で広げて見せた。



「格闘技大会!?」


チラシには大きく格闘技大会と書かれている。



「そうです!!ユースケ君はまだ分からないかもしれませんが、毎年、20歳未満の人を対象に、格闘技大会を行っています。ほとんどは4つの大陸にある名門学校の生徒達ばかりになりますが、この大会に優勝すると賞金はもちろんですが、有名な騎士団のオファーや学校の宣伝にもなるので、皆さん今年もがんばりましょうね!」



先生は少し興奮しながら、キラキラとした笑顔を僕達に送っている。



「ねぇ、ランスはこの大会出たことある?」


「まだないよ!まずは学校内で大会に参加できる出場権を巡っての大会があるから、そこで勝ち抜かないと行けないんだ!去年は入学したばかりってのもあるけど、負けちゃったよ。」


「えっ出場権って!?定員とかあるってこと?」


「本大会に出場できるのは20人。だからうちを含めて名門学校が4つあるから、学校毎に4名しか行けないんだよ。残り4名は一般の人達から勝ち上がった人が参加するってしくみさ。」



なるほど。

なんかおもしろそうだな。

本当は悪魔退治に集中しなきゃだけど、もしかしたらアツシやユカがいるかもしれないしね。



「ところで、昨年の優勝者は?やっぱミレーユさん??」



「いや、ミレーユさんはベスト4まで行ったけど負けちゃったよ。

去年は、シーク王国にある名門学校の生徒だよ。」



魔法使えるミレーユさんでも負けるのかー。

余計に燃えてきたぞ。




「じゃあ、参加する人はこの名簿に名前を書いてね!それとお金も!来週には学校内での大会が始まるから明日までによろしくね!」




ん!?

お金!??



「えっ、参加するのにお金かかるの?」


「当たり前だろ!優勝者には白銀貨1枚だぞ!だったら金貨1枚ぐらいは払わないと!」




金貨1枚!!!???

高すぎない!?

それ、学校内で負けたらどうなるの?

学校側の儲けじゃん!

大人って本当ズルい・・・




学校が終わり、僕はある場所へ向けて走り出す。



「おい、ユースケ!帰り特訓でもしないか?」


走り出す瞬間にランスからそんな提案をされた。

んー、せっかくのお誘いだから受けたいとこだけど、今は優先事項が違う。



「ごめん、僕急ぐから!」




明日までに金貨1枚!!

魔物を倒しまくらなきゃ!!!

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