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 次の朝は快晴だった。

 私が焼いたトーストに、ルリがバターを塗っていると、徹夜明けのナルが帰ってきた。

「お帰りぃ」

「ただいま……」

 ナルは疲れた顔でそれだけ言って、ルリの隣に座る。

 ルリは汚いものでも見るような目をして、ナルに言った。

「先にシャワー浴びてきなよ」

「嫌だ。腹減ってるんだ」

「じゃあ私に近寄らないで。その汚いTシャツで」

 ナルはむっとした顔で立ち上がるとルリの皿からトーストを奪い、口にくわえたまま風呂場に入っていった。

「何するのよ!返してよ!」

 まるで子供みたいなケンカ。私は小さく微笑みながらルリに言う。

「パン、もう一枚焼こうか?」

「いらない。もう行くわ」

 ルリが立ち上がって鏡に向かい、真っ赤な口紅をひく。そんなルリの背中に私が言った。

「今度のお休み、3人でどこか行きたいな」

「どこに?」

「海がいいなぁ。暑いから」

「水着は?あんた持ってるの?」

 私が苦笑いすると

「しょうがないわねぇ、今度買ってあげるわよ」

 そう言ってルリも笑う。

 そしてバッグを肩にかけ、シャワーの音がする扉を一発蹴とばし部屋を出た。

 私は笑いながらそんなルリの背中を見送る。

 まさかこれがルリと私の、最期の別れになるとも知らないで……


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