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「すまねえ勇者様、やられちまった」
ボルゴとポズはどうにか生きていた。
モーラスは二人に回復をかける
「しばらくじっとしていろ」
そう言ってモーラスはまた残骸の元へと戻ると
手を顎に当てて考える。
どうするべきか
意外と早く答えを出した勇者は残骸から魔剣を二本
剥ぎ取ると自分の腰にぶら下げる。
「まあいいか」
まだ慣れないので違和感しかないが、
剣を持たずに旅をするのも不安がある。
貰った剣よりは役に立つだろう。
ゴリラを起こして道案内をさせるモーラス
「勇者様は結構きびしいな」
そんな事をボルゴは言うが、モーラスは知っているのだ、
ゴリラが無駄に回復が早い事を。
それにもう体力ゲージが十分溜まっているのも見えている。
モーラスの旅はまだ始まったばかりだ。