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 油断した。

 

 ちょっとからかってやるつもりで来たのに、

 

 まさかこんな事になるなんて…… ただ、まだ戦える。

 

 戦えるだけの体力と、そして隠している奥の手がある。

 

 ここまでされたのだ、出し惜しみは無しだ。

 

 確実に殺す。

 

「パレード」


 マキリモムがぶら下げている剣はすべて魔剣である。

 

 それぞれに能力の違う物が6本。

 

 1本目の剣で相手を焼き尽くし、2本目で全てを飲み込む。

 

 一太刀、一太刀が必殺の剣が6回続けて放たれるそれを受けて

 

 生きていられた者など存在しない。

 

「パキリム」


 3本目が抜かれるより早く、モーラスの魔法が放たれ

 

 マキリモムは3本目を抜く事なく絶命した。

 

 膝から崩れ落ち、全ての穴という穴から血を噴き出し、

 

 その無残な死にざまにモーラスは思う。

 

「何か気持ち悪い技だな、これは封印だな」


 そしてモーラスは穴の方へ歩き出す。

 

 ゴリラの安否を確認する為に、願わくば……

 

 穴の中を覗き込んだ。

 




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