表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/146

事件

 今日は国際的な魔術発表会が隣国の魔術学校で開催されるため、今日の学校はやけに広く感じた。授業はグレイ先生が担当する魔術応用の授業は午後からなので、姿を見ていない。

 

 先生がいなければ昨日の決意が伝えられないな〜と思い、窓ガラスから外を覗く。すると、何か黒いローブの人間が学園に入っているのが目に入った。10人ぐらいだろう。あの感じなら研究者かな?なにせ研究者は変な人が多い。しかし10分後、この予想はまさかかするどころか、的の真逆に放った矢のように外れることを知った。


 授業の途中に、ドアが勢い奥開いた。さっきの黒ローブ一人だ。

 「この中にツキミ・アッヘンバッハはいるか?」落ち着いた声だ。研究者と勘違いをしていた私は間抜けだった。

 「はい私です。どうしましたか?」というと、首元にナイフを突きつけられていた。え?

 「お前いきなり何をしているんだよ!」グルドが叫ぶ。しかしあっけなく黒ローブのスパークによって行動不能状態となっていた。たかがスパークにこんな威力がある魔術師はなかなかいないだろう。何者なのだ?


 「おいアッヘンバッハ、お前に家に伝わる石はどこだ?」黒ローブは問いかける。

 「そんな石私の家に伝わっていないのですが......?」私の家は一般家庭なのでそんな高級そうなものは伝わっていない。この人はすごい勘違いをしているのだろうか。

 「おいふざけるな。殺されたいのか?」黒ローブは落ち着いているが、この言葉には殺意がこもっていた。教室のみんなは怯えている。先生は普通教科の先生なので期待できそうにない。こうなれば時間稼ぎか。


 「私は本当に知りません。家にあるかもしれないので探しに行きませんか。」

 「わかった。」意外とこの提案に乗って来てくれた。


 黒ローブは通信魔術を駆使して仲間とコミュニケーションをとっているみたいで、すぐに残りの9人が来た。黒ローブを10人連れて私の家に行くまでに私が何か抵抗して生き残る確率は0だろう。まともに相手を攻撃できる魔術がない私は戦闘ができない。なら、誰かを来るのを待つしかない。もしかしたら今日遅刻して来るグレイ先生とすれ違うかもしれない。そんな淡い期待を持ちながら私は校門を出た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ