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契約解除

テスト期間くたばれ!!

 縛り上げた奴はなにも話してはくれなかった。くそ、時間を無駄にした!ツキミの話によると、まだ双頭蛇十字軍のやつらは学校にまだまだいるらしい。しかもあいつら魔術発表会で主力が不在を狙いやがった。これは緻密に計画していたとしか思えない。ならば学校で何かしているかもしれない。


 「ツキミ、グルド急いで学校に戻るぞ!」

 「「はい!」」そうして、俺達はまた走り出した。(縛り上げた奴らは路上に放置。自業自得ってやつだ)


 学校に戻るのには時間がかかってしまった。俺はCランクぐらいまでしか使えないだけでなく、魔力も大して持っていないため、魔力を節約していたためだ。そのおかげで、ツキミとグルドにおいて行かれてしまった。なんて情けない魔術師なんだろう......


 学校に着いたときにはもう遅かった。いや、学校には着けなかったといったほうがいいのだろうか。学校があった場所は廃墟のように壁が崩れ、火事が起き、そしてその中央にやつがいた。魔術生物「サラマンダー」が。全長は15mぐらいだろうか。真っ赤な分厚い鱗に覆われ、口には火の粉が吹き出し、その背中には黒フードが乗っていた。


 近くの瓦礫に身を隠し観察する。いやこいつにかまっている場合じゃない。まずは生徒、教師の安全が第一だ。ちゃんと避難できたのだろうか。先に行ったツキミ、グルドは大丈夫だろうかと思った瞬間後ろからせんせーい!と呼ぶ声が聞こえた。ツキミだった。


 「ツキミ、生徒とかの避難は済んだか!?」

 「はい、しかし先生方でもあのサラマンダーを倒すことができないみたいです。」 

 「そうか。なら俺が逃げる訳にはいかないな。」

 「先生何言っているのですか!?逃げないと!」当然の反応だろうな。だってCランク魔術でなんとかなるとは思えない。


 「いや、ダメだ。もしこいつが街に行ってしまったら大勢の被害がでてしまう。そうならないためにここで俺が食い止める。」あのサラマンダーに勝つためには、今の俺では絶対に勝てない。だがまだ手はある。


 「ツキミ、お前の過去を俺はなにもなければずっと隠しておこうと思っていたのだが、このような事態が起こってしまってはもう契約を解除するしかない。」

 「先生、今そんな話をしてる場合じゃありません!!逃げましょう」

 「俺が契約で契約した内容は魔力だ。そのせいで俺はCランク魔術ぐらいしか使えなくなってしまった。この契約を解除した俺ならあのサラマンダーを倒すことが出来る。」

 「え......?本当ですか!?」

 「ああ。もちろんだ。しかし......」

 「なら契約を解除して倒してください!」その顔は希望に溢れ、なんだか生き生きしているようにも見えたが......


 「解除方法がな......」

 「どうやって解除するのですか?読んだ本では契約魔術に使用した魔術媒体の破壊で解除されると書いてあったのですが。」


 そして俺は告げるのであった。

 「キスだ。」

 「ほぇ?」その頬はだんだん真っ赤に染まっていき、次第には熟れたトマトみたいになった。

 「な、なんでそんな恥ずかしい方法にしたんですか!!!!」

 「いや、俺は恥ずかしいからやめようと言ったんだが、お前がこれがいいって......」

 「契約する前の私を殴ってやりたい......!」


 「記憶が戻ったら思い出すだろうが言っとく、俺はまだお前との約束を守っている。なにかあれば言ってくれ」

 「なんですかそれ?それよりも本当にキスをするのですか!?」

 「ああ、恥ずかしいかもしれないが我慢してくれ。命のほうが大事だからな」

 

 そう言って俺はツキミを引き寄せ、顔を近づけていく。この光景は何年ぶりだろうか。契約したときは幼かった娘がこんなにも綺麗になって、しかも俺の教え子なんだよな。考え深い。


 そして唇が触れ合った。

 


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