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365日のアマリリス

眠気とコーヒーと文庫本

作者: 紫藤くらげ
掲載日:2026/03/31

寝坊してしまった。朝の6時半には起床して、顔を洗って、朝ごはんを食べて、ゴミ出しをして、掃除機をかけて、その後はゆっくりと読書でもと思っていたのに、二度寝したのが運の尽き。

6時の文字がスマホの画面に映し出されていたのは覚えている。そこから起きればよかったものを、春が近づいて暖かくなってきた室温と布団のふんわりとした肌触りに、もう一眠りと目を閉じてしまった。

アラームさえ聞こえていなくて、次に目を開けた時刻は8時45分。ごみ収集のタイムリミットは9時だ。

ベッドから飛び起きて、上着を慌てて羽織って、玄関にまとめておいたゴミの袋を引っ掴んだ。玄関の扉を開けると、春の陽気が頰を掠めていった。部屋着でなければ、着込まないでも問題ない程の暖かさだ。

ゴミステーションまで小走りで向かう。時折9時前に収集車が来る時もあるため、まだ来ないで!と心の中で叫んでいた。

角を曲がればゴミステーションがあるのだが、大型の車がいないことを願ってその角を曲がると、燃えるゴミの袋がぱんぱんに詰まったゴミステーションが視界に入った。間に合った!と安堵して、隙間にゴミ袋を押し込んだ。


すっかり予定が狂ったなと、部屋に戻って何から手をつけようかと悩んでいると、大きな欠伸が出た。

あれだけ寝たと言うのに、まだ寝足りないのか。やれやれと自身に呆れつつ、コンロに火を点ける。水を入れたヤカンを置いて、沸く間にマグカップにドリップコーヒーをセットする。カフェインに耐性があるのかは分からないけれど、コーヒーを飲んだからといって、目が覚める体質ではない。それでも、毎朝のルーティーンに組み込まれているので欠かすことは出来ない。

食パンを2枚、オーブントースターに入れてダイヤルを回す。冷蔵庫からチョコクリームを取り出して、テーブルにバターナイフと共に置く。時間はずれてしまったけれど、毎朝のルーティーンをこなしていく。

トーストを皿に移して、先にチョコクリームをたっぷり塗りつける。湯が沸いたので、コーヒーを淹れてマグカップをコースターに載せる。これで準備は完了だ。


(いただきます)


心の中で手を合わせてトーストに齧り付く。口いっぱいに広がるチョコレート。これが毎朝欠かせない。トーストも必ず2枚必要だ。途中でコーヒーを挟みつつ、トーストを完食した。マグカップの中にはまだ半分程コーヒーが残っている。食器を洗って椅子に戻って腰掛ける。そこで考えること数秒。掃除機かけるのは辞めようとTODOリストの中から一項目を削った。着替えも面倒だな…とその項目も削除。読みかけの小説がテーブルの端に置いてあるので、読書を嗜みながら残りのコーヒーをいただこうと、TODOリストは書き換えられて、部屋着のまま文庫本を手にとった。


ぺら…チクタクチクタク…ぺら…ずずず


ページをめくる音と秒針の音、コーヒーをすする音。自然のBGMは私の欠伸を誘発した。


眠い。ものすごく眠い。


小説の文字を目で追うが、内容は全く頭に入ってこない。ただの文字の羅列にしか見えなくなって、ストーリーなんてものを理解する事ができないくらいの眠気が襲ってくる。


(…春眠…暁を覚えず…)


少し違う解釈をしているが、気にせずに本を閉じた。ベッドに転がってふかふかの布団にくるまる。


(ちょっとだけお休み)


目を覚ました時には、空は既に茜色に染まっていた。


最近ものすごく眠たいですね。

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