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second Re:Life  作者: 天月シズク
3章 「帝都騒乱」
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変動

それからは、パーティを立ち上げ、私を中心に鍛えながら依頼や討伐をして今に至る。


5年間の修行の成果もあって、気が付けば冒険者ランクも上がり、アメリアではちょっと噂のパーティとなっていた。


元々ソロでBランクの魔物をぶちのめす程のアルヴィンが仲間になった事で大分噂にはなったけど。


そんな彼も、私には実の娘のように接してくれる。


嬉しいやら、こそばゆいやらで、私は複雑です。


前に日頃の感謝のつもりで料理をみんなに振る舞ったら、それが大層気に入ったらしく、こうして度々おねだりしてくるのだ。


「ふふっ…困った大型犬だなぁ?」


「犬がどうかしたか?」


私が昔を思い返していたら、ルー兄が尋ねてくる。


「なーいしょ!」


そんなやり取りをして居るとギルドの入り口から2人の冒険者が話しながら入って来た。


「なぁ聞いたか?イースタルの帝国の騒ぎ」


「あーあれだろ?帝国の皇帝が暗殺されたってやつ」


私はピクリと耳を動かして反応する。


ルー兄も聞こえたのか、ふらっと2人組に近寄る。


私もコソッと近寄る。


「よぉ!お疲れさん、東の方で何かあったのか?」


「こ、これはルークさん!!お疲れ様っす!」


「お疲れ様さまっす!」


急に現れたルー兄に2人は緊張してガチガチになってた。


「そう緊張すんなよ、同じ冒険者だろ?楽に行こうぜ?」


「「おっす!」」


「それで、あっちはどんな感じなんだ?俺にも教えてくれよ?」


「それがなんでも、帝国の皇帝が暗殺されたらしいっすよ」


「そうなんすよ、しかも殺ったのが大和って国の生き残りらしくて、東ではその話題でもちきりっすよ?」


2人組はルー兄と話せて嬉しいのか次々と話す。


「それは大変だな…暫く東は荒れそうだな、教えてくれてありがとな!お前らも気を付けろよ!」


そう言ってルー兄は2人から離れる。


「やっべー!ルークさんと会話したぞ俺達!」


「だよな?だよな!今日の俺らマジパネェわ!」


2人がわいわい騒いでるのを見届けると私は、ササっとルー兄の所に戻る。


戻るとリア姉も集まっていた。


「とりあえず上に行こう」


ルー兄が親指で上を指す。


その言葉に頷くと私達は上の部屋に移動する。


ここはギルドに依頼をだしたり、パーティの相談をするための個室で、アルヴィンと初めて話したのもこの部屋だ。


ルー兄がリア姉にさっき聞いた話をもう一度聞かせた。


「動いたわね、でも変ね…動きが雑と言うか…引っかかるわね」


リア姉の言葉にルー兄が頷く。


「あぁ、大和の生き残りが皇帝を今やるメリットがない」


私も頷く。


そう、大和側が今、帝国に歯向かうのはおかしい…。


戦力的に潰されて終わるからだ、国を滅ぼされた怨みで短絡的になるならもっと早くやるはずなのだ。


それに皇帝を暗殺したとして、わざわざ見つかるのが不思議だ、そこまで入念に忍び込める奴がそんなドジを踏むとは思えない。


そうなると考えられるのは…。


「嵌められた…?」


私の発言にルー兄が頷く。


「その可能性が高いだろう、現状ただでさえ肩身が狭い獣人族が帝国と揉めたい訳がない、これで徳をするのは…」


「帝国の一部の人間と、元々関係の良くないオーシアの人間になるわね?」


リア姉が考えながら話す。


確かにそう。


皇帝が死んだ場合、第一王子と第二王子で権力争いになる。


どちらかが王の座が欲しくて動いた線もある、そこで帝国に怨みがある大和を犯人に仕立てあげる事で話の筋は通る。


オーシア側の場合だと、獣人族と戦争をした禍根が発端だとして、帝国と大和の関係の悪化は、帝国が獣人族を滅ぼしてくれればよし、そうじゃなくても被害が出ればよし…だけど。


「オーシア側のリスクに対してメリットが薄いと思う」


私の発言にルー兄も続けて発言する。


「そうだな、これが政略的な火種なら他国を利用するのは分かる、だか過去の遺恨からなら、自らの手でやりたい筈だ」


「仇は自分達で取りたいもんね」


「そう、そうなると帝国が何らかの理由で動いた可能性が高いと俺は思う」


「そうね、ひとまず今分かる事は、大和が再び危ないってことね…」


大和には妖狐族だけで無く、他にも狼人族、長耳族、猫人族なども居る。


勿論、各部族だけで集まって暮らしてる人達だっている。


今回の騒動で、ギリギリだった人間と獣人族との均衡が崩れるだろう…少なくともイースタルでは。


セントラルは比較的に共生社会が出来てるけど、今後の情勢次第では変わるだろうし…。


先の事を考えて耳と尻尾がたらんと垂れてる私に気付いたリア姉が、ヨシヨシと頭を撫でてくれる。


それを見たルー兄が話す。


「ひとまずこんなもんだろう…あまり憶測だけであれこれ考えても仕方ないしな、アルヴィンが戻ったら、俺達が、今後どうするかを考えよう」


ルー兄がそう言って私を気にかけてくれる。


「…うん」


「大丈夫よ、みんなが居るから、シオンは絶対大丈夫だから」


「ありがとう、リア姉」


そう言って私はリア姉にキュッと抱きついた。

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