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second Re:Life  作者: 天月シズク
2章「動き出す歯車」
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暗闇の先に

外に出ると、ルーク達が朝食を用意していた。


村にあった食材で料理したのだろう、子供達も集まっていた。


此方に気付いたルークが私達の姿を見て一瞬動きが止まる。


「…その服は…アリシアのか…」


ルークがリアラの服を見て呟く。


「うん、シオンが私にって託してくれたの…シオンの服もアリシアさんが作ってくれた服よ」


ルークと目が合う、ルークは私達の服を見て頷くとフッと笑う。


「それは大切にしないとな!…飯、冷める前に食っちまおうぜ」


私達は、簡易テーブルに慣れべられた朝食にありついた。


「どうにかして船に乗らなきゃ行けないわねぇ…」


リアラがパンを口に入れながらそう話す。


「その事なんだが、ちょっと見て欲しい物がある」


ルークが1枚の紙切れを取り出すと、此方に見せてくる。



〈村を出て北にある海岸沿いの洞窟へ行け、そこに答えはある。〉




紙切れには、そう走り書きされてあった。


「何これ?」


リアラが訝しむ。


「朝付近を見回った時に、村の門に挟まってたんだ…どう思う?」


ルークが尋ねてくる。


「明らかに怪しいけど…村を襲った奴ならこんな事せずに襲って来るわよね?」


リアラの回答にルークが頷く。


「あぁ、俺も村1つ難なく襲うような奴がこんな周りくどい事するとは思わない」


「ここでジッとしてる訳にも行かないし、行くしかないわね…」


私も頷く。


「そうだな、念の為注意しながら行こう!」


こうして朝食を終えた私達は、旅支度を済ませた。


騎士団も準備を済ませていた、子供達を連れてベーネチアへ向かうみたいだ。


「それじゃあ…お前達とはここでお別れだな、子供達の事頼んだぞ?」


ルークが騎士と別れの挨拶をしている。


「任せてください!しっかりと送り届けて見せます!…ジークさ…ルークさんもどうかお気を付けて!」


「おう、あと副団長から伝言だ、先に戻ってるから、終わったら王国へ戻れってよ」


「分かりました!…天使…シオンちゃんも気を付けてね!」


騎士の人は名残惜しそうにそう言ってくる。


悪い人では無いんだけど、ちょっと苦手だ。


「うん、頑張って?ばいばい?」


そう言ってフリフリと手を振っておく。


「うおぉぉ!頑張るぞぉぉ!そのちょっと素っ気ないのもまた良い!!」


そう言ってブンブンと手を振り返す騎士さん…こわっ。


「分かったからさっさと行けって、置いてかれるぞ」


何時迄も私から離れない騎士に、痺れを切らしたルークが追い払う。


「くそぅ…僕も付いて行きたかった…とほほ…」


そう言って騎士団の後を追う騎士の背中は、何処か哀愁が漂っていた。


彼は昨日の夜、私達に同行したいと志願したのだが、人数が多いと見つかるリスクがあるし、騎士と指名手配のルークが一緒なのも良くないからとルークとリアラが断ったのだ。


きっと子供に優しい騎士なのだろう…接し方が下手なのか怖いけど、向こうの子供たちとは仲良くやって欲しい。ガンバレ!


「んじゃ、俺達も行くか!先行するから、リアラとシオンは後方を警戒しながら着いてきてくれ」


「了解、いつものパターンね」


「わかった…!」


私とリアラは頷くと、ルーク・私・リアラの隊列で洞窟を目指して歩き始めた。




ルークとリアラは騎士団をしていただけあって、道中に出会した魔物を難なく倒していく。


それに比べて私は、武器もなければ印の力も無いので戦力外だ。


そう、シェリーとは違って、魔法も使えない私は…ただの子供だった。


「見えてきたぞ、あれが洞窟か」


先行していたルークが、洞窟を見付けたみたいだ。


中から魔物の気配はしない。


「魔物は居なさそうだよ?」


幸い獣人の嗅覚と聴覚と視力は私も高いままなので、こうして気配を探り、ルークに伝える。


「よし、じゃあ入るか」


ルークの言葉に私とリアラは頷く。



洞窟の中に入り、奥に進むとそこには…古い小さな小舟と2対の刀が置かれていた。


片方の刀には見覚えがある。


白い鞘に青い装飾…間違い無い、シェリーが使っていた刀だ!。


あの時、森でローブの男に捕まった時に森に置いてきたはずなのに、どうしてこんな所に…。


そしてもう片方の刀は、黒い鞘に赤い装飾が施されていた。


「これは刀か?何でこんな所に?」


ルークは置かれている刀を見て不思議そうにする。


「この刀は…シェリーがアリシアとアランさんから貰った刀…」


私はそう言って、白い方の刀を大切に抱きしめる。


「ルーク!これ…」


辺りを調べていたリアラが、何かを見付けたのだろう。


「これは…」


先に呼ばれた方に行ったルークが、それを見て驚いている。


黒い鞘の刀も拾うと、私もルークの後を追う。


そこで見たものとは…壁を背に座っている男が居た。


男の服は、胸から腹にかけて斜めに赤黒く染まっていて、かなりの深傷だった。


その男の目に光は無く、既に息はしていなかった。


私はこの男を知っていた。


赤茶色の髪に切れ長の目、かつてシェリーに剣術を教えていた男性…アランの遺体だった。


「アラン…先生…」


私はフラフラとアランの遺体に近寄る、そこには1枚の手紙が置かれていた。

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