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second Re:Life  作者: 天月シズク
2章「動き出す歯車」
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鼓動

〈sideシェリー〉


私は…どうしたんだっけ?


誰かの声がする…なんだろう?


大好きな匂いだ…落ち着くんだぁ…この匂い。


「……シェリー………大好き」



そっか…私…死んじゃったんだ。


ごめんね…私…頑張ったけど。


何かが体を貫く。


…ばいばい…ママ………大好きだよ。


















暖かい何かが私を包む…。


カチャンと何が砕ける音がする。


ドクン…ドクン…


鼓動が聞こえる。


「おい!大丈夫か!しっかりしろ!!」


声がする。


「生存者だ、手を貸してくれ!!」


うっすらと目を開けると、誰かが私を見ている。


横を向くとママが寝ている。


ママの身体が薄らと光ってた。


その光は風に霧散して空に消えていった。


「回復師は治療魔法を!あとはありったけのポーション持ってこい!!」


あ、もっと暖かくなった。


身体にべちゃべちゃと何かがかかる。


「…ぐぅぅ………ゲボッ!」


「よし、息を吹き返した、飲めるか?ゆっくりで良い」


口に何か流し込まれる。


「んぐ……んぐっ…ゲホッゲボッ……ヒュー……ヒュー……」



「耐えろ…!もうちょいで…!」


「行けるわよ!ジーク!!」


「頼む!リラ!!」


「いっくわよぉぉぉ!リザレクション!!」


温かい光がどんどん私に集まってくる。


「はぁ…はぁ…どーよ!もう大丈夫?」


「あぁ!もう大丈夫だ!」


声が鮮明に聞こえる。


私は目を開いた。


そこには、長い紺色の髪をした青年と、紫の髪をしたお姉さんがいた。


「それにしても、よくこんな蘇生方法知ってたわね!」


「へっ…元騎士団に居たからな。」


「さっきまでね!あと私も!」


「じゃあ分かるじゃねーか!」


「分からないから聞いてるんでしょー!」


騒がしい人達だなぁ…それよりもママは?


「まだ動くなって!痛むだろう」


痛い…でもそれよりも今はママの側に居たい。


私は、ふらつきながらも、痛みに耐えて立ち上がる。


カチャ…何かが落ちた。


「あぶね!じっとしてろって…」


ジークって呼ばれてた人が支えてくれる。


「落ちたわよ、あら綺麗なロケットね?」


リラお姉さんも何か拾ってくれた。


ごめんね、ありがとう。


「…ママ?」


私は支えてもらいながらママの前に来た。


私はしがみついてママをゆする。


「ママ?」


「うそ…」


リラお姉さんは、私の行動をみて何か驚いてる。


「そう言うことかよっ!ちくしょう!」


ジークさんも辛そうにしてる。


分かってたよ。


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


私の悲鳴にも近い絶叫が響き渡る。


そして私はそこで気を失った。

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