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第31咬―狼撃

()()()()()って、あの・・・。』


『こんなまだティーンエイジャーじゃないのよ・・・。』


『一体誰が依頼なんか・・・。』


俺達が名乗ってから、オークション中がザワザワしだした。


『今後一切!!レオンハルトファミリーと縁切って、こんなバカげたショーにも参加しないってんなら!!ゲストの連中は勘定に入れないこともないが、どうする!?』


BULLSHIT(ふざけるな)ッッッ!!!」


小太りで白くてご立派なヒゲを生やした年配の男が立ち上がった。


『ここはお前達のような野蛮で世間知らずな若者が来るところではない!!死にたくなかったらとっとお家に帰・・・がぁっ?!?!』


男のおでこをコインが貫き、横を見ると美玲が人差し指と中指をピンっと突き出していた。


どうやら、男に向かって挟んでトスしたらしい。


「お前なぁ、お金なんだと思ってんの?」


「飛び道具。」


帰ったらこの罰当たりにお金のありがたみを今一度よぉ〜く説く必要があるな。


『とにかく、どうやらアンタら、オオカミの情けに耳を貸さないみたいなので・・・。』


俺は木刀で居合の構えをした。


YOU ARE(お前らは) PREY(全員) ALL(獲物だ)!!」


会場のゲストを斬り始めると、全員血相変えて逃げ始めた。


だがな、誰一人として逃がさない。


まとめて喰ってやる。


頼太(らいた)は客をお願い。私はゴロツキどもを。」


美玲はしょってたケースを開けて中身を出した。


「おまっ、それ・・・!!!」


出したのは・・・やっぱ武器。


❝五段式尖旋棍(トンファー)


五つの節で伸縮して、両端が尖ってる、トンファーっていうより、もはやパイルバンカー・・・。


SO HOT(燃えるねぇ)・・・。」


美玲は恍惚とした表情で襲ってきたマフィアたちの頭を串刺しにしたり、薙ぎて天井まで吹っ飛ばしたりした。


レオンハルトの連中には心から同情する。


本気になった美玲は俺でも止めらんない。


目に映る獲物を、悉く蹂躙していく。


一方俺は、オークション招待客を斬り伏せながら、ステージのクマ型の混獣人種(セリアソイド)のところまで来た。


俺は彼を繋いでいる鎖を木刀で切断して自由にした。


「大丈夫?」


「おっ、お兄ちゃんたちは・・・?」


「ただの腹ペコオオカミさ。悪党が好きなだけの。」


俺はオークションの司会をしてた、例の偽神父の方を見た。


『ひっ・・・!!』


『お前だってね?この間自分んトコの教会で女の刑事を殺したってのは。』


『おっ、お前らの雇い主ってまさか・・・!!!』


『気付こうが気付きまいが関係ない。お前は今日俺らに狩られる。』


『ッッッ・・・!!!』


男は会場の二階席のボスに助けを求めるような視線を向けた。


だけどドミニクは、澄ました顔で何もしてこない。


『名誉挽回ができると思った?どうやらエサにされたみたいだな。俺達を誘い出す・・・。』


『そっ、そんな・・・。』


『落ち込むことはないよ。どうせアイツらだって同じ目に遭うんだから。』


『くっ・・・!!~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッッッ!!!』


男は声になってない叫びを上げて俺を撃とうとした。


『子どもから母ちゃん奪うな、クソ。』


俺が横切ると、男の身体が三つにぶつ切りにされてステージにドチャっと落ちた。


美玲の方を見ると、アイツの方も粗方片付いたみたいだ。


なら次はやっぱ・・・。


俺と美玲は二階席にいるドミニクのところまで飛んだ。


『次はアンタだぜ?ボス。』


『年貢の納め時。』


俺と美玲に挟まれても、ドミニクは何故か冷静だった。


何だコイツ?


全然怖気づいてるように見えない。


それに俺達に銃を向けてる取り巻き達。


コイツ等それっぽい態度してるけど、殺気があまり感じられない。


明らかに妙だ・・・。


・・・・・・・。


・・・・・・・。


『やれ。』


ドミニクが美玲を指差した瞬間、銃声がして、一発の弾が・・・美玲の頭を撃ち抜いた。


「みっ、美玲ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」


弾が向かってきた方を見ると、スナイパーライフルを持った男がいた。


あれは・・・日本人・・・?


『お前達が()()をもらうきっかけになった仕事の唯一の生き残りだ。自分の組を潰されてアメリカでボディーガードをしていたから雇った。ずっとオルトロス(お前ら)に仕返しするチャンスを待っていたみたいだぞ?』


こっ。コイツ・・・!!!


遠くで守ってくれる奴がいたから、あんなに余裕ぶって・・・!!!


『さて。首を一つ斬り落としたが、どうする?』


・・・・・・・。


・・・・・・・。


「てっ、テメェらぁ・・・。よくも・・・よくも美玲を・・・!!美玲をぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


自分でも驚くくらい半狂乱になって、俺は木刀片手にドミニクに斬りかかった。


「よいしょ。」


「おぇ・・・?」


その直後、信じられないことが起こった。


なんと頭をブチ抜かれたはずの美玲が、すくっと起き上がった。


「んんっ、んっ・・・ペッ!」


美玲は口の中でコロコロ転がしたライフル弾を吐き出した。


そして、ボディーガードが撃ってきたトコにトンファーを投擲した。


爆音と砂埃を上げて、スナイパーがいたところに外が見えるくらいドデカイ穴が空いた。


「えっ、ええ・・・。」


「危っねぇ~。油断したわ~。」


コイツガチで不死身なんじゃねぇか?

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