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第20咬―異銃

混獣人種(セリアソイド)の人身売買?」


混獣人種(セリアソイド)❞。


俺もこっちの世界で時々見かける。


確か・・・動物型の亜人だったか?


ケモ耳が生えて体毛が長い・・・。


「詳しく。」


美玲(みれい)に促され、ボロドはゆっくりと語り出した。


「ここ数ヵ月の間に、混獣人種(セリアソイド)・・・それも子どもの行方不明事件が頻発しててな。誘拐された被害者に共通点はない。家柄も性別もバラバラ。()()()()()というだけで拐われた。犯人の年齢や性別、単独犯か複数犯かどうかも・・・。おまけに身代金の要求すら一切してこない。捜査は難航した。ところが2週間ほど前に()()があった。」


「進展?」


「聞き込み中だった俺の部下が、郊外で一人の子どもが無理やり車に乗せられるのを目撃したんだ。そいつから連絡を受け取った俺は待機するよう命令したんだがアイツ・・・無視してその車を尾行してしまった。部下からの連絡は逐一あった。車がどこに向かったのか、犯人は何人なのか・・・。車の行先は貧民街の教会だった。犯人達のアジトを発見して、証拠を押さえようとした瞬間だった・・・。」


ボロドのテーブルの上で組まれた手が『ギリッ・・・!』と握られる。


「無線から、数発の銃声が聞こえた・・・。俺は捜査員を総動員して犯行グループのアジトに突入した。そこにあったのは犯人と思しき4人の男と・・・俺の部下の死体だった・・・!俺達は教会内を徹底的に調べた。そして一つだけ妙なことに気付いた。()()()()()()()()()()()()。俺達は神父を探す中で、教会に地下があるのを見つけた。そこにあったのは6つの、子どもくらいだったら20人ほど入りそうな檻・・・。俺はその時合点がいったよ。子どもを拐ったのは調達係で、教会の神父は卸元が()()を取りに行くまでの保存係だったってことが・・・!!」


「でも()()()()を押さえたなら誘拐は収まるんじゃないのか?」


俺の質問に、ボロドは重い口を開いた。


「誘拐は・・・今も続いている。あの教会は、数ある内の収容所の一つに過ぎなかったんだ!!」


なるほど。


これは中々入念に練られた、組織的な人身売買だな。


「待って。」


これまで黙ってた美玲が口火を切った。


「まだ理由を聞いてない。どうしてオルトロス(私達)を頼る?」


「そっ、それは・・・?」


「確かに。警察が俺達みたいな殺し屋に頼むなんてよっぽどのことだぜ?事件の裏に権力者でもいるってのか?」


「違う。その方がマシだったかもしれない・・・。」


「どういうことだ?」


・・・・・・・。


・・・・・・・。


「部下が殺された場所に、これが弾切れになって転がっていた。」


ボロドが見せてきたモノを見て、俺は思わず息を飲んだ。


「おいマジかよこれって・・・。」


「❝S&W M&P9自動拳銃(オートマチック)❞。」


美玲が型番を読み上げると、ボロドは重たい鼻息をした。


「やはり、こちらの世界の銃ではなかったか・・・。そう。この事件の裏には、君達と同じ、異世界からの来訪者が関わっている。どうか・・・どうか力を・・・!!貸してほしい。」

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