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妖精物語(ふたつの世界)  作者: ぺるしゃ
夏の章
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夏の章その4:舞さまとわたくしの聞き耳


夕食。


舞さまのお母さまと、舞さまが話しています。

わたくしは、じっと聞き耳を立てています。


舞の母「もう夏休みだけど、勉強してる?」


舞「してるよ。」


舞の母「いい子だねえ。」


舞「・・・。」


お母さまが"いい子だね"と言うと

舞さまは黙ります。


舞の母「携帯とか、そろそろ買おっか?

     服も、新しいのを。」


舞「いいよ。今ので。」


舞の母「だったら、よかった。

    舞は、いい子だね。」


舞「・・・。」


舞「・・・ごちそうさま。」


舞さまは、そう言って食べ終わると

自分の部屋に戻りました。


わたくしもついていきます。


舞さまは、お布団に寝ころびます。

わたくしも、とりあえず寝ころびます。


舞「聞いてた?」


レシラ「ええ。」


舞「いい子、いい子って。

  何歳だと思ってんだろうね。」


舞さまは"いい子"ですわ。

と、言おうとしてやめました。


うまい返しではないな、と思ったのです。


レシラ「そうですわね。」


よく考えた末に、適当な返しをしました。


お母さまの思いもあるのでしょう。

このことは、深くは、踏み込んではならない気がして

無難な返事にとどめました。


レシラ「"テレビ"でも見ませんか?

    わたくし、"映画"が見たいですの。」


話題逸らしかもしれませんが

映画が見たいのは本当ですわ。


舞「やってるかな。」


レシラ「もちろん。もうすぐ、はじまりますわ!」


舞「そうなんだ。よく知ってるね。」


レシラ「そうですわね。」


舞さまも、大概適当な返事だな、とか思いながら

わたくしもふたたび、適当に返事をするのでした。


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