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覚悟を決めた者たち

昨日は投稿できなくてすみませんでした。

詳しくは活動報告をご覧ください、作者の言い訳が書いてあります。



……まぁ、そもそもこれ不定期更新だって初めから言ってるんだけど。


国王が住んでいる皇室への侵入は簡単だった。

城みたいな建物ほど中に入ってからのステルスは簡単だ、侵入者を迎撃する構造の裏を突けばかくれんぼに困らないほどの隠れる場所がある。

壁の内側の陰ですら良い隠れ場所になる。

中庭の木、誰もいない部屋、よくわからない像の後ろ、働いているメイドの真後ろ、暗殺者から言わせてもらうと、隠れる場所がありすぎて逆に困ってしまう。


そして、私はついに見つけることができた。

「ここが、シェリアの部屋。」

皇室の奥の奥にあるその部屋は、人の『気』を感じない寂しげな空気で満ちていた。

長く使われていない冷たいベット、寂しげな目をした人形たち、どれもこれも手入れされて埃一つないのに、廃墟のような雰囲気を感じる。


「まぁ、いい。」

私のするべきことは部屋の観察ではない。

今は与えられた『仕事』をするだけだ。


そして、これで仕事は完了する。


私の仕事、それは情報収集と皇室への手引き。

情報は、大男の鍛冶屋へ行ってからすぐに集まった。

現国王への不信感や国王候補の王子の悪評、なぜか王女の情報はなかったが、これだけあればシェリアが王位継承してもシェリアの頑張り次第ではあまり騒ぎにはならないだろう。

……万が一現国王の支持率が高いとトラブル無しに王位継承なんてできなかっただろう。

現国王は、以前はかなり人気だったらしいから少し安心した。


そして、皇室への手引きはこれだ。

シェリアの部屋の真ん中に円を描き、エレンから教えられた模様を正確に描く。

「……よし。」

これで、転移の魔術陣は完成だ。


後は、エレンの魔力を込めた魔石がこの魔術陣とリンクし、エレンの任意のタイミングでいつでもここへ転移できる。

後は待つだけだ、と思ったら。

魔術陣が紫色に輝きだした、どうやら私の方が遅かったらしい。

光り輝く魔術陣に人影が出来てくる。

1人、2人、3人、4人、どうやら全員揃ったらしい。…良かった。


「よう、早い仕事に感心するぞ。」

傲慢な少女の声が聞こえてくる。

「うわぁ、懐かしいね。」

「…そうですね、私も懐かしく思います。」

ホワホワした感想を漏らす妹とそれに律儀に答える従者。

「おぉ、豪勢な屋敷じゃねぇか。」

そして庶民的な感想を漏らす帝国最強。


「さて、これからこの皇室を乗っ取るわけだが……ナナ、お前その格好どうした?」

「ミルドに…着せられた。」

エレンの目がミルドに向く。

「……なんだよ。」

ミルドがその視線に耐えきれず、エレンに突っかかる。

「…お前…そういう趣味か?」

「はぁ!?ちげぇよ!潜入に最適な服を着せただけだ!」

シェリアが赤面し、アンナの軽蔑の目がミルドに刺さる。

「……ミルドさん。」

「…シェリア様、私の後ろに。」

「おいやめろ!誤解だ!」

「まったく…無垢な娘になんて卑劣な。」

「おいエレン!お前わざと言っただろ!」

エレンはニヤニヤとこの状況を楽しんでいるようだ……ここ敵地だよね?


「おい!もう行くぞ!」

拗ねたミルドが部屋を出ようと歩き出す。

「ナナ、お前はあいつと国王を倒せ。」

「……わかった。」

エレンは私を見つめ、忠告する。

「しかし、決して殺してはならん。今後の私たちの評判に関わる。」

「…もう、これ以上下がらない。」

「……まぁ、国王から王位を正式に継承された方が都合がいいしな、殺さずに無力化しろ。」

「……了解。」

エレンが満足げに頷く。


「エレンちゃん、私たちは何をすればいいの?」

シェリアがエレンにそう聞いた。

「シェリア達はナナ達が国王と戦闘する際の介入者の対処だ、2対1の状況を維持させて安全に国王を無力化する。まぁ安心しろ、お前に敵が来る前に私が警備隊や王国軍を蹴散らしてやる、お前に来るのはせいぜい国王の子供やメイドくらいだろう…アンナがいればどうにかなる。」

「…わかったよ…でも、私も頑張る。」

シェリアが意気込み、エレンは頷く。

しかし、アンナは顔をしかめている。

「エレンさん…シェリアに家族を傷つけろと?」

「ならお前は、シェリアに軍を相手させるのか?」

「……わかりました、私が全力でお守りします。」

エレンが頷く。


「さて、それではみんな!国取りの時間だ!」

これからも昨日のように断りなく投稿しない日が出てくると思いますが悪しからず。


絶対に完結させますのでご安心を。

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