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運、これって一番大事ですよね!?  作者: フクツノタロウ
メインストーリーってなんですか?
15/51

空気を読みすぎてしまいました・・・ただの静観マンに成り下がってしまったよ~(T-T)

「よし、めぼしい物は、盗んだな・・・。後は・・・」


強盗が、サンタクロースの袋のように肩から担ぐ。


「まっ、待ってくれ!!私たちを解放してくれ!!頼む!!」


縛られている評論家のおっさんが、叫んだ。


「・・・・・・。」


「頼む。このことは、誰にも言わない。なっ?この5人だけの秘密にしようではないか。」


「・・・秘密だと。」


食いついた強盗に、評論家のおっさんの目がキラリと光った。


「あぁ、そのかわりに、口止め料として私の口座に毎月・・・」


ズドォン!!


強盗のショットガンが火を噴いて、壁が破壊された。


「ひいいいぃぃぃ!!冗談ですうううう冗談ですううぅぅ!!。少し場をリラックスさせようとぉぉぉ・・・!!」


(絶対、今のはマジだったろ!!)


狩人は、そう思った。

続けて、評論家のおっさんはしゃべる。


「・・・冗談は、置いといてですねぇ~。強盗様・・・こいつらの命はどうでもいいので、私だけでも解放して頂けませんか・・・?もちろん、無償で、誰にもこの事は言わないので・・・。(口止め料をもらえないなら数ヶ月後に、この事をドキュメント本で出版して、稼ぐしかあるまいな。)」


「さっきは全員解放といったではないか。」


「よく、考えたらどうでもいいかなと・・・。(無理な要求をしてから、現実的な要求に落とす。私の業界では常套手段だよ・・・。所詮強盗ふぜいだな。)」


「・・・お前がそこまでして解放されたい理由はなんだ?」


「・・・ゴクリッ(ここが正念場だな。この理由で私の運命が決まる。)」


評論家のおっさんの顔に脂汗が出る。


「ぷ、プロ野球中継がもうすぐ、始まるので・・・それの観戦せねばということです・・・。」


強盗は、少し考える。


(おっさん・・・あばよ。さんざん、かき乱してくれた存在だったなぁ・・・。)


狩人は、そう思う。


「・・・よし、いいだろう。絶対誰にも言うなよ。」


(って解放されるんかいッ!!)


「ああぁぁぁありがとうございますううう!!絶対誰にも言いません!!(口では・・・ね。)」


おっさんは、縛られていたのを解かれる。

立ち上がる。


「あぁ、この開放感。久々ですよ。私が学徒の時を思い出します。学校が終わった帰り道ぐらいに、開放感がありますよ。ハハハハハハッ!!他のものたちよ、君たちは負け組!!私は、自分で自由を勝ち取った勝ち組!!私のようになりたかったら、精々、あがいてみることだな。まっ君たちの軟弱な頭脳ではできないとは思うがね!!ハハハハハッ!!ではな!!ハハハハハッ・・・!!」


そう捨て台詞を吐くと、高笑いしながら評論家のおっさんはそのコンビニから出て行った。


(すんげぇ・・・ザコ臭、醸し出していったぞ・・・)


狩人は、そう思った。


「あの~ちっといいスッかね?」


その時、チャラ男が強盗に向けて言った。


「なんだ。」


「どうして、目的を終えたのに、逃げないんっスか?」


「・・・白々しい・・・店員だな。お前は、知っているだろう。なぁ、潜入捜査官?」


潜入捜査官という言葉を聞いて、チャラ男が激しく動揺する。


「なっ・・・!!どこでそれをっ・・・!」


(なんか、壮大になってきたな・・・どこまで広げるんだ・・・。)


「まぁ、お前の正体など実際どうでもいいのだ。・・・どうせだ。勇者ドラゴン。1人でずっと、黙って呟くぐらいしか出番のないお前に振ってやろう。」


「うっせぇ!!余計なお世話だ!!(・・・俺は、自分で個性をだしていって出番をもらうんだ・・・!!)」


「俺が強盗をした後、どうして逃げないか。わかるか?」


「・・・実は、まだ盗みきっていないとか・・・どうでしょう。」


「つまらん回答だ。そんなセンスで勇者をやっていけると思うのか?」


「いやいやまったく関係ねぇだろッ!!ってか俺は空気を読んだに過ぎねぇし~。明らかシリアスパートだし~。俺は、ただ勇者中心で回るのが嫌いな、空気も読める勇者だし~。」


「ふん。さっさと劣等感は克服することだな。・・・逃げない理由。それはこのゲームのルールでな。盗んだ後は、そのコンビニで迫り来る警察を向かえ撃たなければならないのだ。」


強盗は、そう言いながらガラケーを取り出して、画面を狩人に見せる。


「・・・えっ~と、『強盗ロワイヤル』?」


「簡単にいえば、タワーデフェンスをしなければならない。やってきた警察側を全滅させれば強盗の勝ち。強盗側が倒されたり、盗んだ物を確保されれば負け。負ければ俺は全国で指名手配される。勝てば、チャラ、見逃してくれる。」


「・・・で、その『強盗ロワイヤル』ってやつと何の関係があるっていうんですか・・・。」


「これはな。勝って、盗んだ総額のランキングを映し出す、サイトだ。勝てば勝つほど、上がっていく。ちなみに負けて指名手配されれば、このランキングからは除外される。」


「へぇ・・・。」


「ちなみに俺のクランは現在27位。今はな。過去最高は、2位だ。」


「へぇーすごいねー(棒)」


「強盗に必要な装備の購入。メンバー募集も掲示板を使い、ここで出来るというものだ。」


「つーか、どうして、そんなことがまかり通るんだ?」


「このサイトの運営が、警察という噂がある。察しろ。」


「・・・えっと・・・でっ、ここでもうすぐ銃撃戦が繰り広げられると・・・」


「あぁ、もうすぐで第1ウェーブが始まると思うが、俺のクラメンがまだ来ていない。ここで待ち合わせをしたものだが。」


強盗は、そのままガラケーで電話をかけ始めた。


「・・・おい、今どこにいる。もうすぐで第1ウェーブが始まるんだぞ。・・・あぁ、あぁ。・・・何、店を間違えた!?おい、あれだけ、打ち合わせしただろ。・・・あぁ。いいから早くこい!・・・あぁ・・・」


そう強盗が電話で話している一方、チャラ男?が狩人に話しかける。


「ドラゴン君。ドラゴン君。ちょっといいか・・・」


「あっえぇ・・・って、顔がなんかバグってますよ・・・。」


「あぁ、これは正体がばれたことで、チャラ男のマスクがはがれてきているんだね。気にしないでくれ。ほら、仮装の時期だろ。それと思ってくれていいよ。」


「・・・は、はぁ・・・。」


「いいか、私はあいつの言ったとおり、潜入捜査官だ。」


「それは衝撃の事実ですねぇ・・・。」


「ほら、・・・見てくれ。あそこに電子レンジが置いてあるだろ?」


「あぁ、はい。」


「こんな時のために私は、あそこに爆弾を仕掛けていた。タイマーは30分だ。30分すれば、暖めが始まって、テーブルが回り始める。その状態が5日間続くと起爆して、このコンビニごと吹き飛ばす。」


(遅ぇっ!!)


「そう、遅すぎるんだ。ワット数が足りなかった。これは、予算不足だね。」


「じゃあ、どうするんですか?」


「どうも、しない。」


「え・・・」


「とりあえず、今は3人でこの縛られた状態を続けよう。そうすれば、何か救済があるかもしれない。」


「なんですか・・・その希望的観測は・・・。」


「ほらっ・・・しばらく何も動かしていないとヒントが現れる場合もあるだろう?それと一緒さ☆」


潜入捜査官はウインクした。


(ダメだ・・・。全然、アテになんねぇ・・・。)


「おっと・・・何をおしゃべりしている。お前たちは、盾として機能してもらうんだからな。」


電話を終えてきた強盗が、そう忠告する。


(はぁ、潜入捜査官は、ダメ。タクシーのじじいは相変わらず寝てるし、もう俺は詰んだよ・・・。選択を間違えたッ!!)


狩人は、ただおとなしくするしかなかった。




すべてフィクションです。実在のものとはまったく関係がありません。

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