「来い!」
あの事件から落ち着かない時間を過ごし、放課後は全員が急ぎ足で自宅に帰ろうと教室を出て行った。
そんな中雪刀は落ち着いた雰囲気で教室を出て行く。
人口太陽が影を作り校門から出ようとすると5、6人の軍服を着こんだ男たちが立っていた。
まだ有栖川が学校に来ると思っているのだろう。
軍人の横を通り過ぎようとすると目の前に1人の男が立ちはだかった
「初めまして、月宮雪刀君だね?」
俯いていた顔を上げ眉を寄せるとにこやかに笑う軍人がいた
「私はカイ・ドランタというものでしてね?」
「はぁ…」
「昨日、君は有栖川ナツに学校案内をしたそうだね?」
「まぁ、先生に言われましたから」
「まぁ、其処でだ!君には我々に協力を願いたいんだ」
ドラグンタと名乗った男の顔は何となく、仮面を被っているみたいで凄く気持ちが悪い
だが、此処で断れば強制連行されるだろう
「さ、来たまえ」
ガシリ、と腕を掴まれた瞬間、一気に気持ち悪くなりドラグンタの腕を振り払う
「あ.....」
ヤバイ、と思い苦笑いを浮かべると肩を掴まれ力を痛みが走る
「離せっ、よっ」
「君はシステムを使ってないね?」
「っ...」
腕で離そうとするとドラグンタが横に吹っ飛んで行った
攻撃した方向を見ると有栖川ナツが外壁の上に立っていた
有栖川の瞳が此方を向くと手を差し出された
「来い!!」
言われた言葉と同時に差し出された手を取り地面を蹴る
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