咲夜ルート4
紅魔館・中庭~
咲夜「ごめんなさい、またせたかしら?」
陽「いや、大丈夫だ」
朝からの仕事を終え、休憩時間を終わったところで咲夜が目の前に姿を現す
相変わらずやられる側はかなり心臓に悪いからやめて欲しいんだがな目の前に現れるのは
咲夜「そうは言ってもこれが一番手っ取り早いんだからしょうがないじゃない」
陽「だから心の中を読むなよ」
俺ってやっぱり読まれやすいみたいだな……………
咲夜「それよりも始めましょう」
陽「あぁ」
という訳でナイフ投げの特訓である
ナイフに関しては俺が能力で作る事が可能なので問題ない
あまりにも作れてしまうので咲夜に
咲夜「これと同じ物を作れるかしら?百個程」
とか言われたときは流石に焦ったが
まぁ、それはいいとして問題は別にある
咲夜の命中率の高さである
あまりにも簡単に投げていとも簡単に当ててしまうのでお手本にならなくなってしまっているのである
的は動かない木にしているが、正直かなり近づかないといけないのだが、咲夜が初日に的を決めた瞬間にナイフを投げてど真ん中に当てたのだから驚きである
しかも距離は大体10m以上は離れているところから投げてである
それ以降も偶に投げてもらっているが手を横に振るってナイフを投げて木に止まっている鳥を一撃で仕留めるのは毎日の事である
流石にこれ以上鳥肉が晩飯に並ぶのは勘弁である
咲夜「何してるの?早くするわよ」
陽「おっと悪い」
とりあえず咲夜に急かされたのでナイフを作り出して準備をする
咲夜「それじゃあ今日こそあの木に楽に当てられるようになりましょう」
陽「いや、流石に数日練習しただけで当てれるようにはならねぇだろ
しかもお前みたいな投げ方で」
咲夜「慣れれば簡単なものよ」
陽「いや、流石にあそこまでになるには何年もかかるからな?」
咲夜「そういうものかしら?」
陽「そういうもんだよ……………………よっ!」
狙いを定めてナイフを投げる
まぁ、簡単に当たる訳もなしに
横をかすったのであった
咲夜「三日でそこまでになったら上等な方だと思うのだけれど」
陽「そうか?」
咲夜「そうよ……………普通この距離でナイフを投げれるのは相当だと思うのだけれど」
陽「お前が言っても説得力がない気がするのは気のせいか?」
咲夜「そうなの?」
陽「あんな簡単にナイフ投げれるからな」
そう言うと咲夜は苦笑いを浮かべながらこう言った
咲夜「私は何年も練習したわ
私の能力と一番相性のいい戦い方をね
私が外の世界にいた頃は銃の扱い方なんて知らなかったし、ナイフしかなかったのよ」
陽「教えてくれる人もいなかった訳か」
咲夜「そういう事よ
それに銃よりナイフを投げた方が暗殺には向いてるでしょ?」
陽「それもそうか」
確かに暗殺するなら大きな音が鳴る拳銃よりナイフの方が手っ取り早い……………………は?
陽「今暗殺って言ったか?」
咲夜「?えぇ、言ったわよ?」
質問された事が不思議と言わんばかりに頭に?を浮かべる咲夜
今のでそんな顔されても………………
咲夜「言ってなかったかしら?私元々はハンターだったのよ?」
陽「ハンター?何の?」
咲夜「そこまでは話せないわ
ほら、早く投げなさい」
陽「あ、あぁ…………」
咲夜に催促されてナイフを投げる俺
その投げたナイフは木のド真ん中に刺さる
咲夜「良かったじゃない、ド真ん中よ」
陽「今のは偶然だろ………………ちゃんと当てれるように成らないと駄目だ」
咲夜「あら、存外ちゃんとするのね」
陽「スペル増やさないとそろそろフランに対抗出来なくなってくるからな…………」
咲夜「いつも相手してくれて助かってるわ
紅魔館への被害は変わらないけど…………………」
陽「そうか………………逃げまくってるのは無駄じゃなかったか…………………」
何故かしんみりとしてしまった
フランのせいじゃない事は解ってるんだけどなぁ……………無邪気だししょうがない、よな
咲夜「そう言えば………………まだ霊力を纏わせてナイフ投げしてなかったわね
今試してみたら?」
陽「えっ今か?」
咲夜「やっておいて損はないわ、善は急げよ」
陽「………………霊力を纏わせる、か」
とりあえず意識を集中させ
ナイフに霊力を纏わせるようにする
霊力に関しては月魅が使うので俺もある程度は使える
陽「……………こんなもんかな」
咲夜「…………見た目的にはそこまで変わったように見えないのだけれど」
陽「霊力も妖力も元々不可視のエネルギーだからな」
咲夜「霊夢の作る結界は大体が見えるわよ?」
陽「そりゃ見えるくらいに濃くしないと防げないからな」
咲夜「なるほど……………それじゃあ一度そのナイフを投げてみなさい」
陽「言われずとも」
俺は、霊力を纏わしたナイフを木に向かって投げてみる
すると普通のナイフを投げてる時より遥かに速い速度で木に刺さり…………………貫いた
陽「……………凄い威力だな……やり過ぎたか?」
咲夜「そうね………これは弾幕ごっこではなくて真剣な殺し合いの上で使うべき技ね……………」
陽「そ、そこまでいくのか?」
咲夜「木の後ろの壁、見てみなさい」
陽「?」
俺は、咲夜に言われた通りに木の後ろの壁を見てみる
陽「…………あー、これは確かに殺し合い限定の技だな」
その壁には見事に穴があいていた
木にできたナイフが貫通した穴と同じ穴が壁にあいていたのだ
咲夜「まったく…………少しは調整できないのかしら?」
陽「そんなこと言われてもなぁ…………あれでも加減したつもりなんだけど」
咲夜「あれで加減したのなら本気でやればどうなるのよ………………」
陽「霊夢にでもやらせたらいいんじゃないか?あいつの方が霊力にたけてるしな」
咲夜「やってくれると思う?」
陽「思わない」
咲夜「でしょうね……………あの木はもう使い物にならないわね」
陽「んじゃまた別の木を的にするのか?」
咲夜「んー…………他の木は鑑賞用として育ててたから駄目なのよ……………どうしようかしら」
レミリア「どうしたのかしら?」
咲夜が首を傾げて悩んでいるとレミリアの声が聞こえてきた
声がした方に振り返ってみると、そこには日傘をさして扉の所にいるレミリアがいた
咲夜「お嬢様!?どうしてここに!?」
咲夜が驚いてレミリアの近くに近づく
そしてその日傘を代わりに持つ
陽「それが………的にしてた木が使い物にならなくなってな」
レミリア「あら、ほんとね…………貴方どれだけの力を入れたのかしら?」
陽「そんなに入れてないんだけどなぁ………………」
レミリア「貴方でそれなら霊夢はもっと酷いことになるでしょうね」
陽「同じこと言ったな」
レミリア「………………とりあえず別の的なら外でもいいから使ってみたらどうかしら?」
陽「外か…………確か似たような木があったな」
レミリア「ちょうどいいじゃない、それを的にしなさいよ」
陽「そうだな…………じゃあそっちでやろうぜ?」
咲夜「えぇ、解ったわ」
とりあえずその木に移動してから練習を再開することとなった
………しかし、レミリアはなんで外にいたんだ?
わざわざ日傘を自分でさしてまで…………………
咲夜「ねぇ、似てる木ってどれよ」
陽「ん?えーっと………………あの木だよ湖のそばにたってるあれ」
咲夜「なるほど、あの木のことだったのね」
陽「毎日見てるんじゃないのか?
食材の調達とかは咲夜がやってるって他のメイド達が言ってたんだが」
咲夜「毎日ただの木を気にすると思う?」
陽「……………しないな」
咲夜「そうでしょう?じゃあさっさと特訓するわよ」
陽「おう」
それを皮切りに特訓が始まった
後で咲夜が言ったことだが、今日みたいに霧が晴れてる日は珍しいと言う
もし曇っていたら少しやりづらいていどで済むみたいだが
そして、他の新しいスペル特訓での休憩時間や仕事の合間にでも偶にパチュリーに話を聞きに行ったり、陽鬼に話を聞いたりしてスペルを作れる様にする
そんな日がかなり続いてそろそろ日常になってきた頃
陽「黒音が?」
パチュリー「えぇ、最近はここに通いつめてるわ」
パチュリーに新しいスペルの為に話を聞きに行ってた時に聞いたことだったのだが、どうやらここ最近黒音が図書館に通いつめているらしい
陽「なんで言ってくれなかったんだ?」
パチュリー「口止めされてたのよ
『主様には言わないで欲しいのじゃ』ってね」
陽「なんでまた…………」
パチュリー「気にしてるんじゃないかしら?
彼女だけまだスペルを持ってなかったでしょ?そういう事じゃないかしら」
陽「…………気にしてたのか」
パチュリー「まぁ貴方が責任を感じる必要もないんじゃないかしら?
きっとあの子なりに考えたのでしょう
小さいながらよくやる子よね」
陽「ん?黒音って元々大人じゃなかったのか?」
パチュリー「…………誰がそんなこと言ったの?」
陽「俺の記憶が正しければおまえだったとおもうけど?」
パチュリー「私は言った記憶がないわね」
陽「は?」
パチュリー「まぁ元々大人だと言うのなら恐らく体に精神が引っ張られてるんじゃないかしら?
体には何の不調も起こらないから安心しなさい」
陽「……………そうか、とりあえず黒音と話してみるよ」
パチュリー「そうしなさい」
それを最後に俺は図書館を出ていく
パチュリー「…………………」
紅魔館・主の部屋〜
パチュリー「レミィ、話を聞かせてもらうわよ」
レミリア「珍しいわね、貴方がいきなりここに来るなんて……………で?何の用なのかしら?」
パチュリー「とぼけないで、陽の事よ」
レミリア「陽がどうかしたのかしら?」
パチュリー「貴方…………何か知ってるんじゃないの?」
レミリア「だから何の事よ
私、彼に嫌がらせをした事がないと思うのだけれど?」
パチュリー「そうね、した事はないのかもしれないわね
けど、彼には私との記憶の食い違いさっきあったのよ」
レミリア「それがどうかしたのかしら?
貴方なら兎も角、陽は人間よ?間違えることくらいあるわよ」
パチュリー「そうね…………けど、黒音のことに関してはそうもいかないわ」
レミリア「………………」
パチュリー「彼女は元々大人らしいわね?」
レミリア「あら、そうなの初めて知ったわ」
パチュリー「あの子…………いつからいたのかしら?」
レミリア「……………さぁ?その質問は私じゃなくて陽にするべきね
彼の方があの子の事をよく解っているはずよ?」
パチュリー「それはないわね」
レミリア「なぜそう言いきれるのかしら?」
パチュリー「彼は黒音が大人だって事を私が言ったって言ったわ」
レミリア「へぇ、そうなの」
パチュリー「けど、私はそんな事言った記憶もないし、今までの記憶から考えても竹林の薬師でもないことが分かるわ」
レミリア「陽が勘違いしてるだけじゃないの?」
パチュリー「それもないわ…………だって私も陽のおかげで分かったことがあるもの」
レミリア「何かしら?」
パチュリー「黒音は…………陽が紅魔館に来た時は『いなかった筈よ』」
レミリア「…………そうだったかしら?」
パチュリー「教えなさいレミィ
黒音は何者?貴方は何か知ってるの?そして…………陽って何者なの?」
レミリア「……………今の会話で前者二つの質問はされるのは理解できるわ
けど、陽が何者なのかを問うなんて随分いきなりね?」
パチュリー「他種族を憑依出来るあの力が何なのか……………少なくとも普通の人間じゃないわ」
レミリア「そうね、彼が何者かを答えたいところなのだけれど……………客が来たみたいね」
パチュリー「…………侵入者、この忙しい時に」
レミリア「貴方との対話は一旦お預けね」
パチュリー「終わったらじっくり聞かせてもらうわよ………」
レミリア「あら怖い、早く行きましょう?」




