椛&にとりルートBADEND
陽「よし、右の方に行こう」
にとり「解ったよ」
月魅「では、行きましょう」
妖怪の山・道中~
陽「どうだ椛?」
椛「…………駄目です
ここから匂いが消えてます」
あの道から椛に匂いを辿らして此処まで来たが
途中から匂いが消えてしまって追えなくなってしまった
今居る場所は鬱蒼と茂った森の中
ここに隠れられてたら洒落にならないな
月魅「……………」
陽「どうした月魅?」
月魅「…………何か居ま―――」
にとり「危ない月魅!!」
月魅が言葉を言い終わる前に
どこからか木の枝が飛んできた
ご丁寧に尖らせてある
妖怪でも心臓に刺されば即死だ
陽鬼「大丈夫!?」
月魅「えぇ…………」
椛「今、此処の辺りに誰かが………恐らく先程の人が居るはずです
しかし匂いがしません!!」
ライガ「そりゃあそうさ
俺自身の能力で気配を殺したからな」
いきなりどこからか銀髪の声が聞こえる
だが姿は見えない
にとり「気配って殺せるものだっけ?」
椛「言葉の綾でしょ」
ライガ「んな事ぁどうでもいいんだよ
俺はさっきの枝を大量に持ってるぞ?」
陽「…………殺す気満々だな」
ライガ「お前が死んでくれるなら
他の奴を逃がしてやるぞ?」
あいつは交換条件を提示してきた
確かにこの交換条件なら皆守れる
なら呑むべき、か
陽「………解った
条件を―――」
椛「そんな条件呑むわけないでしょう!!」
ライガ「…………そうか、残念だな
最初の被害者はお前か」
椛「えっ―――」
陽「椛!!」
椛の後ろから木の枝が尖らせて飛んできた
先程と同じタイプだ
陽「ぐっ!!」
椛「陽さん!?」
あいつの投げた枝は椛を狙っていたが
ギリギリの所で俺の腕で防げた
ライガ「へぇ、防げたか
だが次はどうかな?」
これ以上は…………防げないかもしれないな
仕方ない
陽「陽鬼!!月魅!!椛とにとりを連れて―――」
ライガ「次だ」
俺の後ろから更に三本の枝が飛んでくる
陽「がっ…………」
に・椛「「陽!!/陽さん!!」」
陽「早く…………行けぇ…………!!」
陽鬼「………行くよ二人共」
にとり「待ってよ!!陽はどうするのさ!?」
月魅「マスターは二人を守ろうとしているんです」
椛「でも!!」
陽鬼「………行くよ」
月魅「………はい」
その言葉を最後に離れていく
これで良かっ―――
ライガ「じゃあな」
数日後~
妖怪の山・にとり家~
椛「…………陽さん、見つかった?」
にとり「………」
にとりは首を僅かに横に振る
だけど、その顔は酷く窶れていた
目もどこを見ているか解らないぐらいに焦点があってない
椛「そう………」
あの後、私達は何日もかけて陽さんを探しているけど一向に見つからない
私の鼻でも見つからないのはちょっと予想外だった
あの日の、銀髪の男の様に匂いを全く嗅げなくなってしまっている
他の知り合いの方に手伝ってもらっているのにも関わらず見つからない
と落ち込んでたら上から誰かが降りてきた
文「…………椛、こんな所にいたんですね」
椛「文さん………」
降りてきたのは、私の上司の射命丸 文だった
何か他の天狗もしくは、大天狗様から言伝を伝えにきたのだろうが今は無理だ
だって―――
にとり「…………」
こんな状態のにとりをほっておける訳がない
椛「………すいません、用事なら後にしてくださいませんか?」
文「無理です
大天狗様の命ですから」
椛「……………解りました
じゃあ、待っててね椛」
にとりは小さく縦に首を振った
にとり…………大丈夫だろうか
椛は文に連れられてどこかへ行った
そこからどれくらい時間が経ったのか解らない
けど、興味がない
今の私にはそんな事どうでもよかった
陽がいなくなった
今はそれだけしか頭になかった
いくら経っても見つからない
椛も陽鬼も月魅も皆探しているけど見つからない
あの日からずっと見つからない
機械の発明も手付かず
というか陽のいないこの世界に私にとっての価値ってあるのだろうか
失ってから解る空虚なこの気持ち
心にぽっかり穴が空いたような
そんな気持ち
私にとっての価値が無いであろうこの世界に私がいる必要なんてない
いる必要なんて、ない
椛「にとり待って!!」
背中から衝撃がきたのと
椛の声が聞こえたのは、ほぼ同時だった
そしてその衝撃は椛が背中に飛び付いたものだと解った
椛「………何をしてるの?」
そこで気付いた
私の右手には包丁が握られていた
知らない間に自殺しようとしていたらしい
にとり「…………何か用事があったんじゃないの?」
久しぶりに声を出した気がする
椛「もう夜だよ……………用事は終わらしたよ」
外を見てみれば既に夜中になっていた
椛「…………にとりまでいなくならないで」
そのか細く小さな声は
私の耳にしっかり聞こえていた
椛「陽さんがいなくなって寂しいのに
にとりまでいなくなったら………」
そうだ、私がここでいなくなったら悲しむ人がいるだろう
何で気付かなかったんだろう
椛「にとり…………寂しいなら泣いてよ
せめて私と………一緒……に………」
言葉を紡いでいくほどに
椛は涙を流していく
それにつられて私も知らない間に泣いた
何時間も何時間も
泣いた
BADEND~
どうも
自分ではこのルートはアリスルート以来の停滞期じゃね?
とか思ってたりする作者です
やっとあげられた…………
次の雛ルートはなんとか早くあげたいですね
実を言うとこの小説博霊神社ルート~妖怪の山ルートが第一部で
人里でだす全てのルートが第二部
終わったら第三部
とかそんな感じに分けていて
次の雛ルートさえ終われば無事第一部完結なんですよね
そういう理由も含めて早く書きたいです
ではまた




