村紗&一輪ルートHAPPYEND
陽・S「………様子を見よう、もし僕たちから攻撃して見えない二人の攻撃に誤爆してしまえば滑稽その者だよ」
月魅「………そうですね
では…………様子を見ながら攻撃を当て続けていきましょう」
村紗「もー!!しつこいっ!!」
突然現れたタコかイカか分からない触手に船を潰されて私は空へと身を乗り出した
タダでさえイライラしてるって言うのに………!
村紗「タダでさえ今は怒りっぽいんだからこれ以上私を怒らせようものなら一切!なんの躊躇もなく叩き潰してやる!」
ここは幻想郷じゃないんだ!それに殺すわけじゃなくて最低限追い払えれば問題ないだろう
殺してしまったら聖に合わせる顔がない、例えどれだけ正気を失ってようとそれだけは絶対に守りたい
村紗「さぁ!覚悟してよね!!」
一輪「まったく………次から次へとせわしないわね………」
船は潰された、みんなはどこかに消えた……と思っていたけど多分何らかの方法で姿を見えなくされてるだけだろう
勝手に船が壊れたことや何も無い空間で何かにぶつかったような感覚………これだけしか証拠がないけど何故だかそう思えるわ
一輪「そうなると………皆との連携がやりづらくなるけど………大丈夫、きっと多分なんとかなるわね
その為には━━」
村紗「とりあえずぶん殴る!」
一輪「村紗が先走るでしょうし私はそれに合わせるだけよ!他の攻撃は任せるわよ……!」
陽・S「………二人とも攻撃し始めたみたいだね
時折足が凹んだりぶっ飛んでいったりしてるし」
陽鬼「だね、あそこまで飛ぶってことは雲山かな?
けどどこを攻撃してるかわからないしどうするの?」
それに関しては………みんなとは違う部分を狙っていこうと思う
あれどう見てもタコの足だし正直どれだけ殴っても本体にはダメージがないんじゃないかな
つまるところ………
陽・S「水の中にある本体を狙っていこうと思う」
月魅「………船を壊したあの足の大きさから言ってもとんでもなく大きいと思うのですが………それでもやるんですか?」
陽・S「当然、そうしないと退治もできたものじゃない
今のあいつからしてみれば足元に石を投げ続けられてるみたいなもんだしむしろ逆上させる可能性もある
だから………本体を狙っていこう
普通のイカタコの類なら眉間撃ち抜くだけで何とかなるだろうしね」
弓を構える、本体がどういう体制なのかさっぱりなので一度潜ってから狙いをつけようと思う
この弓矢なら水中でも速度を落とさずに飛んでいくだろうしね
陽・S「それじゃ、サポートよろしくっ!」
そういうって僕は潜る、呼吸は持って2分くらいかな?その間に決める、とまではいかないからせめて本体の位置さえ割出せれば………!
陽・S「(いた、けど………でかいな………これだけ大きいと弓矢が通ってもダメージが通るかどうか………)」
本体の大きさは船よりも何倍も大きい巨体だった
氷山の一角って言葉があるけどあれを体現したようなくらい水上に出ている足は長かったのだ
本体の目玉だけでも僕より少し大きいくらい………
陽・S「(って本当にデカイな………まぁいいや、さっさとその頭ぶち抜かせてもらうよ)」
妖怪だろうけど何か微妙に違う感じがする
異形の形ではあるけど………意思を感じ取れないと言うか
さっきは逆上するなんて言ったけどあまりにも攻撃に対して気にしなさすぎる
もしかして………八蛇がなにかして作った傀儡みたいなものなのかな?目玉はハッキリ見えるのに姿がどうもあやふやなのもそれに関係してたりするのかな
陽・S「(一旦上がろう、そうしないと呼吸困難になっちゃうしね)」
そうして僕は一旦水上に上がる
結構泳いでたみたいで陽鬼達が認識はできるけど誰がどういるかまではちょっと把握出来ないくらい小さくなってる
陽・S「それじゃあ………この位置から眉間を狙わせてもらうよ………!光弓[光誕煌反]!」
僕の新スペル!相手をひたすら貫く矢を飛ばすのさ
弾幕ごっこじゃあ当たったらすぐ消えるただの追尾弾になるんだけどね
そして弓矢を放つ
今回は的が大きいから眉間を狙っても問題なしに飛んでいくだろうけど………一応潜って確認しておこう
陽・S「(………あれ?)」
矢の姿が見当たらない
どういう事だ?と思い周りを見渡してみた、そこで気がついた
陽・S「(まさか………『貫いたけどあまりにも細すぎて大してダメージがない?』これは姿がモヤみたいになってるのにも原因がありそうだけど……)」
こうなるともはや僕ではどうしようもない
もっと大きいものを使わないとダメだ………と考えたその時
ポケットが光り輝く
抜錨[村紗水蜜]
雲尼[雲居一輪]
雲錨[シーイック・ショット]
陽・S「(この3枚を使えば…………何とかなるかもしれない)」
とりあえず宣言をしないことには使えないし使うなら水上で使った方がいいと考えてもう1度水上に上がる
陽・S「その余裕綽々の態度………したことを後悔させてあげるよ
抜錨[村紗水蜜]
雲尼[雲居一輪]」
僕は水中にいる奴を睨みながらスペルを唱える
するとどこからとも無く巨大な錨と人の形をした雲のようなものが近寄ってくる
どうやら雲の方は僕の動きにシンクロしているようで、錨をその雲で掴む………ってよく見たらこの雲、女の形してるな……やっぱり一輪さんか
陽・S「けど今は気にしてる場合じゃない………三枚目を使って一撃で仕留めろってことか
なら………雲錨[シーイック・ショット]!」
そのスペルを唱えると錨が中に浮き、本来鎖をつなぐ部分が直線的なフォルムになり、まるで巨大な矢のような見た目になる
そして空中に光が突然沸き出してその光が弓の形を形成する
陽・S「これを…………こうして……!」
雲の腕で弓を掴んで、もう片方の腕で矢を構える
つまりこのスペルは矢を打ち出すのだ、特大の
陽・S「一撃必殺怨見敵必殺………!」
そのまま矢を掴んでる腕を離して錨付の矢を射る
射られた巨大な矢はそのまま吸い込まれるかのようにやつの眉間に飛んでいく
水中には潜ってないので確認してないが、射ってからほんの少し後で水上に出ている足が動きを止め、更にそれを視認した瞬間に巨大な水しぶきの音が鳴り矢はこちらに戻ってくる
それと同時に村紗の姿も元に戻る
村紗「………ちゃんと眉間ぶち抜いてきたよ
私自身が飛んで言ってぶつかっていったんだし間違いないよ」
どうやら当たったかどうかの心配をしていると思われたようだ
まぁ少し不安ではあったが………
陽・S「………ってあれ?足固定されてるみたいに動かないけど………本当に殺れたのかな」
村紗「けどあれ妖怪というよりまだ『事象』って所までしか成り立ってないみたいだし………眉間はぶち抜けたけどそれが致命傷になるかどうかは別かもね」
しかしそんな心配をよそにだんだんと景色が歪んでいく
一輪「………結界から出られるようね………さて、どうなる事やら………」
そして………世界は暗転し、その瞬間に俺の脳内の電源が落ちたかのように意識もブツンと切れる
白蓮「………起きましたか?」
陽「………えっと、あれ?どうしたんですか?」
目を覚ましたらそこは白蓮さんが側で座っている布団の中だった
いやあの………どういうこと?
白蓮「貴方と同じように村紗や一輪、それに貴方の傍にいたあの子達もこんな時間になっても起きなかったのでそれぞれ起きている人で起こしに来ているんですよ
何かありましたか?」
あの事を告げるべきだろうか
いや、きっと夢を見ていたと言われるような気がする
この人はそんなこと言わないかもしれないが………いや、どっちにしろ終わった事だ
結界に関してはどうせ俺達の意識を飛ばしたとかそんなオチだろう
陽「………とりあえず、二人と話してみます
原因が一緒なら相談するので………」
白蓮「分かりました、話したくなったらいつでも言ってくださいね」
まぁ俺としては伝えない方がいいんだけどな……白蓮さんはいい人すぎてあまり心労を掛けたくないからだ
恐らく終わったことだと割り切ってあの二人も話さないと思う
陽「………ま、話すと決めたならその時はその時にするか」
とりあえず起き上がったし………陽鬼達の様子も見に行かないとな
ここでの生活をもっと楽しみたいし………な
HAPPYEND