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東方月陽向  作者: 趙餡
102/183

鈴仙&てゐルート

永琳「…………ごめんなさい、やっぱりうちで働かせる事にするわ」


慧音「そう………か、いやいいんだ

済まない無理を言って」


永琳「大丈夫よ、しばらくしたら貴方の所にも時折あずけることにするから」


慧音「ありがとう

それでは私は帰るよ、さて、帰るぞ妹紅」


妹紅「はーい」


そう言って彼女達は帰っていった

さて…………


永琳「早く彼を起こさないとね」


ここでくたばっている彼を早く寝かせてあげないとね


鈴仙「あ、私がしますよ」


永琳「そう?助かるわ

寝かせたら仕事に戻ってちょうだい

彼だってここは知らない場所ではないから私か姫様の所に一人で行くだろうから」


鈴仙「分かりました」


さて………これでしばらくしたらメがさめるでしょう






数十分後~


陽「……………っ、また寝てるのか俺は」


目が覚めた瞬間ズキリと頭に痛みが走った

それのおかげですぐに思考を走らせることが出来た


陽「ここは………いや、永遠亭に決まってるか」


さっきまでは永遠亭に寝ていたのだから当然永遠亭に寝ていることは当たり前である


陽「っと………誰か探さないと」


永遠亭には少なくとも永琳か輝夜がいるはずだ

鈴仙とかは仕事してるだろうし、てゐは…………まぁ、うん、いいや

下手に追いかけようものなら罠に引っかかりそうな気がする


陽「けど場所がいまいち思い出せない…………とりあえず歩こう」


しばらく歩いていたら誰かに会うだろう

多分陽鬼達はここの手伝いしてるだろうから……会えるとは思うが


陽「とりあえず手あたり次第に部屋を覗いてみるか」


そうでもしないと誰も見つからないような気がする






陽「おーい…………誰かいるかー?」


しばらく探し続ける事十数分

手あたり次第に探していてもなかなか見つからない

と言うかここって兎たちがいっぱいいたような記憶があるんだが…………なぜ誰もいないんだ


陽「永琳ー、輝夜ー、鈴仙ー、てゐー、誰かいないのかー」


とりあえず呼びかけながら扉を開けていく


鈴仙「あれ?起きたんだ」


と、後ろから声が

とりあえず振り返ってみると、案の定鈴仙だった


陽「よー、早速なんだけど道迷った」


鈴仙「もー…………確かにここは広いけど、病室にいるくらいしなさいよ

顔真っ青よ?」


陽「え、嘘」


鈴仙「頭ぶつけてたしまだ痛みが残ってるんでしょ?ほら、早く戻る」


いや確かに痛いのは痛いけど顔が青ざめる程痛くはないのだが………


陽「いや、言ってもそこまで痛いわけじゃないぞ?」


実際痛くないのだから

大げさに言ってもせいぜい『あ、頭痛がする』程度の痛みしかないわけで


鈴仙「そんな顔しても説得力はないわよ

ほら早く戻りなさい」


と言ったところで聞いてくれなさそうだ

ここは大人しくいうことを聞くしかないようだ


陽「…………分かったよ」


鈴仙「素直なのは宜しい

ほら、ついて行ってあげるから戻るわよ

お師匠様には私から伝えておくから」


陽「へーい………」


鈴仙「て言うか開けた部屋くらい閉めなさいよ

全部開けっ放しってどういう事よ」


陽「………悪い」


どうやら探す事に手一杯で閉めるのを忘れていたらしい

とりあえず鈴仙が閉めながら部屋に戻っていく


鈴仙「ほら、もうすぐ着くわよ」


陽「あぁ」


さっきまでの俺の足が遅かったのか、鈴仙の方が足が早いだけなのか、さっきより早い時間で辿り着く


鈴仙「ほら、着いたから大人しく寝てなさい」


陽「あぁ……………」


部屋についてからは自分で動き、寝そべる


鈴仙「何か欲しいものとかある?水とか食べ物とか」


陽「だったら…………水……………が…………欲しい……………」


と言うか………毛布を被ったら…………猛烈に……………眠気が…………………………


鈴仙「ほら、やっぱり無理してたんじゃない……………おやすみなさい、次起きたら勝手に動かないこと」


何か鈴仙が言っているが…………その前に俺の意識は、落ちた






永琳「彼は寝たかしら?」


鈴仙「あれ、お師匠様いつからそこにいたんですか?」


永琳「貴方達が部屋に入るところからかしら」


鈴仙「もー、見てたんですか?」


永琳「えぇ、まぁもっと前の段階なら手伝ってあげても良かったんだけれどもね

部屋に入るところなんて何もしなくてもいいと思ったのよ」


鈴仙「まぁそうですけど………」


永琳「ところで…………彼の頭に巻いてる包帯は取ったかしら?」


鈴仙「え、まだ変えてませんけど……」


永琳「…………ちょっと取らせてもらうわよ」


鈴仙「え、ちょ、師匠勝手に包帯取ったら傷が……ってあれ?」


永琳「ないわね、傷」


鈴仙「あ、あれ?けどさっき開いてちょっと血が出てましたよね?」


永琳「さっき歩けたことと言い人間だとありえない様な速度で回復してるわね」


鈴仙「え、歩けないくらい酷い傷なんですか?」


永琳「というかそもそもぶつけたのは頭じゃなくて背中よ

だから頭が痛いのはおかしいのよ」


鈴仙「え、えっとそれってつまり…………?」


永琳「少し………調べてみる必要がありそうだけど…………今この状態で採血したら余計に体調が悪くなりそうだし、治った頃にでも頼んでみるわ

貴方の手伝いとかてゐの手伝いもさせなきゃだもの」


鈴仙「なるほど…………しばらく様子を見るということでいいんですよね?」


永琳「そうね、起きてもしばらくは様子を見て、機会が来たらするという事にしましょう」


鈴仙「分かりました………ところでご飯はどうするべきですかね?」


永琳「お粥でも与えておきなさい

一応怪我人だから」


鈴仙「了解です

じゃあ、みんなの分もまとめて作ってきますね」


永琳「頼むわね」


月魅「あれ…………永琳まだマスターは起きてないんですか?」


永琳「ええ…………というか一度起きたのだけど無理してたみたいだからまた寝かせたわ」


月魅「そうだったんですか………」


永琳「全く…………貴方の主人も無茶するわよね」


月魅「それがマスターですから」


永琳「…………そんな笑顔で言うとは…………よほど信頼関係が築き上げられてるのね」


月魅「信頼関係じゃなくて…………単純に好きなんですよ、マスターの事が」


永琳「………………はぁ、立派な惚気ね、これはもう」


月魅「ええ、惚気ですから」


永琳「確かに彼は普通の男とは違うと思うのだけれど…………私の好みじゃないわね」


月魅「好みというのは人それぞれですよ」


永琳「はぁ…………そういうの相手にすると適わないわね

…………そういえば彼って記憶がないの?」


月魅「………どうしてそう思うのですか?」


永琳「私と姫の所に行くということは間違えてないけど…………私たちがいる部屋は基本的にいつも一緒よ

それがわからない彼じゃないわ」


月魅「………だから記憶がないと?」


永琳「えぇ、そう確信しているわ

それにこれは……………故意にされたものよね?

記憶が無くなったにしてはかなり粗雑に消えてるもの」


月魅「それを確信したのはどの場面でですか?」


永琳「何故私たちのことは覚えていて部屋の作りは覚えていなかったのかということが一番疑問なのよ」


月魅「…………なるほど

しかし、私から言えることは何もありません」


永琳「……………そう、まぁ事情があるならしょうがないわね」


月魅「申し訳ございません……………それでは、マスターが目覚めた時はよろしくお願いします」


永琳「いいわよ、こう見えても竹林の医者なんてのもやってる私に任せなさい」


月魅「それでは…………手伝いをしてくるので

それにいつまでも部屋にいたらマスターに迷惑がかかると思うので」


永琳「…………そうね、私も少しだけ容態を見たら部屋を出るとするわ」






数分後~


陽「……………また寝てたか」


怪我してるとはいえそろそろ起きないと本格的に不味いよな

けどあれからどれくらい時間が立ったのかは知らないけれど体がすっきりしたな

これなら多少動いても大丈夫かもしれない


陽「よっと」


起き上がり、そのまま扉に手をかけ開ける

さっきより体が軽い、やはり少し寝たからなのだろうか


陽「さて…………永琳はどこかな…………」


とりあえず適当に探してみるか


永琳「探す必要は無いわよ」


と、思った瞬間後ろから永琳の声が聞こえてきた


陽「お、丁度いいところに」


永琳「起きた事を伝えに行こうとしてたのでしょう?」


陽「まぁそんなところだ

場所がわからなくて困ってたからな、ちょうど良かった」


永琳「はぁ…………目が覚めてもすぐに立たないで欲しいのだけれど

貴方は背中を強打してるんだからなにか後遺症でも残ってたりしたら大変じゃない」


腕を組み、ため息をつきながら永琳はジト目で見てくる


陽「な、なんだよ…………何も容態は悪くないんだから別にいいだろ」


永琳「後々に響いてくるかもしれないじゃない」


陽「そ、それは…………」


反論できない

永琳の言っていることはすべて正論だからだ

けど事実俺の体も健康そのものである

つまり別段出歩いても構わないはずだが………


永琳「そうそう、優曇華から聞いたのだけれど貴方は自分の顔が真っ青になるのも気づかずに動いてたらしいわね?

だから今は絶対健康そのものだなんて言えないはずよね?まだ悪いかもしれないんだから」


…………確かにそのとおりだった

俺は先ほど優曇華に言われて寝かしつけられたのだった


陽「…………ごめん」


永琳「謝ったらいいって問題じゃないわよ?貴方の体のことなんだから」


陽「うぐ…………そうだけど」


永琳「分かってるなら早く部屋に戻りなさい

検査してあげるから」


陽「………分かった」


これ以上は反論しても無意味だしやったところで説得力が無いんだよな


永琳「それじゃあ怪我人を検査するために早く戻るわよ」


陽「へーい」


というか早く戻るも何もまだ部屋出たから本当すぐそこなんだけどな………

とりあえず閉めていた扉を再び開けて永琳と共に入る

入るなり永琳は部屋の隅に置いてあった椅子を持ってきて、俺は座って永琳も近くに椅子を置いて座る


永琳「それじゃあ服をまくりあげて」


どこに閉まってたのか聴診器を取り出して俺の胸に当てる

…………背骨におかしいところは無いかを見るんじゃなかったのか?


永琳「これはこれで重要なのよ」


……………勝手に心を読むのやめて欲しいなぁ

というか前にもあった気がする


永琳「はい、今度は後ろ向いて服をまくりあげて頂戴」


陽「ん、分かった」


言われたとおりに後ろを向いて背中を出す

背中を出すと、背中の下側を触られる感触を感じる


永琳「ここに痛みはある?」


どうやら永琳が直接触って確かめるようだ

…………そうするにしてももうちょい力抜いて欲しいと思うけどな

痛くはないけどこれもし痛むところがあったら確実に激痛が走るぞ


陽「いや、痛くないぞ」


とりあえず痛くはないことを伝える


永琳「それじゃここは?」


と言いながら真ん中あたりを触る

とりあえずここも痛くはない


陽「そこも大丈夫だ」


永琳「ここを強打したと思ってたんだけど……………ここが痛くないなら大丈夫だと思うけど………一応、ここも痛くない?」


そして最後に上の方を触る

これも痛くない


陽「全然痛くない、問題なしだ」


永琳「なら本当に健康体ね…………驚いた、こんなに早く回復するなんて

貴方本当に人間?」


陽「何言ってんだ、俺は純粋な人間だよ」


治りが早い=妖怪だと考えるのは早計じゃないだろうか

回復が早い人間だっているかもしれないだろ

永琳「まぁいいわ………なら早速手伝って欲しいことがあるのよ

確かに健康そのものみたいだけど様子を見なくちゃいけないから明日からなんだけど」


陽「なんだ?」


永琳「優曇華とてゐの世話をして欲しいのよ

最近人里の人達がよく薬を頼んできててね

だから薬売りの仕事の人員を増やしたいんだけれどてゐの仲間のうさぎじゃあ難しいだろうし、ね?」


陽「まぁ…………別にいいんだけど………てゐの世話ってなんだよ」


永琳「あぁ、遊んでたらお仕置きするのともし人里までの道に罠を仕掛けてたらお仕置きする事よ」


陽「お仕置き限定かよ!?」


永琳のてゐの扱いに酷いと思っていいのだろうか

ここまで清々しいと逆に俺がおかしいのかと思えてしまう


永琳「ちゃんと仕事してたらいいわよ

あくまでもしてなかったときよ」


陽「…………で?具体的には何をすればいいんだよ」


一応好き放題にやれということはないだろう

勝手に尻叩きしてセクハラ扱いされたら大変である


永琳「そうね……………ちょっと待っておきなさい

取ってくるから」


陽「ん?分かった」


それだけ言うと立ち上がり部屋を出ていく

……………取ってくるって、何を

まさかと思うがお仕置きとやらに道具を使うつもりか?

そこまで行くと最早体罰ではないだろうか


永琳「お待たせ」


早い

1分経ってただろうか

隣の部屋にでも置いてたのだろうか


永琳「で、話を戻すわね

貴方にはこれを使っててゐを教育して欲しいわ」


と言いつつ、手に持っていた紙袋の中身をぶちまける

中から出てきたのは………縄、蝋燭、猿轡、一枚の布…………って


陽「ガチのやつじゃねぇか!!」


駄目だろこれ!!

そんなもんを子供に渡すなよ!!

しかもまだなんか色々あるし!!


永琳「そうよ、これくらいキツくしないとわかってくれないでしょ?」


陽「いやいや、流石にそれは無いだろ

冗談はやめてくれ」


永琳「えぇ、流石に冗談よ

せいぜい晩飯抜きぐらいにしておくから

貴方はてゐがやった事の報告をして欲しいの」


陽「…………はぁ、分かった」


というかどこからこんなもの取り出してきたんだ……………


永琳「それじゃあ明日は優曇華の世話を頼むわね

薬の訪問販売って優曇華だけじゃあ足りなくなってくる時もあるから分断させるわね」


陽「え…………まさか今まで一人で配ってたのか?」


永琳「いつもならほとんど回るだけで終わるんだけどね

最近はいろんな家から呼ばれてることが多いのよ」


陽「だから薬が切れてしまうと」


永琳「そうなのよ

おかげで一度戻ってまた人里に行くって事を繰り返してたりするから」


陽「てゐにはさせないのか?」


永琳「一度やらせたけど…………ぼったくる時があるのよあの子」


陽「お、おう…………」


そうか………ぼったくる時があるのか

ま、まぁてゐも恐らくはよかれと思ってやってるんだろうな、多分


永琳「そういう事だからあなたに任せるわね」


陽「OK、明日からなんだよな?」


永琳「えぇ、頼むわね」


陽「分かった」


さて…………明日から忙しいな

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