4:相思相愛だね
ミルキーを銀狼の背に乗せたら、お互いに嫌がらないかクリスに相談したところ。
「嫌がるなんて、ないと思うよ、ニーナ。守護霊獣同士は、仲がいいというか、喧嘩したりしないから。それに僕との同化を解いた後、銀狼の頭に、国王陛下のハヤブサが止まっていた。でもお互いに喧嘩なんて、していなかっただろう?」
そう言われれば、その通りだ。
「じゃあ、銀狼にミルキーを紹介してもいい?」
「もちろん。僕の婚約者の守護霊獣だ。当然、銀狼も、ミルキーのことは大歓迎だよ」
そう言って微笑むクリスは、本当に美しい。
ひそかに心のカメラでシャッターを切る。
一方のクリスは銀狼に指示を出し、ソファに座らせる。
私はミルキーを肩から手の平にのせ、ソファにのせる。
銀狼とミルキーが向かいあった。
ミルキーが前足を挙げ、銀狼を見つめる。
銀狼もミルキーを見る。
次の瞬間。
銀狼がミルキーに顔を近づけた。
え、まさか、ミルキーを食べようとしている!?
一瞬、そう焦ったが……。
全然違った。
むしろ、逆。
逆、というか、これは……。
ミルキーは前足をあげたまま、きゅっとつぶらな瞳を閉じている。
そのミルキーの鼻先に銀狼の鼻が触れている。
その姿はまるで……。
キスをしているみたいだ!
な、なんて可愛らしさ。
写メを、写メをとりたい!
どうしてこの世界にはスマホがないの!
「どうやらニーナと僕の守護霊獣は、僕達と同じようだ。相思相愛だね」
クリスは守護霊獣を真似して、自身の鼻を私の鼻にくっつける。
突然そんなことをされ、心臓のドキドキが止まらない。
「キュッキュッ」
可愛らしい鳴き声が聞こえた。
「ミルキーが鳴いたわ!」
銀狼とのスキンシップを終えたミルキーが、こちらを見て甘えるように鳴いている。
「珍しいね。小動物は、鳴き声で捕食者に見つかる可能性がある。だからめったに鳴かないといわれているのに。ミルキーはよっぽどニーナが好きなようだね。こんな甘えた声で鳴くなんて」
そんなことを言われると……。
ミルキーへの愛しさが増し増しになる。
「も~、ミルキーは甘えん坊さんね」と猫なで声を出し、手の平にのせ、頬に摺り寄せる。
すると。
ミルキーはその小さな手を頬に添え……。
「!!」
驚きと喜びで胸が震える。
「クリス、今、今、ミルキーが頬にキスをしてくれたわ!」
「そのようだね。驚いたよ」
クリスも驚いた顔で、ミルキーを見る。
「も~、本当に可愛い~!」
改めてソファに座り、ミルキーを愛でていると。
銀狼を床におろし、隣に座ったクリスも、ミルキーに手を伸ばす。
するとミルキーは、クリスの指にカプリと噛みつく。
「クリスの指が、餌に思えるのかしら?」
「どうかな? 守護霊獣は、人間や動物が食べるようなものは、口にしないと言われている。だからこれも……甘えているのかな?」
「あ、なるほど。はむはむして可愛い~。私の指も、はむはむして欲しいな~」
ミルキーに指を近づけるが、無反応だ。
だが。
「……!!」
クリスが私の手をとり、指に口づけをする。
人差し指、中指、薬指と順番にキスをされ、頭がショートしそうになる。
「ニーナの指は、細くて、小さくて、可愛らしいね。……でもやっぱりキスをするなら……」
甘々な声で囁いたクリスは、私を抱き寄せると。
顎をクイっと持ち上げ、ふんわり優しく唇を重ねる。
クリスの砂糖菓子のような甘いキスに、私は完全にとろけきる。
本日もお読みいただき、ありがとうございます!
次回は「憧れの……」を
明日、11時台に公開します。
次回もプチサプライズ☆
それでは引き続きよろしくお願いいたします!!
【お知らせ】
『断罪終了後に悪役令嬢だったと気付きました!
既に詰んだ後ですが、これ以上どうしろと……!?』
https://ncode.syosetu.com/n8030ib/
本作の視点更新を本日12時台に行います。
(つまりこの後、公開ボタンをぽちっとします)
日間恋愛異世界転生/転移ランキングBEST300で
26位を獲得(2023/03/23 感謝!)した作品の
主人公以外の視点でエピソードを書き下ろしました。
良かったら、遊びに来てください♪
本作を未読の読者様に、どのような作品かご紹介。
ひとまず目次はこんな感じです。
1:プロローグ
2:意外と楽しいですのよ
3:……ようやく見つけた
4:今、寛いでいる場合……?
5:自分が下着姿であることに気づく
6:まさか、また死亡していた!?
7:君を帰すつもりはない。
8:瞬時に後ろから抱きしめられ……
9:君に拒否権は残念ながらない
10:さあ、答えてもらおう、取引は成立か?
一味違う悪役令嬢ものを読みたい方にオススメ。
既に本編完結済みなので、一気読み可能です。
多分、読み始めると止まらないかっぱえびせんみたい!?
まさか・どうして・なんでの連続に立ち向かう主人公。
こんな相手にときめいている場合じゃないと分かっても
ドキドキが止まらない。
でも最後にはハッピーエンドが待っています!
ぜひご賞味くださいませ~ヾ(≧▽≦)ノ






























































