特別編:お泊りをした翌日は~前編~
クリスと入籍をして、ブルンデルクにいるみんなからお祝いのパーティーをしてもらい、そして……初めてのお泊りをした!
このゲームの世界でも、前世でも、結ばれていい年齢の二人になったけれど。
まだ心の準備がでてきていなかった。
クリスも私も学生だから、婚姻関係が成立した後も、制服を着て、学園へ通う。だから結ばれるのはまだちょっと早いよね、ということで合致した。でも……。
例えば一緒にベッドで並んで寝る……ぐらいなら、書類上はもう夫婦なのだし、いいのでは? なんて私は思ってしまった。
一方のクリスは。
「明日も学校だから、そろそろ休もうか」と私の頭を優しく撫でると。まるで王子様がお姫様にするように、私を抱き上げた。
クリスがこうやって私を抱き上げるのは、初めてのことではない。ただ、私はホテルが用意した寝間着姿で、クリスも色違いの寝間着という状態。そんな姿で抱き上げられると、今日は何もない……と分かっていても、心臓は大爆破しそうになる。
ゆっくり私をベッドにおろすと、クリスは柔らかい笑顔で私を見た。
バクバクしていた心臓は、一瞬その笑顔に癒されたが……クリスの顔が近づいた瞬間に大爆発!
あ、あれ……。
私の額にキスをしたクリスは「ちゃんとぐっすり眠るんだよ、ニーナ」と掛け布団をかけてくれる。
そ、それだけ……?
額へのキスだけ? 唇へのキスはなしなの?
思わず掛布団を掴み、上目遣いでクリスを見上げると、彼は優しく微笑みながらも、とんでもないことをサラリと言う。
「ニーナ、そんな甘えた顔をしてはいけないよ。気持ちでは、学校を卒業してから――そう思っている。でも僕は銀狼と同化していた期間もあるから、精神年齢は今よりずっと大人だからね。ニーナと結ばれたい気持ちを、ずっと我慢している。これ以上は僕の理性が持たないからダメだよ」
今の言葉だけでなく。唇に触れたクリスの指に、その熱い想いを感じてしまう。それにクリスの眼差しの甘さ……。もうこれだけで瞬殺されてしまい「はぁい」と返事をして、そして全身から力が抜けてしまった。
そこでクリスが、優しく頭を撫でてくれたと思う。思う――となったのはクリスが魔法を使ったから。私が眠れないだろうと分かってくれて、気持ちよく眠らせてくれたのだ。おかげでふかふかのベッドで、朝までグッスリ。
翌日は元気よく目覚め、クリスと部屋でパンケーキを食べ、そして制服に着替えた。その後はもう、日常が再開される。つまり、クリスと二人で登校だった。
お読みいただき、ありがとうございます!
お久しぶりです、読者様!
11月23日は何の日でしょうか?
答えは……ニーナの誕生日☆彡
ということで急遽エピソード二話を公開しました!
(2時間で書き上げたので誤字脱字あったらごめんなさい)
かつ、読者様から感想で、間話でも更新しましょうと喝を入れていただき、奮起した次第です。
読者様の一言がいいカンフル剤になりました。
本当に感謝です。
今後も不定期ですが、間話を出していきますので
引き続き本作をよろしくお願いいたします!
この三か月の間にいろいろ新作も公開しました。
もしお時間ありましたら、ご覧ください~。
【ご報告と御礼~その1~】
活動報告でもお知らせしましたが
ネット小説大賞、HJ小説大賞
第9回キネティックノベル大賞で
一次選考通過していました!
応援くださっている読者様
本当にありがとうございますヾ(≧▽≦)ノ
そして今回と
日頃の読者様の応援への感謝の気持ちを込め
新作を急遽公開しました♪
●御礼その1:全6話完結済
11/20-21 日間恋愛異世界転生ランキング2位☆感涙
『浮気三昧の婚約者に残念悪役令嬢は
華麗なざまぁを披露する
~フィクションではありません~』
https://ncode.syosetu.com/n8030im/
乙女ゲームの悪役令嬢に転生していた。
しかも定番の悪役令嬢ではない
残念悪役令嬢だった。
おかげで婚約者であるこの国の第二王子は
私を蔑み、浮気し放題。
ついに断罪されるとなったその時
私は自ら婚約破棄を申し出て、彼の浮気を指摘するが――。
断罪の場で自ら婚約破棄宣告シリーズ第四弾開幕!
ページ下部にイラストバナーでリンクを設置しました。
お手数ですがスクロールいただき
遊びに来ていただけると嬉しいです。


























































