アーレシア王国
でも良かったのかしら?フォートナー公爵家は代々宰相の地位に居る国でも中核に王族の方達の二番目に近い家。というか宰相であるお父様や次期宰相であるお兄様を失ったらスーザリア王国は立ち居かなくなってもおかしくないのです。
それにお母様とお姉様を失ったら社交界の華と呼ばれ王妃様と並んでうたわれている二人が居なくなったらさらに大混乱です。クロス殿下が王太子であり続ければあの国、スーザリア王国の名前が地図から消えていくのは必然的ですね。
ふふっきっと元婚約者様は王太子を辞めさせられて第二王子であるレオン殿下に王位は移るでしょうね。レオン殿下は優秀な王子なので兄のクロス殿下のようにはならないでしょうね。レオン殿下が王太子になればスーザリア王国は少なくとも滅びる事は無いでしょうしね。
「お兄様やお父様が仕事を辞めてしまっては立ち居かなくなる事はクロス殿下は知っていたのかしら?」
「知っていたら公爵家が大切にしているアメリアを冤罪で国から追い出したりしないだろう?」
「そうよそうよ!私はアメリアが可愛くていつも頑張っているんだから!」
お姉様はいつもどおりですね……
「皆もうそろそろ国境を越えるぞ!もう少しで今日泊まる宿も見えてくるはずだ」
お父様が馬車に乗っている皆にそう呼びかけました。馬車は無事に国境を越えてスーザリア王国の隣国であるアーレシア王国に着きました。
アーレシア王国は農業が盛んで自然が多く残っているとても綺麗な国です。
そしてアーレシア王国にある宿に着きました
「お嬢様長旅お疲れ様です。ご家族とのお話は楽しかったですか?」
私とは違う馬車に乗っていたメリーが聞いてきた
「えぇ、久しぶりの家族の会話はやっぱり楽しいものね。一ヶ月に一回あった義務のお茶会とは違うわね」
王妃教育の合間にあった交友の会としてお茶会がありましたが……
「クロス殿下は、いつも私の文句を言っていたもの。やれでしゃばるな、やれ可愛げがなさ過ぎるだの、そもそも見た目が好みではないだの……
やっぱりあの王子との婚約を辞めて良かったわ!」
「そうですよ!そもそもお嬢様の魅力に気づかない愚かな人なんて放って置いてお嬢様は自身の幸せを考えましょう!」
「メリーありがとうでも私はあなたに幸せになって欲しいわ。あなたは私に着いてきてくれた……
とっても嬉しい事だけどメリーあなたは自分の人生があるんだから」
あなたには自分の幸せがあるのだから
「いいえ!メリーはお嬢様の幸せが自分の幸せなのです」
「私はとても優しくて信頼の出来る可愛いメイドさんがいてとても嬉しいし幸せだわ」
「メリーはその言葉を聞けて光栄です!ありがとうございます」
メリーと話をしている内に今日泊まる部屋に着いた。
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