レイアス視点
焦った……昨日の夜は、ミカエラに説得を夜通しされていてつい、いつもより寝る時間が遅くなったら
「何でメリーが俺を呼びに来るんだよ……」
そう、メイドと言っても年頃の女性をわざわざ呼びに行って来て欲しい何て言うだろうか?しかもそのメイドに好意を持っていると言うのが絶対に分かっていながら
絶対に無い事が分かる。
多分と言うかほぼ百パーセント、アメリアがメリーに俺の部屋に行くように言っただろう。アメリアは日常的に俺に向かってメリーが婚約者になってくれたら嬉しいといつも言っていた。
アメリアだけじゃない、母や妹であるミカエラそれに当主である父も同じ事を言っていた、まだ母やミカエラやアメリアはまだ分かる。
だが公爵家当主の父までもが賛成しているのだ。父はきっと俺の気持ちに一番最初に気が付いたからだろう。そしてこれは俺だけで無くミカエラやアメリアにも幼い頃から言われていた“絶対に自分の好きな人と
結婚しなさい”と……ずっと言われてきた事だった
だから周囲の人達は皆メリーを婚約者にしろと言って来ている
だがこれは、俺が躊躇している訳でわない。
メリーはいつもアメリアが幸せになるまでは、自分は結婚するつもりは無いと言っていた。だからメリーを婚約者にするのはアメリアが新しい婚約者を見つけるまでは、どんなに努力しても無理なのだ
だが……多分アメリアには直ぐに婚約者になりたいと言う貴族の子息は山ほど居る。単に公爵家と言うブランドに引かれる者も居るだろうがアメリアの個人に引かれる者の方が多いだろう。身内の引け目に感じるだろうが実際の事だ
だが……そんな事あの人が絶対に許さないだろう。アメリアにあの髪飾りを贈った少年が……
「アメリアは、また大物に好かれたな……」
彼は絶対にアメリアを自分の婚約者にするだろう。俺がどうしてアメリアを彼と会わせるのに乗り気では無いのは、彼が余りにも腹の中が読めない男だからだ。アメリアには、絶対に悲しませるような事は無いと言えるがやはりアメリアが心配なのだ。
そんな事を考えながらどうやってこのアメリアから向けられた試練を乗り越えようか頭を働かせた。
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