馬車での移動
皆さんご機嫌よう。つい先程婚約破棄された公爵家の令嬢アメリア・フォートナーと申します。
どうしてこんなことになったのかは、クロス殿下いいえ、元婚約者のバカ王太子殿下がやらかしてくれたのですが…これで晴れて私は自由の身になりましたその事だけ感謝しております。
さて、今頃パーティー会場は混沌としているでしょうが私の知った事ではありません
「アメリアお嬢様!ご無事でしたか」
慌ててそう声をかけて来たのは私の専属のメイドであるメリー・リアリス
「ええ、私は何も異常ありませんよ」
「よかったです。お嬢様がご無事でいらしてこのメリーは、一安心しました」
どうやらだいぶ心配を掛けてしまったようですね
「お嬢様、馬車を待たせてあります。どうぞこちらに」
「ええ、ありがとう」
「それでメリー家の状況を教えてくれる?」
「はい、公爵家の方々は大激怒です直ぐさまこの国を出て行くよう準備をしています。領地に住んでいる民達も一緒に国を出る準備をしています」
「随分と皆準備が速いのね?良いのかしら」
私の思っていた以上の事になっているようですね
「ええ公爵家の引いてはお嬢様の事をずっと縛り続けていたのですから領地に住まう人々も愛想尽かしたのですよ。もちろん公爵家の方々もです」
そう言って頬を膨らませながら怒っていた
可愛らしくてつい笑ってしまった
「お嬢様~笑う所じゃありませんよ!」
「ふふっごめんなさい。それで移る場所は今の所どの国かしら?」
「はい、この国よりもっと大きな国で待遇がいいルグセウス王国に移る手筈です」
「待遇がいいとはどういう事かしら?」
「お嬢様のご家族の方々に今まで通り公爵の地位を用意すること。そして領地も用意し移り住む方達も皆受け入れるとの事です」
「かなり大きく出たのね。他の貴族の方達は反対しなかったのかしら?」
大きな賭けのような物なのに
反発があったら国が荒れてしまうと言うのに…
「反発などは無かったようですよ、これも公爵家の方達が優秀ということで逆に貴族の方達が大喜びしたらしいですよ!なので安心しください」
それなら安心してルグセウス王国に移り住むことが出来ますね。
こうしている内に公爵家の屋敷に着いた。
誤字などありましたら大変ご迷惑になりますが報告をして頂けたらありがたいです。