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拒絶の幼馴染  作者: ひゃるる
71/200

71、前日祭

 文化祭。

 華野高校の文化祭は日曜日に行われる。

 土曜日は前日祭で、当日に向けた最終確認や、生徒だけで行われる催し物などがメインの日だ。

 土日がどっちも登校日になるので、あまり良いイメージはないが、勉強をしなくてもいいというだけで気楽になれるものだ。


 「土曜日だってのに、何か変な感じだな」


 「だなー」


 高橋と教室で駄弁っている。いつも通りの日常のはずなのに、休日というだけでいつも通りではない感じがする。


 「おーい、そろそろ体育館集まれー」


 扉の音と共に現れたのは三島先生。

 先生も授業がない日だからか少し口調が柔らかい。


 「んじゃ、いきますか」


 高橋が教室を出て行こうとしたので俺もそれについて行く。

 あ、そういえば。


 「なぁ、今日って何日だっけ?」


 「ボケてんのかお前」


 「酷ぇな」


 誰だって忘れる時あるだろ。




 体育館に着くと、いつもとは違い少しの照明だけで照らされたステージが見えるくらいで、他は暗かった。

 真っ暗とまではいかないが、こういう雰囲気は少しワクワクする。


 「おーい流歌君、旭君」


 控えめな声で俺たちを呼ぶ声が聞こえた。

 声の方を見ると、美波と楓が並んで座っているのが見える。


 「どったの?」


 「ここに座りなよ」


 「え?場所って自由なの?」


 「そうだよ」


 「へぇ」


 てっきり出席番号順とかで並んで座るもんだと思ってたんだが。


 「んじゃ、失礼しまーす」


 「失礼しまーす」


 「何なのそのノリ」


 俺は美波の隣に、高橋は俺の隣に座った。

 その時、キーンと機械音が体育館の喧騒の中に溶け込んだ。


 『全員、静かにしてください』


 スピーカーから聞こえてきた女の人の声に、体育館は静まり返った。


 『これより、華野高校文化祭一日目、前日祭の開会式を始めます』


 そう言うとステージがスポットライトで照らされて、皇先輩が姿を表した。


 「お、楓ブラザー」


 「だっさ」


 「センスないね」


 「言いたい放題だなこのやろう」


 「あ、あはは…」


 皇先輩は一息ついて一歩前に出る。


 『盛り上がってるかぁー?!』


 「「「「「いえーい!!」」」」」


 『文化祭楽しみかぁー?!』


 「「「「「楽しみー!!」」」」」


 いきなりアニメや漫画で見るようなノリをかます先輩たちに、一年生たちはついていけていない。

 まぁ、後輩のために先輩たちが盛り上げようとしてくれているだけだろう。

 だったら俺らも楽しまなきゃだめだろう。


 『だったら面倒くさいことは抜きにしよう!今から!前日祭の開催を宣言する!!』


 「「「「「うおぉぉぉ!!!」」」」」


 皇先輩はいつものイケメンフェイスではなく、無邪気な子供のような顔をしていた。

 そんな顔してもカッコ良く見えるって、もはやチートじゃね?通報すっぞ!


 『それじゃあ催しに行きましょう!前日祭の最初を飾ってくれるのはこの人たち!吹奏楽部の皆さんでーす!』


 ステージ横のマイクスタンドが照らされると、そこには雨宮先輩が司会をしているのが見えた。

 あの人も楽しんでるなぁ。

 雨宮先輩を垂らしていたスポットライトがステージを照らすと、吹奏楽部の楽器が光を反射してキラキラと輝いて見える。

 軽快な音楽が体育館中に響き、場は更に盛り上がる。

 音楽の知識なんてこれっぽっちもないが、吹奏楽部の演奏って何でかわかんないけど、すげぇなって思う。

 楓と高橋も夢中になってるし、美波は体を揺らしている。すげー肩当たってんだけどお構いなしだもんなこいつ。

休日の日の学校ってなんかワクワクしません?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 課外という悪夢があるのでワクワクしません‼︎
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