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拒絶の幼馴染  作者: ひゃるる
69/200

69、告るの?

 味見、もとい昼食を終えた俺は、教室の隅で高橋と話をしていた。


 「そういえば当日のお前の仕事は午後だろ?午前中一緒に回ろうぜ」


 「いや、お前忙しいだろ」


 「は?何言ってんの?」


 「いや、お前だよ」


 ちょっと僕、高橋君が言ってる事よくわかんない。


 「俺、宣伝係だぞ?接客より暇だわ」


 「いやいや、実行委員だろ?見回りとか無いのか?」


 「は?周りながら見てたら仕事になるんだよ。多分」


 「お前は一回怒られた方がいいと思う」


 「サボるわけじゃないんだからいいだろ」


 細かい事は気にしちゃいけないよ。


 「でも悪いな。俺の仕事は午前からになったんだ」


 「へー、何かあったん?」


 「しず姉が引っ越すらしくてさ…文化祭が終わる頃には出発するらしい。近所じゃなくなるし、関わることも少なくなると思うから最後にってことで、変えてもらった」


 「ふーん」


 葵さん、引っ越すのか。


 「何で急に?」


 「じいちゃんの家が大学に近いからだってさ」


 「あーね」


 若干の今更感はあるが納得したわ。


 「告るのか?」


 「はぁ?!何で!?」


 顔を少し赤くしながら勢いよく振り返る高橋。おもしろ。


 「だって好きなんじゃないの?」


 「いやっ、ちがっ…まぁ、そうだけどよ…」


 「あっさり認めちゃったよ」


 「このままやってても、お前に揶揄われるだけだからな」


 「つまんな」


 「てめぇ」


 憎たらしい感情がこもった目で睨みつけてくる高橋。俺はそんなの気にしない。


 「んで、告るの?これから簡単に話したり出来なくなるんだろ?」


 「考えてはいるんだが…このタイミングでしてもいいものかと…しかもあっちは俺の事気にしてなさそうだしなぁ…」


 そう言って壁に寄りかかる。


 「後悔しない事をすればいい」


 「簡単に言うなぁ…」


 「俺はお前にウジウジしていられるのは嫌だからな。自分で納得できる事をすればいい」


 俺は高橋を親しい友人だと思っている。

 言いたい事を言いあえる友人なんて多くはない。

 だからそんな高橋がウジウジしているのは見たくない。


 「時間はまだあるから、ゆっくり決めればいいじゃん」


 「そだなぁ…」


 そう言って天井を見上げる高橋。

 あ、これはあまり言わないほうがいいかな?


 「まぁ無理ってことはわかった。別の人誘ってみるわ」


 「悪いな」


 「別にいい」


 しかし、高橋がだめなら誰を誘おうか。

 このままだと、ぼっち文化祭が確定してしまう。


 「しかし…誰を誘うか…九十九?佐藤?小鳥遊?」


 「伊織を誘えばいいだろ。せっかく仲直りしたんだし」


 「いや、ないだろ」


 「何でだよ」


 「だって女子だよ?」


 「どうした幼馴染」


 前までは普通に誘えてたんだが、一度距離を取り始めたら、グイグイ行くような度胸はどこかに行ってしまった。


 「陽葵は?」


 「陽葵かぁ…」


 「何で嫌そうなんだよ」


 だってあいつといると疲れるんだもん。元気があるのはいい事なんだが、ありすぎるのが問題だ。俺の体力がもたん。

 ん…?今こいつなんて言った?


 「陽葵…?」


 「何で聞き返してんだよ」


 「いや、名前」


 「…あぁ、なんか『旭が名前ならあたしも名前でいいよ』ってお前が味見役引き受けてる間に言われたんだよ」


 「へぇ」


 「へぇって…お前が聞いてきたのになんで興味なさそうなんだよ」


 「いや待てよ?伊織とは実行委員の仕事で一緒になるのでは?」


 「話し聞けや」


 怒り気味の高橋君。


 「…それなら別に誘う必要ないじゃん」


 「やったぜ」


 「急に元気」


 難しく考える必要なんて最初からなかったんだ!

 …今までの会話は何だったんだろうか。

奥手

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