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拒絶の幼馴染  作者: ひゃるる
49/200

49、買い出しと場所取りと…

 とりあえず全ての屋台を見て周ったが、花火が上がるまではもう少し時間が余っている。


 「なんかやりたい事あるやついるか〜?」


 「あっ!じゃあ俺かき氷食べたーい!」


 そう言ったのは佐藤。

 あいつ、さっきもアイス食べてなかったか?


 「他には?」


 「あたしは花火観ながら食べるもの買いに行きたいな」


 陽葵は楽しげに言った。

 たしかに、ただ見るだけじゃ少々寂しいか。


 「他は?」


 「私はちょっと休憩したいかな」


 伊織が申し訳なさそうにそう言う。

 まぁ、結構歩いたからな。しかも、慣れない格好で歩いていたんだ、疲れるのも無理はない。


 「他もそんな感じ?」


 「うん」


 「おう」


 「おけ、んじゃあ班に別れようぜ。逸れると面倒だから、場所取り班と買い出し班で別れて花火の時間にもう一回集合しよ」


 「でも、それじゃあ私たちが旭君たちの場所わからないと意味ないじゃん」


 「あーたしかに」


 「バカなの?」


 「アホなの?」


 「頭ないの?」


 「あ?やるか?」


 陽葵、美波、高橋の順で俺を罵ってくる。高橋、お前に関しては普通に悪口だよな?


 「俺に連絡くれれば迎えに行くから、それでいいだろ?」


 「しょうがない、旭で我慢してあげるよ」


 「お前は浴衣の裾踏んで転んでしまえ」


 「えいっ」


 「痛たぁ?!」


 可愛らしい掛け声と共に首筋に鋭い痛みが走った。陽葵の手には串焼きの串が一本。そして笑顔の陽葵。お前まじか。


 「あ、高橋君!荷物持ちよろしく!」


 「いや、俺も休憩したいん…」


 「いいから来て」


 「…」


 「どんまい高橋」


 陽葵の荷物持ちに指名されたのは我らが高橋。

 というか、陽葵と高橋って仲良いのか?さっきもなんか話してたっぽいし…まぁいいや、とりあえずザマァ。


 「はぁ…んじゃ、後でな」


 「あいよー」


 買い出し班は陽葵、佐藤、高橋の三人。

 買い出し、と言っても花火を観る少しの間に食べるものを買ってくるだけだから荷物持ちは高橋だけで良いだろう。まぁ、かき氷だけなら佐藤も少しは持てるだろうし。

 そして休憩兼場所取り班は俺、九十九、美波、楓、そして伊織。

 なんか俺だけ浮いてね?みんなかわいいかイケメンなんだけど、俺浮いてね?




 前方には楓と美波が中良さそうに話している。後方には伊織にいろいろと話を振っている九十九。そして間にはラムネを二本持っている俺。もちろん一本は絶賛味わい中です。

 やっぱ俺場違い感ハンパなくない?

 買い出し班と別れた後、花火がよく見えるという広場に向かう途中、自然とこのような構図が出来上がったのだ。俺いる?

 まぁ、俺の目的は、伊織と九十九をくっ付けようって事だから別にいいんだけどね?寂しくなんかないよ?


 「旭くんもどう?」


 「ん?」


 「たこ焼き…さっき買ったんだけど」


 「おいしいよ!」


 そう言った楓の手には、たこ焼きが一つ抜かれたパックがあった。おそらく、そのたこ焼きの行方は隣でもぐもぐしている美波の元だろう。「おいしいよ!」じゃないから、人のやつだから。


 「いいのか?」


 「うん…どうぞ」


 「え」


 「あらぁ!」


 楓の手には爪楊枝。そしてそれに刺さっているのはおそらく、どうぞと差し出されたたこ焼き。手で受け取れと?いや違うよな。


 「…えっと?」


 「ど、どうぞ!」


 「お、おう、いただきます」


 とりあえず、くれるならもらおう。

 楓と俺は身長差があるため、少し屈んでたこ焼きを口で受け取る。


 「お、おいしい…?」


 「…うん、うまい」


 「君たち私の目の前で普通にイチャイチャしないでくれる?」


 「い、イチャイチャ?!」


 虚な眼差しを、向けてくる美波。そして狼狽える楓。

 正直、たこ焼きの味はよくわからなかった。

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