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拒絶の幼馴染  作者: ひゃるる
35/200

35、唐揚げ

 帰りにスーパーに寄って今日の晩ご飯の調達をする。煮込みラーメンの袋がなくなっていたことを思い出したから買いに来たのだ。

 結局、夏休み出勤は、あの後しつこくお願いされて断れずに了承してしまった。

 しかし、来て欲しい日は連絡する事、その日俺に用事がなければ出勤する、という条件で了承した。これ、バレなきゃサボれるんじゃね?俺天才じゃん。

 雨宮先輩と別れた後、陽葵からメッセージが来ている事に気づいた。


 HIMARI 「ともからめしよろ」


 ともからめしよろ、と、謎のメッセージに困惑していると、このメッセージにピンと来た。


 旭 「友達唐揚げにするから白米用意しろってこと?」


 HIMARI 「お前を唐揚げにするぞ」


 怖すぎない?

 弟に向かって唐揚げにするぞって完全にヤベェやつじゃん。

 よくわからないのでスマホをスリープ状態にしてポケットに入れようとするとブルブルと振動を感じた。


 HIMARI 「友達と唐揚げ行ってくるからご飯の準備お願い」


 は?


 旭 「唐揚げ行ってくる?」


 HIMARI 「間違った。カラオケ」


 唐揚げに頭犯されちゃってるじゃん。

 というやり取りがあって現在にいたる。スーパーに入った瞬間のキンキンに冷えた空間が気持ち良すぎた。

 籠を持ち、その中に煮込みラーメンの袋を入れる。簡単で美味しい。画期的な料理だ。なお、料理なの?という質問は一切受け付けない。

 ただ最近煮込みラーメンを食べたばっかりなので陽葵に「またぁ?」と嫌な顔をしながらグチグチ小言を言われそうだな。

 やっぱり弁当買ってくか。

 弁当のコーナーによって何も考えずに唐揚げ弁当を二つカゴに入れる。やべぇ、俺も頭唐揚げじゃん。頭唐揚げって何?

 その後は適当に惣菜と飲み物、お菓子なんかも買ってレジへ向かう。

 ピッピッとバーコードをスキャンするレジの音を聞きながら財布の中からお金を取り出す準備をする。


 「二千五百八十円です」


 「はい」


 「三千円お預かりします。四百二十円のお返しです」


 ジャラジャラと音を鳴らしながらお釣りとレシートを受け取る。


 「あ、二千円以上お買い上げなので福引券どうぞ」


 「あ、ども」


 そう言って一枚の紙切れをもらう。どうやら出口付近にある小さなコーナーが福引の場所のようだ。


 「ありがとうございました」と言う声を背中に受けながらせっかくなので、と福引をしに向かう。

 やはりと言うべきか、福引コーナーは主婦の方々が多く、そこそこ並んでいた。

 一等は五百ミリリットルのお茶のペットボトル一箱。ペットボトル二十四本分だ。当たったらしばらく家での飲み物はお茶になるな。

 そんなことを考えながらも福引は行われていて俺の位置も福引コーナーに向かっていく。

 そんな時だった。


 「おめでとうございます!一等のお茶二十四本です!」


 少し前の方でそんな騒がしい声が聞こえてくる。

 当たっちゃってるよ。俺引きに来た意味ある?いや、別にいらないんだけど、せっかくなら一等狙いたいじゃん?

 そんなこんなで俺の番がやって来た。目の前にあるのはガラポン。回転させて出した玉の色で景品が変わる一般的なやつだ。

 ガラガラと少々耳障りな音を聞きながら俺は箱を回転させる。出て来たのは…緑?


 「あ、四等ですねおめでとうございます」


 さっきとやたらテンションが違う店員が後ろから箱を持ってくる。


 「お一つどうぞ」


 「ヘアピン?」


 「いや〜本当はネクタイピンもあったんですけど前のお客さんで最後でして」


 いやいや、ヘアピン貰ったってしょうがなくない?俺男よ?

 でもここでそんなことを言っても意味がないので適当に一つ貰っていく。淡い青色の小さな花がついたヘアピン。我ながら無難なのを選んだな。後で陽葵に押し付けよう。

 貰ったヘアピンをレジ袋に突っ込んで出口に向かう。

 その途中、休憩所に目が行った時、見慣れた人影を見つけた。


 「あれ?楓?」


 それは間違えなく楓だった。

 楓は休憩所のテーブルに置いてある大きな箱を目の前に茫然としていた。

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