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拒絶の幼馴染  作者: ひゃるる
20/200

20、カップルと…

 「改めて、俺が生徒会長の皇陽斗だ」


 「副会長の雨宮音羽です」


 「会計の羽月琴乃はづきことのです」


 結局、俺はあの後も会長からのお願いを断ることが出来ずに「まぁ、たまに手伝うくらいなら…」と言って生徒会の手伝いをすることになった。


 「じゃあ早速ですけど」


 俺はちょっと前から疑問に思っていたことを聞くことにする。


 「皇会長と羽月先輩は付き合ってるんですか?」


 「ちょ、ちょっと?!いきなり何を言うんです?!」


 俺がそう聞くと羽月先輩が顔を赤くして怒ってくる。


 「そ、俺たちは付き合ってるのさ」


 「は、陽斗君?!」


 「別にいいだろ?」


 「…もう」


 改めて羽月先輩を見てみる。

 長い黒髪に整った顔、目元がきりっとしていてかわいい、というよりもかっこいいキレイ系な人だ。

 俺の目から見ても二人は普通にお似合いなカップルだなとも思った。


 「雨宮先輩は知ってたんすか?」


 「え?まぁ、あはは…」


 そう言って笑う顔はどこか悲しそうに見えた。

 あれ?俺、もしかしてものすごい爆弾投下した?雨宮先輩ってもしかして…いや、これ以上考えるのはやめよう。


 「ところで、手伝いって何すればいいんですか?」


 話題を変えるためにそう聞く。これ以上あの話を雨宮先輩の前でしてはいけない。俺の本能がそう告げている。


 「手伝いといっても、書類整理やさっきやってくれたみたいなものを頼むくらいだから、たまに呼びつけてお願いするくらいだよ」


 なるほど、つまりずっと忙しいわけではないと。それが分かっただけでもよかった。


 「まぁでも、今日は特にもうないから帰ってもらっても構わないよ」


 「わかりました。お疲れ様です」


 「お疲れ様です」


 「気をつけて帰ってね」


 軽くお辞儀をして俺は生徒会室を後にした。




 「ただいまぁ」


 家に帰って挨拶をするが返事はない。陽葵はまだ帰ってきていないようだ。

 今日は陽葵が弁当を買ってくるということだったので陽葵が来るまで特にすることがない。

 ゲームをしようかとも思ったが今日はなぜか疲れていたのでする気が起きなかった。

 とりあえず小腹がすいたので冷蔵庫を開けるとプリンが置いてあった。

 そういえば陽葵が買ってきてたな。と思いつつ開けて一口食べる。甘ぇ。

 リビングのソファに腰を落ち着けながら残りを食べながら一息つく。

 なんでこんなに疲れてるんだろ。

 瞼が重くなってくるのを感じる。だるい。このまま寝てしまうのも悪くないなと思い、ひとまずプリンの空の容器をごみ箱に捨ててからソファに横になる。


 「寝みい」


 陽葵が帰ってくるまでだからあまり寝ることはできないだろうが、それでもこの状態で睡魔に勝つことは難しい。

 俺は睡魔に白旗を掲げ目を閉じることにした。

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