オマージュとかいうパクリ擁護の専用機
オマージュ、インスパイア、リスペクト、パロディ・・・横文字並べればいいってもんじゃありません。だって関係ないじゃないですか。どんな単語を使っても、どれだけ力説しようとも、その思考回路と盗用したかどうかは別問題です。
スーパーでバナナを盗んだ男が「これは病気の母親ため」と弁明したら何か変わるんですか?それはそれで悲しく、同情を誘うものがあるかもしれません。だからといって、窃盗という罪が揺らぐことはありません。当たり前の話ですが。
とりあえず刑事罰においては著作権侵害に対して個人的な思想は考慮されません。ライン引きとして重要視されるのは、金銭の動きがあったかどうかです。例えば『英霊剣豪七番勝負』が「なろう」にアップされていたのであれば、仮に(9割方あり得ませんが)刑事告訴が受理されたとしても、いいとこ罰金刑でしょう。裁判も略式で間違いありません。ただFate/Grand Orderは無料で遊べるものの、ガチャによる課金システムで稼働しているので、懲役刑になるでしょう。さすがに執行猶予はつきますが。
どっちにしろそこまで重いものではありません。とはいえ、刑事罰を受けたという事実は世間一般からすれば、相当イメージの悪いものです。FGOさんは『魔界転生』サイドに「スルーしてくれてありがとう」と心の内で感謝すべきです。「アンチうぜぇ」と思うのは勝手ですけれども。
因みに、民事になると相当長い裁判となるでしょうから、そこに対しても感謝の気持ちは忘れてはいけません。
さて、ネット上でのでは「パクリ・オマージュ論争」がメインとなっていました。これが全く嚙み合っていない。論争になっていないのです。なぜかっていうと『魔界転生』を読んでいないのです。それなのに話に加わろうとする輩が、まあ多いこと。いやあ、ジェネレーションギャップですよ。あの名作(特に前半)を今の子供は読んでいないのか・・・。
じゃあ、一体どうして論争に参加できるのか?初期にパクリ疑惑のポイントをリストアップしている人がいました。こういう方ってどこにでもいますよね。『魔界転生』未読の子はそのリストを見て、あーでもない、こーでもないと意見するのです。私も見ましたよ、そのリスト。間違ってはいないです。ただ、芯を食っていないのです。
例えばリストには単に「柳生但馬守宗矩が出ている」と書いてあるだけです。これでは前半で述べた宗矩の不自然さ。あの違和感が伝わりはしません。そんなもんだからリストだけ読んだ子が「偶然だ、いいがかりだ」と吠えるのです。まるで話にならない。だって、そこに相手がいないのですから。延々とシャドーボクシングを続けているだけです。
とはいっても、かなり早期に決着がついたと思っています。だって「パクリ・オマージュ論争」をやっているんですよ?オマージュだなんて書き書きしているわけですよ?このオマージュなる単語がパクリ疑惑に対しての防御、それ以外で活用されている文章なんて、まず目にしません。こんな単語を引っ張り出している時点で終わりです。白旗を全力で振っているのと変わりはしないのです。