柳生但馬守宗矩というチョイス
この問題について、Fate/Grand Orderからの公式な発信はありません。
山田風太郎先生は当時、既に故人となっていました。
出版社や遺族の方などからのアクションも表立ってはありません。
時間も3年以上経過しているので、『ジャングル大帝』と『ライオンキング』のようになあなあで、有耶無耶な終わりを迎えたのでしょう。なんとういうか、それが正解だと思います。変に荒事にならないで良かったです。次は気をつけましょう、といったところです。
一応、私の立ち位置を明確にします。「盗用しただろ派」です。
パクリだ!いやオーマジュだ!いやいやパロディ!インスパイアだ!リスペクトだよ!といった言葉が当時は飛び交っていました。この中から選ぶのであれば「パクリ」一択です。
では一体どういった所が盗用されたのでしょう?
これに関しては多すぎて挙げきれません。
そのくらいのレベルで盗用の連投をしていました。
ゲームを進めながら「あれ?これいいの?ちゃんと許可とってるの?」と思い、何度もタップする指を止めました。
盗用部分を抽出するために「英霊剣豪七番勝負」をプレイする気はないです。そしてお勧めもしません。ただただ苦痛なだけです。
単に類似点が多い、というわけではないのです。
「この流れで、なんでこのセリフなの?」
「何の脈絡もなく出てきたなコイツ」
そういった場面が非常に多いのです。
とても説明がつかない。あるとすれば、もうコレしかない。
「だって、『魔界転生』にそう書いてあったから・・・」
私が「ああ、これは厳しいな」と思った点をひとつ。
敵キャラとして柳生但馬守宗矩が登場します。
随分とおかしなチョイスです。FGOならよりどりみどりで剣士を選べたはずです。柳生新陰流からならば石舟斎でしょう。北辰一刀流ならば千葉周作をスルーして千葉定吉を選択するようなものです。おかしいですって。
またFateワールドには「知名度が高いほど英霊は強い」という設定があります。それを考えれば、柳生十兵衛は選択肢に入ります。北辰一刀流であれば坂本龍馬が候補に出てくるでしょうね。ということで柳生新陰流あれば石舟斎か十兵衛の二択となるはずです。そこを宗矩とするには色々と無理があります。それを解決する理由はひとつしかありません。
「だって、『魔界転生』にそう書いてあったから・・・」
『魔界転生』において柳生十兵衛は主人公であり、魔人化した父親という立ち位置で柳生但馬守宗矩が存在します。また転生のルールからして死亡直後の人間しか魔人化はできないので、石舟斎のセンはありません。
さてFateワールドには「英霊は全盛期の姿で現界する」という設定があります。だからFGOに出てくるキャラクターのほとんどは10代か20代です。宮本武蔵も佐々木小次郎も変わりはありません。若いです。そして柳生但馬守宗矩ですが、老人としての登場となります。なぜでしょうか?
「だって、『魔界転生』にそう書いてあったから・・・」