表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生先は魔王の娘でした。  作者: 成瀬イト
竜の巫女編
12/64

第一話 竜の国

初回のみ連続投稿します。

エレノアが正式に魔王に着く事が決まった

会議の後、即位式の日取りも直ぐに決まった。


三ヶ月後の即位式まで少しでも周りに迷惑をかけないように魔術だけでなくこの世界の事や魔王国のこと、基礎的な勉学に至るまでみっちりカタストロフに教えて貰うよう頼んだらカタストロフは快く了承してくれた。


家である魔王城はまだとても近づける状態ではなく、私達は魔王の四天王の一人であった竜人族の伝手でイアンの家に居候させて貰うことになったのだ。


「わあ高ーい!綺麗!」


さすがイアンの父であるオースティンが四天王を務めていただけあってエスニックな情緒溢れる大きなお屋敷だった。竜人族である彼らは標高の高いところに住んでおり絶壁を見下ろすと雲海が見える。

危ないからとカタストロフに止められながらも見たいと思うほど美しい景色が広がっていた。


標高の高い場所から見る魔王国は

緑豊かで壮大な絶景であった。

所々に流れる川も三角州も湖も

この場所から一望できる。


魔王国は領地がどの国より広大だが

あまり都市開発などは発展していない。

それは魔族自体が自然とともに生きることを望む者が多いからだ。

エレノア自身も美しい自然を愛していた為現状に不満は全くない。

またエルフなどの一部の魔族は精霊をとても大切にしており精霊と自然は表裏一体のものであるので必要不可欠なものだったのだ。


領地も区分分けしてあるがそれは種族間の対立を避ける為であり各領地も各々の種族の長が統治している。


だから土地の6割は森で覆われて

魔王城の周辺以外はあまり発展していない。

しかし広大な土地がある為にその資源の恩恵を人間の国が狙っているのだ。


魔王国と人間の国との間には深い溝が存在している。国交も断絶状態で、

人間国が一方的に戦争を仕掛けても

終戦の条約を結ぶ事は絶対にない。

寿命の短い人間と寿命の長い魔族にとって

生き方に隔たりがある事は当たり前のことである。そしてお互いの溝を作ってしまう理由の二つ目は魔力の低い人間達を魔族は軽蔑しているのだ。魔力至上主義の魔族にとって魔力の低い種族しかいない国を軽視する事は当然だったのだ。


そんな国と貿易出来るはずもなく、

今回の勇者達のように

武力によって魔物を倒し、

奪い取る道を人間達は選んだ。


両者は常に睨み合い、今までは

人間側は魔王に勝つ事は不可能だとされて来ていたので少しの争いは起きても比較的平和だったのだ。

そう、勇者が現れるまでは。


イアン達竜人の一族に迎えられ

屋敷の中に入るとアジアンテイストな

異国情緒あふれるそれでいて上品な

家具が多く配置されている。


中でも目立つのは竜の置物の数である。

竜の血を持つ竜人達は竜に対して信仰に近いほどに敬意を払う存在だという。

挨拶に来た一族の人たちの殆どが

竜の落とす鱗や亡くなった竜の爪や牙を加工した

アクセサリーにして付けていた。


現に数の減ってしまっている竜を保護しているのも竜人族である。


使用人に案内され、

エレノアのために用意された部屋を開くと

一人で済むには広すぎるほどの部屋が広がっている。インテリアも上品で落ち着いたものが置かれており

前世のアジアンテイストな高級ホテルに泊まりに来たような気分になった。


魔王城であった私の家も大概豪華だったが

こういう部屋も緊張する。

前世では一般庶民だったため、

やはりこじんまりとした部屋の方が落ち着くのだ。


エレノアは持ってきた荷物を使用人から

受け取りホッと一息着いた。

今回は短めです。

竜人族、イアン編スタートです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ