〇〇〇を待つ少年
ホラー要素ちょっぴりです。ホラーコメディーといったところでしょうか。
俺の名前は、松坂 しげる。
高1だ。
今俺は、閉園した遊園地にきている。
時間は12時。
明日からは、お待ちかねの夏休みだ。
だというのに、今日の終業式に俺のダチがあほなことを言ってきた。
「おい、しげる。あの閉園した遊園地に出るらしいぞ。」
「何が出るんだよ。狸か、それとも狐か?」
「そんなの決まってるだろ。幽霊だよ。こわいよ~。」
「あほか。そんなものおるわけねえだろ。」
ほんとに、臆病なダチだ。
こいつは、怖いくせにやたらと怪談なんかを聞きたがる。
ほかのダチ連中も、怖がり方が面白くて、こいつに怪談を聞かせたがる。
「そんじゃ、見てきてくれよ~。このままじゃ、眠れねえ~よ~。」
泣きそうな顔で、俺の腕をつかんで左右に、ぶんぶん振りやがる。
教室の隅では、他の奴らがこっちを見て笑ってやがる。
くそっ。
こいつには、その手の話はするなと言ったのに。
こいつのけつを拭くのは、いつも幼馴染の俺だというのに。
「わ~ったから、腕を話せ。見てくりゃいいんだろ。見てきてやるよ。」
こいつは、そう俺が言うまでしつこい。
ほんとに、怖がりな奴だ。
まあ、こんな約束を律儀に守ってやってる俺も、相当なお人よしだな。
ほな、行くとするか。
「え~と、まずはなんだったかな。ジェットコースターが何とか言ってたな。あっ、あれか。」
まずは、ジェットコースターを見に行くことにした。
着くまでに、他のことを思い出していた。
「遊園地で子供がいなくなるってのもあったな。そんなの、ただの迷子を大げさに言ってるだけだろ。」
こういう噂話は、俺は信じないし、つまらん。
「おっ、あれはミラーハウスか。別人みたいになるんだったな。よし、入るとするか。」
せっかく入ってやったのに、そのまんまだった。
「くそっ。やっぱりつまらん。」
アクアツアーの、変な生き物とかいうのも確か言ってたな。
そんなのがいるなら、見てみたかったぜ。
まっ、いるわけねえか。
そして、おれはジェットコースターのところにきた。
「これが、ここのジェットコースターか。しょぼいな。つぶれても仕方がないな。」
こんなとこで事故があったのか?それは気の毒だが、俺には関係ねえ話だ。
あそこに見えるのは、メリーゴーランドか。
勝手に回ったからどうだって話だが、一応そばまでいくか。
「はい、異常な~し。」
あとは、観覧車か。
声がする、だったか。ん~、どうせなにかの聞き間違いだろ。
僕は、いつもここで待っている。
出してくれる人を。
いつまでも、待ち続ける。
たまに人がやってきたら、僕は『出して。』とお願いする。
でも、たいていの人は、
『なにいまの?子供の声がしたような気がする。』
とか言って逃げ出してしまう。
僕のいう事を、最後まで聞いてよ、といつも思う。
でも、怖がるのも仕方ないということも、僕は知ってる。
それは、ぼくが幽霊だから。
今日も、誰かがこの遊園地に来たみたいだ。
今日こそは、僕のいう事を最後まで聞いてくれる人ならいいなあ。
俺は、観覧車のところについた。
声がするというなら、こっちから呼んでみようと思い。試しに呼んでみた。
「お~い、幽霊でもなんでもいいから、いたら返事をしろ。」
・・・・
「するわけねえか。あほらし。帰ろ。あ~あ、今回も時間の無駄だったな。」
俺は密かに、いつも期待している。
幽霊とやらがいるなら、一度話をしてみたいと。
今日は、あのお兄ちゃんか。
「お~い、幽霊でも何でもいいから、いたら返事をしろ。」
えっ、僕を呼んでる?
あのお兄ちゃんなら、出してくれるかも。
『お兄ちゃん、出して、ねえ、出してってば。』
「するわけねえか。あほらし。帰ろ。あ~あ、今回も時間の無駄だったな。」
『ねえ、お兄ちゃんってば、聞こえないの?出してよお兄ちゃん。チョキを出してよ~。』
この子供の幽霊は、友達と遊園地に来て、お金が足らず観覧車に乗る人間をじゃんけんで決めた。
その時負けたのが、この子供の幽霊。
グーで負けたので、グーで誰かに勝つまでは成仏しないと、心に決めている。
『チョキを出してよ~お兄ちゃ~ん。』
どうでしたか?よく考えると、この子供お亡くなりになってるんですよね。な~む~




