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〇〇〇を待つ少年

作者: 傘流 正英
掲載日:2017/06/06

ホラー要素ちょっぴりです。ホラーコメディーといったところでしょうか。

俺の名前は、松坂 しげる。

高1だ。


今俺は、閉園した遊園地にきている。

時間は12時。


明日からは、お待ちかねの夏休みだ。


だというのに、今日の終業式に俺のダチがあほなことを言ってきた。


「おい、しげる。あの閉園した遊園地に出るらしいぞ。」

「何が出るんだよ。狸か、それとも狐か?」

「そんなの決まってるだろ。幽霊だよ。こわいよ~。」

「あほか。そんなものおるわけねえだろ。」


ほんとに、臆病なダチだ。

こいつは、怖いくせにやたらと怪談なんかを聞きたがる。

ほかのダチ連中も、怖がり方が面白くて、こいつに怪談を聞かせたがる。


「そんじゃ、見てきてくれよ~。このままじゃ、眠れねえ~よ~。」


泣きそうな顔で、俺の腕をつかんで左右に、ぶんぶん振りやがる。

教室の隅では、他の奴らがこっちを見て笑ってやがる。

くそっ。

こいつには、その手の話はするなと言ったのに。

こいつのけつを拭くのは、いつも幼馴染の俺だというのに。


「わ~ったから、腕を話せ。見てくりゃいいんだろ。見てきてやるよ。」


こいつは、そう俺が言うまでしつこい。

ほんとに、怖がりな奴だ。

まあ、こんな約束を律儀に守ってやってる俺も、相当なお人よしだな。

ほな、行くとするか。



「え~と、まずはなんだったかな。ジェットコースターが何とか言ってたな。あっ、あれか。」


まずは、ジェットコースターを見に行くことにした。

着くまでに、他のことを思い出していた。


「遊園地で子供がいなくなるってのもあったな。そんなの、ただの迷子を大げさに言ってるだけだろ。」


こういう噂話は、俺は信じないし、つまらん。


「おっ、あれはミラーハウスか。別人みたいになるんだったな。よし、入るとするか。」


せっかく入ってやったのに、そのまんまだった。


「くそっ。やっぱりつまらん。」


アクアツアーの、変な生き物とかいうのも確か言ってたな。

そんなのがいるなら、見てみたかったぜ。

まっ、いるわけねえか。


そして、おれはジェットコースターのところにきた。


「これが、ここのジェットコースターか。しょぼいな。つぶれても仕方がないな。」


こんなとこで事故があったのか?それは気の毒だが、俺には関係ねえ話だ。


あそこに見えるのは、メリーゴーランドか。

勝手に回ったからどうだって話だが、一応そばまでいくか。


「はい、異常な~し。」


あとは、観覧車か。

声がする、だったか。ん~、どうせなにかの聞き間違いだろ。





僕は、いつもここで待っている。


出してくれる人を。

いつまでも、待ち続ける。


たまに人がやってきたら、僕は『出して。』とお願いする。

でも、たいていの人は、


『なにいまの?子供の声がしたような気がする。』


とか言って逃げ出してしまう。


僕のいう事を、最後まで聞いてよ、といつも思う。


でも、怖がるのも仕方ないということも、僕は知ってる。


それは、ぼくが幽霊だから。


今日も、誰かがこの遊園地に来たみたいだ。


今日こそは、僕のいう事を最後まで聞いてくれる人ならいいなあ。






俺は、観覧車のところについた。

声がするというなら、こっちから呼んでみようと思い。試しに呼んでみた。


「お~い、幽霊でもなんでもいいから、いたら返事をしろ。」




・・・・



「するわけねえか。あほらし。帰ろ。あ~あ、今回も時間の無駄だったな。」



俺は密かに、いつも期待している。

幽霊とやらがいるなら、一度話をしてみたいと。






今日は、あのお兄ちゃんか。




「お~い、幽霊でも何でもいいから、いたら返事をしろ。」


えっ、僕を呼んでる?

あのお兄ちゃんなら、出してくれるかも。


『お兄ちゃん、出して、ねえ、出してってば。』



「するわけねえか。あほらし。帰ろ。あ~あ、今回も時間の無駄だったな。」


『ねえ、お兄ちゃんってば、聞こえないの?出してよお兄ちゃん。チョキを出してよ~。』



この子供の幽霊は、友達と遊園地に来て、お金が足らず観覧車に乗る人間をじゃんけんで決めた。

その時負けたのが、この子供の幽霊。

グーで負けたので、グーで誰かに勝つまでは成仏しないと、心に決めている。



『チョキを出してよ~お兄ちゃ~ん。』



どうでしたか?よく考えると、この子供お亡くなりになってるんですよね。な~む~

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― 新着の感想 ―
[良い点] ジャンルがコメディ? と思っていたら、予想外のオチで面白かったです。 幽霊を怖がるには、適度な霊感が必要なんですね。
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